データバックアップシステム導入前に見られる課題
業務データの保護に必須のデータバックアップシステムを導入していないと、以下のような問題が起こります。
- ・自社内でのバックアップでは安全性が不安
- ・バックアップ容量の確保が困難
- ・障害発生時の復旧が困難
それでは具体的にみていきましょう。
自社内でのバックアップでは安全性が不安
自社でデータをバックアップしていると、火災など万が一の事態が発生した場合、運用中の実データとバックアップデータ双方が失われてしまう危険があります。また、監視可能な日中の手動バックアップでは、ストレージのパフォーマンスの低下や、データの整合性確保といった問題もあります。
バックアップ容量の確保が困難
バックアップには、その時点で運用されているサーバと同等のデータ容量を確保したストレージが必要になります。サーバのデータ容量が増加するとバックアップ用ストレージの追加も必要に。ハードウェアのコストとバックアップにかかる時間がずっと上昇し続けます。
障害発生時の復旧が困難
通常業務に使用しているサーバに障害が発生し、アクセス不要になってしまった場合、自社バックアップから自力で復旧させなければなりません。なおかつ復旧するまでの時間、データの参照が必要な業務がすべてストップしてしまいます。
データバックアップシステム導入することで、これらの課題をどう解決できるのか、そのメリットともにご説明いたします。
データバックアップシステムのメリット
これまでみてきた課題に対して、データバックアップシステムを利用すると以下のように解決できます。
- ・遠隔地へのバックアップ体制を容易に構築できる
- ・大容量のデータも効率的にバックアップできる
- ・障害時にクラウドホスティング環境を利用可能
それではみていきましょう。
遠隔地へのバックアップ体制を容易に構築できる
データバックアップシステムでは自社内部だけでなく、社外へデータを転送する手段が用意されています。本社から離れたクラウドや遠隔拠点にデータを転送する「リモートレプリケーション」によって、障害から復旧するDR(ディザスタリカバリ)環境を容易に構築できます。
そして、データバックアップシステムの魅力のひとつは、その価格面です。特に、クラウド系のデータバックアップシステムでは、自社でストレージを購入し管理するコストと比べて、大幅な費用対効果の向上が見込めます。
大容量のデータも効率的にバックアップできる
データバックアップシステムでは、重複除外技術を採用。2回目以降のバックアップでは変更ブロックのみを送信するので、遠隔地へのバックアップでも比較的短時間で完了します。高速な専用回線を用意しなくても問題ありません。
重複除外技術は複数のサーバにも同時適用することができます。バックアップ容量を削減するとともに、回線負荷軽減やバックアップ時間の短縮を実現します。もちろん自社内でのバックアップ、クラウドでのバックアップ、どちらも作業負荷を感じることなくアクセスすることが可能です。
障害時にクラウドホスティング環境を利用可能
データバックアップシステムには、データにアクセスするサーバ環境自体のバックアップ機能も搭載されています。自社サーバにアクセスできないような障害が発生したときにも、自社のシステムを再現した「クラウドホスティング環境」にアクセスして、業務を続行することが可能です。
困った時はデータセンターの利用も!
クラウド系のデータバックアップシステムでは、データセンターを利用しています。データセンターでは、保存されているデータのバックアップを毎日実行。さらに代表的なサービスでは東日本と西日本2拠点のデータセンターでバックアップデータを保管しており、どちらかに大きな障害が発生してもデータを失うことはありません。
データバックアップで不測の事態に備えよう!
バックアップデータは複数世代分を保管しておくので、最新のバックアップデータに問題があってもその時点までのデータ復旧が可能です。また、契約容量上限までは世代数無制限で、データ保管が可能なサービスもあります。このような二重三重の備えにより、不測の事態にも対応できます。
このように万が一の事態に対する業務継続の対応策として、データバックアップシステムは欠かせません。まずは資料で各製品、サービスの詳細を確認することから始めてみましょう。