失敗例1.帳票設計にはプログラミングの知識が必要だった
帳票電子化ツールは、帳票フォーマットを自由にデザインできる帳票設計機能を備えています。最近は、プログラミング知識がなくとも帳票作成を行えるツールが登場し、直感的に帳票のフォーマットを編集できるようになりつつあります。
しかし、中には帳票設計を行うにあたってプログラミングが必要な帳票電子化ツールも存在します。プログラミング知識がある社員やプログラマーが在籍していないのに、そのようなツールを導入してしまうと、「自社にフィットした帳票をデザインできない」という事態に陥ってしまうのです。
帳票電子化ツールを導入する前に、ノンプログラミングで帳票フォーマットを設計できるか確認しましょう。
失敗例2.帳票作成の手間や入力ミスが増えた
営業担当者や倉庫管理担当者は、出先や倉庫内などで「帳票作成を行いたい」と思う状況も少なくありません。しかし、オフィス外ではPCを利用できず、帳票作成のためにオフィスへわざわざ足を運ばなければならないのです。帳票電子化ツールを導入しても、帳票作成が効率化しない可能性があります。
また、こうした環境下では「出先では帳票に記入する内容を一旦メモしておき、オフィスに戻ってからPCで入力する」という流れで帳票が作成されます。そのため、帳票の入力ミスが多くなった、というケースもあるのです。
帳票電子化ツールのメリットを最大限に活かすには、スマートフォンやタブレット端末でも帳票作成が可能になるツールを選択しましょう。なお、スマートフォンやタブレット端末専用の帳票フォーマットがあると、小さな画面でも作成がスムーズです。
失敗例3.帳票や証憑書類のフォーマットが使えなかった
既存の紙帳票フォーマットをそのまま帳票電子化ツールに移行できると便利ですが、それができないと現場に混乱を招きます。これまでとは全く別の電子帳票フォーマットだと、使い慣れるまでに時間がかかり、現場から反発が起きることもあるのです。
また、帳票電子化ツールは証憑書類をスキャンして電子化することも可能です。しかし、双方のフォーマットが異なればスキャン結果が上手く反映されず、電子フォーマットに転記しなければならないこともあります。
これまで使っていた帳票や証憑書類のフォーマットをそのまま使うことができれば、現場の混乱もなくスムーズに作業が進みます。証憑書類のテキストを正しく読み込めるよう、OCRの精度も確認しましょう。精度が高いOCRだと、テキストの読み込みに失敗したときに修正する手間がなくなります。
自社に最適な帳票電子化ツールを選択しよう!
帳票電子化ツールの失敗例として代表的なものは以下のとおりです。
- ●帳票設計にはプログラミングの知識が必要だった
- ●帳票作成の手間や入力ミスが増えた
- ●帳票や証憑書類のフォーマットをそのまま使えなかった
帳票は、幅広い業務で利用されます。したがって今回取り上げたような帳票電子化ツールの導入失敗は、さまざまな業務に悪影響を及ぼす可能性が高いのです。帳票電子化ツールの導入前にはしっかり自社の要件を洗い出し、適したツールを選びましょう。
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