従来のファイアウォールの課題とは
次世代型ファイアウォールは従来のファイアウォールの課題を解決するために開発されました。それではその課題とはどのようなものでしょうか?サイバー攻撃の進化とともに解説していきます。
高度化・多様化するサイバー攻撃
自社をターゲットにした標的型攻撃などの不正アクセスは、残念ながら従来のファイアウォールでは防ぎきることができません。秒単位で進化を続ける情報化社会に対応した次世代型ファイアウォールを導入し、頻繁にアップデートを繰り返すことで、サイバー攻撃などの脅威へ対応します。
近年、サイバー攻撃の手口は多様化しています。そのため、ますます従来のファイアウォールでは防ぐことが難しくなっているといわれています。特に以下の代表的なサイバー攻撃は頻繁に発生していますので参考にしてください。
- ・社内の情報を狙った標的型攻撃
- ・Webページの改ざん
- ・サーバーへの過負荷
- ・マルチソフトウェアや自社ネットワークの脆弱性を狙った悪質な不正アクセス
- ・PCの遠隔操作、乗っ取り
- ・IDやパスワードの抜き取り
ファイアウォールを回避するサイバー攻撃
上記のような、サイバー攻撃を受けた場合、顧客情報の漏洩や、顧客からの信頼を失うなど自社が被る経済的損害は極めて大きいと言えるでしょう。
従来のファイアウォールでは特定のページやURLはフィルタリングを適用することができますが、プロキシ経由の場合は簡単に回避されてしまうという事実が明らかになっています。例えばP2P型のファイル交換ソフトも同様に、ファイアウォールを簡単に回避できてしまうといわれています。
以上をふまえても、重要な情報を扱う自社のセキュリティ機能としては従来のファイアウォールだけでは不十分だと言えるでしょう。これは今後企業は次世代型ファイアウォールを導入する必要性にますます迫られる可能性が高くなることを意味しています。
また従来のファイアウォールについてより理解を深めたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
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参考記事:ファイアウォールの基本的な機能や仕組みとは?
次世代型ファイアウォールとは
これまで従来のファイアウォールの課題について確認してきました。それでは、その課題を解決する次世代ファイアウォールとはどのようなものでしょうか?メリットともに解説していきます。
アプリケーションも監視する次世代ファイアウォール
次世代型ファイアウォールとは、ネットのインフラとなっているDropboxやFacebook、Skypeなどのアプリケーションを監視・把握し、必要に応じて制限を加えるファイアウォールです。
例えば、TwitterやFacebookなどのSNSツールを広報担当者のみに利用を許可するなど、従来よりも厳格なセキュリティ統制を実現することができます。
次世代ファイアウォールのメリットは迅速な監視スピードと詳細なデータ
次世代ファイアウォールを利用すればあらゆる通信ログを多面的に分析・蓄積し、ネットワーク上の異常を素早く検知することができます。特に時間・ユーザ・ソフトウェアなど様々な項目でログを確認、監視し、きめ細かく通信を制御することができます。
このように次世代型ファイアウォールを導入することで、各ソフトウェアの使用者や使用用途を厳密に設定することができ、履歴(ログ)を保存することもできるため、徹底したセキュリティ管理を実現できます。
今後のサイバー攻撃を見据えて次世代ファイアウォールを利用しよう!
サーバー攻撃が頻繁に起きる現代において、業務に欠かせないアプリケーションやソフトウェアにも、不正アクセスの入り口は潜んでいます。今後、更に勢いを増すと予測されるサイバー攻撃対策のためにも次世代ファイアウォールを導入されるのはいかがでしょうか。