データセンターとは
データセンターとは、サーバを安全に管理するための施設のことです。遠隔地からサーバを操作するための回線や運用を行うための電力の確保、建物の災害対策が施されており、サーバを最適な状態で管理することができます。
▼データセンターの基本知識
参考記事:データセンターとは?サービスの種類やメリット、選び方までご紹介!
データセンターのコスト内訳
まずデータセンターを利用する際のコスト内訳を紹介します。総務省によるとデータセンターのコスト内訳は以下のようになっています。
- ●電気代・・・約15%
- ●施設費・・・約15%
- ●人件費・・・約15%
- ●その他運用費用・・・数%
- ●機器費・・・約55%
日本における一般的なデータセンターのコストは機器費用が最も多くかかりますが、海外データセンターの場合は電力価格や税制度などが日本と異なるため、コストの内訳にも違いがあります。
出典:クラウドコンピューティング時代のデータセンター活性化策に関する検討会 参考資料|総務省
データセンター活用によるコスト面での3つのメリット
データセンターには、災害対策や情報漏えい対策の他にも「コスト削減」ができるというメリットがあります。コスト面における3つのメリットを紹介します。
メリット1:人件費を節約できる
自社内でサーバを運用する場合には、サーバやネットワークに精通した人材を自社内で常に抱えておく必要があります。またサーバ運用は、基本的に365日・24時間行わなければなりません。いつ何時サーバに障害等が発生してWebサイトがダウンしたり、データベース上のデータが破損するかわからないからです。
そのため交代でサーバ監視できるように、サーバ等のインフラ担当者として余裕のある人数を割り当てなければなりません。このように自社のみでサーバを管理するには多大な人件費がかかります。
しかし、データセンターでのサーバ運用であれば運営会社へサーバの管理を一任できるため、サーバ関連の知識を有する自社要員は最低限の人数で事足ります。また、大手データセンターにはサーバやネットワークの専門家が多数所属しているため、不測の事態が発生した場合でも迅速に対応することができます。
メリット2:光熱費を節約できる
サーバ機の運用には、サーバ機本体が必要する電力の他にも冷却装置や空調装置などの使用に伴う電力も必要となります。また、自社内でサーバを管理している場合は各サーバのスペックのフル活用は難しいでしょう。したがって、必要以上のスペックや台数のサーバ機が設置されているため、結果的に電力の浪費につながります。また冷却装置や空調装置の消費電力も同様です。
データセンターでサーバを運用すれば、このような光熱費の浪費を防ぐことができます。なぜならデータセンターにおいては多数のサーバを一括して管理することにより、サーバのスペックをフル活用し無駄を省くような運用がされているからです。
メリット3:設備投資を最小限に抑えることができる
自社内でサーバを運用する場合には、専用のサーバルームを設ける必要があります。自社の重要な情報資産を保管するサーバを安定稼働させるには、空調設備などを整えて適切な環境を準備する必要があるからです。
またセキュリティ面の対策を施す必要もあります。重要なデータの集まるサーバへは、従業員の中でも限られた人物しかアクセスができないよう制限されています。したがって、サーバルームには暗証番号入力装置や指紋認証システムを設置して、物理アクセスの制御を行う必要があります。このような理由からセキュリティ面でのコストも、膨らむことになります。
また多くのデータセンターには、最新のサーバ機器が導入されておりサーバ運用に適した環境設計がなされています。特に最新の監視カメラや警報装置なども備えたデータセンターもあります。こうした環境構築や安全対策を、自社内ですべて行うには多額のコストがかかります。このような設備投資もデータセンター活用で削減することが期待できます。
データセンターを活用して「安全性」と「コスト削減」の両立
以上のように、データセンターを活用することで大幅なコスト削減を実現できる可能性があります。「情報資産の安全性確保」と、「コスト削減」の両立を目指して、この機会にデータセンターの活用を検討されてはいかがでしょうか。