CMSツールへのコンテンツ移行とは?
まずはCMSツールの役割を再確認すると同時に、コンテンツ移行における課題について解説します。
CMSとは?
CMSとは「Content Management System」の略であり、Webサイト構築・一括管理できるシステムです。HTMLやCSSなどの専門知識を持たずしてサイト構築ができるため、スムーズな運用を目指すべく、多くの企業がCMSを導入検討しています。
工数・コストのかかるコンテンツ移行
過去にアップしている既存コンテンツを新しいCMSに移行する作業は、予想以上に時間や工数がかかり、扱いによってはコンテンツ消滅の危険性があるため注意が必要です。
またサイトによっては、既存コンテンツが数万ページありCMS構築費用の見積もりを大きく超える移行コストがかかるケースがあります。
コンテンツ移行を成功させる3つのポイントとは
CMSへのコンテンツ移行におけるポイントを紹介します。
ポイント1.全ページの棚卸しをし、移行ページを決定
CMSを導入する目的は、企業サイトの更新と管理を容易にし、確実に漏れなく且つ早急な更新や加筆が行える環境を作ることです。よってCMSツールを有効活用をするためには、既存のサイトをそのまま移行するのではなく、共通化できるものは共通化し、過去のデータなどは更新・削除し、適切に管理できるように各ページやコンテンツのリレーションを確認しておく必要があります。
コンテンツの整理
具体的には以下のような項目で、既存コンテンツを整理しておきましょう。
- ■ページ名/タイトル
- ■URL
- ■カテゴリー/タグ/記事ID
- ■担当者
- ■公開日
- ■被リンク数
- ■マーケティング指標(平均月間PV数、コンバージョン率など)
移行ページの選定
次に移行させるページを決定しましょう。全ページが数千を超える場合、残すべきページを絞ったほうがミスなく移行できます。SEOの観点などから価値が低いページなどはCMS移行のタイミングで除外しておきましょう。
また「ファイルのまま移行するのか」または「細かく項目ごとに分割してテンプレートに入れるのか」によって、コンテンツ移行作業量が変わります。コスト面やスケジュールに合わせて、適切な移行方法を選びましょう。
ポイント2.極力URLを変更しない
移行した記事のURLは極力変更しないでおきましょう。URLを変更するとサイト内リンクや外部サイトからのリンクが切れるため、SEOの効果が落ちたり、ユーザビリティが悪くなる恐れがあります。
301リダイレクト処理をすれば解消されますが、抜け漏れがあったり、開発が必要だったり、SEO効果が引き継がれなかったりと、運用に支障をきたすことがあります。
またURLをそのままにしておくことで、CMSへのコンテンツ移行後に、リダイレクト設定ミスでリンク切れが発生したり、SEOの評価が落ちたりした場合、原因追及のためのチェックが行いやすくなります。
ポイント3.サイトリニューアルは、CMSへの移行後に行う
CMS導入と同時にサイトリニューアルを行うのではなく、CMSへの移行後にサイトリニューアルを行いましょう。
なぜならCMSでのデザイン確定が遅れるとCMSテンプレート開発ができなかったり、デザイン変更のためにでCMS移行に失敗したりと、あらゆるリスクが考えられるからです。
ただし、全コンテンツを移行する前に、CMS上で、コンテンツのテンプレート化・CSSの設定などを可能な限り行っておきましょう。最低限の準備を行っておくことで、移行後の設定に手間取ることなく、少ない工数・時間・コストで移行することが可能になります。
ポイントを押さえて慎重にCMSへの移行を行いましょう
CMSは、コンテンツを一元管理しスムーズにサイトを運用するための便利なツールです。しかし既存サイトをCMSに移行する際には、いくつかの注意点があり、慎重に行う必要があります。
コンテンツ移行のポイントを押さえたうえで、CMS導入目的をもう一度見直しより効果的にCMSを活用しましょう。