オンライン決済システムとは
オンライン決済システムとは、商品やサービスの支払いをインターネット上で行う決済システムのことです。キャッシュレスで最短即日の取引ができるため、ECサイトや店舗、有料のオンラインサービスなどさまざまな業界・業種で幅広く活用されています。
オンライン決済の手段には、以下のような種類があります。
- ・クレジットカード決済
- ・銀行決済
- ・後払い決済
- ・ID決済
- ・キャリア決済
- ・電子マネー決済
- ・コンビニ決済
一口にクレジットカードといってもVISAやJCBなどさまざまなサービスがあるように、各手段ごとに多種多様な決済サービスがあり、事業者が一つひとつを登録したり運用したりする場合には手間がかかるでしょう。そこで、オンライン決済システムを導入すれば、これらの決済をまとめて管理できるため、事業者側の決済処理が効率化されます。
オンライン決済システムの必要性
ソフトバンク株式会社の子会社であるSBペイメントサービス株式会社が2023年3月に発表した「ECサイトで物品・デジタルコンテンツを購入する際の決済手段に関する調査」によると、1位がクレジットカード決済(約60%)、ついで「PayPay(オンライン決済)」(約24%)という結果になっています。またサイトにおいて、利用予定の決済手段が選択できない場合、53%以上の利用者が離脱する(購入を諦める)傾向にあることが示されています。
今や、消費者の求める決済手段に対応することは、事業者にとって必要不可欠といえるでしょう。そのため、さまざまな企業においてオンライン決済システムの導入が進んでいます。
参考:【2022年度版】ECサイトにおける決済手段の利用実態調査結果を公開|SBペイメントサービス株式会社
オンライン決済システムの種類
オンライン決済システムには、ネット上での決済処理に特化したもの、店舗でも活用できるもの、SaaSやアプリ向けのものの3種類があります。ECサイトのみで商品を販売している場合は、オンライン決済向けのシステムで十分ですが、実店舗・ECサイト両方を運営している場合は、両対応の製品が望ましいでしょう。以下で詳しく解説します。
オンライン決済向けのシステム
オンライン決済向けのシステム(サービス)は、ECサイトやマーケットプレイスなどでの決済に特化しています。例えば、API型オンライン決済(EC事業者と決済代行会社のサーバ間で決済情報のやり取りを行うシステム)を活用し、決済画面のURLを顧客に送信するだけで支払いが完了するサービスや、クレジットカード不要でスマホを利用した後払いタイプの決済サービスなどがあります。
オンライン・実店舗両対応のシステム
オンライン・実店舗両対応のシステムは、店舗専用の決済端末を提供しており、店舗での決済データはECサイトの顧客データと一元化できるのが特徴です。専用端末は、クレジットカードはもちろん、電子マネー決済やQRコード決済などさまざまな手段に対応可能なうえ、レシートが出力できるものもあります。
SaaS・アプリ向けのシステム
クラウド上のソフトウェアをネット経由で提供するSaaSや、アプリでのサブスクビジネスを展開する企業におすすめのタイプです。SaaS・アプリ向けのシステムでは、サービス利用中のプラン変更や日割り計算などにも対応できるのが特徴です。課金日や周期などを柔軟に設定でき、決済を自動化します。また、顧客情報や利用状況などもあわせて一元管理し、分析可能な場合もあります。顧客行動や売上予測など、次の一手に向けた施策立案にも役立つでしょう。
オンライン決済システムを導入するメリット
オンライン決済システムを導入するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- ・顧客の利便性向上や売上拡大につながる
- ・決済処理を効率化できる
- ・未払いや不正リスクを回避できる
顧客の利便性向上や売上拡大につながる
上述したように、利用者が求める決済手段を選択できない場合や、クレジットカード番号の入力に手間取る場合などでは、利用者が購入を諦めるケースが少なくないためスムーズな決済処理が求められます。
オンライン決済システムは、現金のもち合わせがなくても商品やサービスを購入できるため、販売機会を損失しません。また、インバウンドの増加にともない、訪日外国人にとって利用しやすいこともメリットです。さらに、店舗における現金決済と比較すると、スピーディーに会計できるためレジ待ちによる離脱も防げるでしょう。結果として、オンライン決済システムは、顧客の利便性を高め売上アップに貢献します。
決済処理を効率化できる
一般的にクレジットカード決済を導入する場合、問い合わせから申込み、審査、システム開発を経てサービスを開始します。カード会社の審査には数週間から数か月かかるケースもあります。クレジットカード会社と直接契約する場合、この工程が決済手段の数だけ必要となり、手間や時間がかかるでしょう。
オンライン決済システムを利用すれば、決済手段の数にかかわらず導入までの工程は一本化されます。また導入後の売上管理や返金処理、トラブル対応なども一元管理できるため、決済処理が大幅に効率化されるでしょう。
未払いや不正リスクを回避できる
オンライン決済システムでは、消費者が安全に利用できるようさまざまなセキュリティ対策が施されています。例えば、顧客情報の暗号化や不正取引をAIによって検知するサービス、ネット上で追加認証を行う3Dセキュアなど、各社で安全への取り組みを徹底しています。
万が一、不正利用によってチャージバック(カード保持者が支払いに同意しない場合、クレジットカード会社が売上を取り消して返金する)が生じた場合、事業者に対しての代金保証サービスを提供している場合もあるため安心です。
ITトレンドでは、未払いリスク保証型のサービスやスマホだけで決済可能なサービス、医療分野の業務を支援するシステムなど、さまざまなオンライン決済システム(オンライン決済代行サービス)を紹介しています。さっそく初期費用や利用料、サービス内容などを比較したい方は、こちらから資料請求(無料)できるため、ぜひご利用ください。
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オンライン決済システムの選び方
オンライン決済システムを選定する際には、自社の導入目的を明確化したうえで、機能やサービス、決済方法などを確認しましょう。また、料金も決済手段ごとにさまざまなので、各社の資料を請求し比較することが大切です。
自社の導入目的に沿った機能やサービスがあるか
オンライン決済システムを選定する前に、自社の目的を明確化しましょう。例えば、ECサイトを運営しており、クレジットカードをもたない若年層も取り込みたい場合には、スマートフォンでの決済機能やコンビニ・郵便局での後払いサービスを活用するとよいでしょう。
またECサイト・店舗の決済データと顧客情報を紐づけてマーケティングに活かしたい場合には、分析機能を搭載した製品がおすすめです。さらに、Webサービス上で不正取引などのセキュリティを強化したい場合には、認証サービスや不正検知機能なども確認してみましょう。
料金プランや入金サイクルは適切か
オンライン決済システムの導入には、一般的に初期費用や月額費用、カード会社に支払う手数料、システム提供元に支払うサービス利用料、1件ごとに発生するトランザクション費などがかかります。また、決済手段によって料金は異なるため、各社に見積もりを取り比較してみましょう。
入金については決済後の翌月や翌々月になるケースが多いですが、製品によっては入金スピードが早いものもあります。資金繰りの面でなるべく早い入金を求める場合は、入金サイクルについてもチェックしてみましょう。
自社の求める決済方法に対応可能か
クレジットカード決済や電子マネー決済、QRコード決済、キャリア決済などさまざまな決済方法があるため、自社の求める決済方法に対応しているかどうか確認しましょう。
10代~20代にニーズのある決済手段には、キャリア決済やPayPayのようなアプリを利用した決済、後払いサービスなどがあります。また、インバウンド集客をアップさせたい場合には、海外で普及している銀聯(ぎんれん)カードやAlipay+などの決済方法に対応しているとよいでしょう。
オンライン決済システムについて理解を深め最適な製品を選ぼう
多種多様な決済手段にあふれる現代において、販売機会を逃さないためにも顧客の求める支払い方法に対応することは必要不可欠です。オンライン決済システムは、導入事業者の決済処理を効率化させるだけでなく、顧客の利便性向上や売上拡大の効果が見込めます。システムによってコストや対応可能な決済手段が異なるため、さっそく資料を取り寄せ自社に最適なオンライン決済システムを比較検討してみてはいかがでしょうか。