EC市場の盛り上がりと顧客の購買方法の変化
電子商取引による市場調査によれば、平成26年のBtoBのEC市場規模は、195兆5,860億円(前年比5.0%増)。EC化率は、18.3%(対前年比0.4ポイント増)という結果に。
BtoCのEC市場規模は、12兆7,970億円(前年比14.6%増)。EC化率は、4.37%(対前年比0.52ポイント増)という結果になりました。BtoBとBtoCのどちらも市場規模は順調に拡大しており、EC化率も上昇しています。
出典:経済産業省 平成26 年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査
http://www.meti.go.jp/press/2015/05/20150529001/20150529001.html
また、顧客の消費行動も変わっています。家計消費状況によれば、平成26年のインターネットを利用した支出総額は、一ヶ月あたり約6500円で前年比12.1%増加し、過去12年間の間では、5.9倍もの増加になっています。
出典:総務統計局 家計消費状況調査年報(平成26年)
http://www.stat.go.jp/data/joukyou/2014ar/gaikyou/index.htm
顧客のインターネット上での購買は今後も伸び続け、EC市場もともに拡大していくでしょう。ECサイトの導入は企業の売上拡大に直結する問題なのです。
しかし、ECサイトと一口にいってもモール型のECサイトと自社ECサイトの2つの方法があります。これらのECサイトの違いと自社ECサイトのメリットについて解説していきたいと思います。
自社ECサイトの3つメリット
メリット1 運営コストが低い
モール型のECサイトは集客力がある反面、月額費用がかさみます。基本費用に加え、決済手数料やシステム使用料、掲載商品数に応じて金額が加算されてしまうことが多いです。また同製品を扱っている出店者がある場合は、どうしても価格競争に陥ってしまうといった危険性があります。
一方、自社ECサイトでかかる費用はシステム維持費や保守料のみでモール型ECサイトでかかるような月額費用がかさむ恐れがありません。さらに、オープンソースやクラウド型のサービスを使えば、簡単にECサイトを構築することができ、初期費用も抑えることが可能です。
メリット2 細かいサイト分析ができる
インターネット上では、いつ、誰が、何を、どれだけ購入したかが、全てアクセスログとして保存され、データで一元管理されます。モール型のECサイトでは、これらの情報取得に制限がありますが、自社ECサイトにはそのような制限はありません。
サイトの離脱率や商品ごとの購買層、アクセスの多い時間帯など細かな分析ができることによって、より具体的な改善策を考えることが可能になります。
メリット3 自社独自のブランディングができる
モール型のECサイトの場合、サイトのデザイン、商品の写真の数、バナーの設定にある程度の制限があるので、自社の独自性をだしたECサイトの構築などはできません。また、そのような制限の中では、商品の差別化が難しいといった問題もあります。
しかし、自社サイトの場合、このような制限はなく自由にデザインを決めてカスタマイズすることができ、オリジナル性の高いECサイトを作ることが可能です。また、ECサイト内でただ商品を掲載するだけでなく、顧客にとって有益な情報を提供するコンテンツを充実させることで、会社や商品のファンになってもらい顧客を囲い込むといったコンテンツマーケティングと呼ばれる戦略も注目を浴びています。
まとめ
いかがでしたか。Webサービスの発達によって、顧客はいつでもどこでも欲しいものが手に入るようになりました。その反面、企業間での競争は激化しており、企業は顧客獲得にこれまで以上に注力しなければなりません。このような時代の中で、自社ECサイトは顧客獲得のための強力なツールになりえます。ぜひ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。