なぜプロジェクトは失敗するのか
プロジェクトリーダーやマネージャとして、進めているプロジェクトは失敗できません。ではどのようなことが原因で失敗するのでしょうか。
- ●計画やゴールが不透明
- ●タスク管理やスケジュール管理ができていない
- ●メンバー同士でコミュニケーションが取れていない
これらを解決するためにツールを導入することも検討しましょう。
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2023.10.27
プロジェクト管理が失敗する原因は?改善策も紹介!
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プロジェクト管理ツール導入の3つの失敗例
プロジェクト管理ツールを導入したからと言って必ずしもプロジェクトが成功するわけではありません。そこでツールを導入して失敗した例を紹介します。
失敗例1 機能が多すぎて使い切れなかった
プロジェクト管理ツールには、主要機能であるスケジュール機能以外にもさまざまな機能が搭載されています。具体的には、チャットなどのコミュニケーション機能やデザインや設計書を作成できる機能があります。
そしてツール選定時においては、こうした多機能なツールは非常に便利で貢献度の高いソリューションとして捉えられがちです。しかし実際に導入した企業からは、「設定方法が複雑」、「利用しない機能ばかり画面上に表示されて使いづらい」といった声もよく聞かれます。
またシステム起動中に動作する機能が多いため、端末の処理速度が遅くなってしまう可能性もあります。
失敗例2 入力項目が多すぎて、ツール利用が面倒になってしまった
多機能なツールと同様に、入力項目の多いプロジェクト管理ツールも数多く存在します。
一面として、入力項目の細分化されたシステムではプロジェクトの進捗状況や課題をより正確に把握することが可能です。これはプロジェクトの成功確率を高める上で、大きなメリットとなります。
しかしその反面、入力項目が多ければ多いほどツールの運用にかかる労力は増大します。そのため、入力項目の細分化された製品を選択したことで「プロジェクト管理ツールへの情報入力に時間がかかり過ぎて、プロジェクトそのものの進捗が遅れてしまった」という本末転倒な事態に陥ってしまった企業もあります。
失敗例3 プロジェクトメンバーの一部しか利用しなかった
プロジェクト管理ツールは、プロジェクトを成功へと導く上での強い味方となるツールです。そして、すべてのプロジェクトメンバーが適切に活用してこそ真価を発揮します。あらゆる情報を同じシステム上で取り扱ってこそ、情報の抜けや漏れ、スケジュール調整の不備などを未然に防ぐことができるからです。
しかし現実的には、ツールを導入してみたもののプロジェクトマネージャなど一部のメンバーしか利用していないという事態に陥りがちです。このような事態は、前述の機能の複雑さや入力作業のコスト課題によって引き起こされるだけでなく、各プロジェクトメンバーがツールを利用することでのメリットを理解していないことによっても発生します。
ツール導入を目的化することは、失敗につながる
プロジェクト管理ツールは、プロジェクト管理の効率を向上させプロジェクト成功の確率を高めることに大きく貢献します。
しかし、他のITシステムと同様にツールの導入それ自体が目的となってしまった場合にはツール導入による恩恵は限定的なものとなってしまいます。その例が今回ご紹介したような、「多機能」や「入力項目の多い」ツールを導入したことによる失敗例です。
また、「限られたプロジェクトメンバーしかツールを利用しない」という失敗も、導入そのものを目的化してしまうことに起因します。ツールの導入に満足しプロジェクトメンバーに対してツールの有用性を納得させるための働きかけをおろそかにしてしまうことは、こうした失敗の起こる可能性を高めるからです。