入退室管理の4つの課題
企業では、日々大量の情報が蓄積され、保管されています。そのため、情報持ち出しをはじめとする入退室管理に関する課題も数多くあります。なかでも、下記4つの課題は多くの企業にとって、いち早く解決すべき内容になっています。
- ●入退室している人を把握したい
- ●情報の持ち出し状況がわからない
- ●社員の労務、勤怠の実態がわからない
- ●情報セキュリティに関する社内規定がない
このような入退室管理上の課題を解決するための方法のひとつが入退室管理システムです。下記4つのメリットをもつ入退室管理システムは、企業における入退室管理にかかわる課題を克服するソリューションとなります。
入退室管理システムの4つのメリット
メリット1.権限付与により入退室を正確に管理できる
社員、契約社員、派遣社員、清掃員、ビルを管理する警備員など、企業に関係がある人に対して入退室の権限を付与します。その権限を、入室する際に必要な、接触型ICカード・非接触型ICカード・指紋を使った生体認証などに適応することにより、入退室を管理することができます。
このように入退室管理システム化を行うことで、権限がない不法侵入を防ぐと共に、企業に関係する人の入退室状況の確認ができるようになります。
メリット2.情報漏えいのリスクを低減
企業活動では、日々大量の企業経営にかかわる情報や顧客の個人情報が蓄積、保管されています。これらの情報を、執務エリアとは別のセキュリティエリア(セキュリティ室)やキャビネットなどに保管し、そのエリアの入退室やキャビネットの開錠をICカードにより管理することで、情報漏えいのリスクを低減することができます。
また、情報の持ち出しの手がかりや内部による犯行防止にも役立ちます。
メリット3.勤怠管理の業務負荷を大幅に軽減
入退室を把握できることで、勤怠システムの出勤・退勤時間と入退室の時間との違いがわかります。サービス残業や事前許可を取らない就業時間外の就業などの勤務実態の把握ができ、労働時間といった労務管理も行うことができます。また、履歴情報を勤怠システムへ転用することでシステム連携も可能になり、勤怠管理の業務負荷を大幅に軽減できます。
メリット4.ISMS、機密情報管理の対策が可能に
信頼される安心な企業になるために、近年、ISMS(情報セキュリティーマネジメントシステム)や機密情報管理といった情報セキュリティ対策が必要とされています。
入退室管理システムを利用することで、情報セキュリティ対策の「入退室管理記録」「機密情報持ち出し管理表」といった社内規定を容易に作成できるようになります。また、その社内規定に合わせて、蓄積している情報の「情報資産管理台帳」の整備や「データ消去」方法の検討・確立などもできます。
入退室管理システム導入の前に目的を明確に
入退室管理システム目的のメリットが理解できたかと思います。以下のような導入目的があるでしょう。導入前には目的を明確化しましょう。
情報漏えいリスクを防ぐこと
入退室管理システムの代表的な目的の1つでしょう。
オフィス内の機密情報を保管するエリアは、部外者はもちろんのこと社員でも機密情報の取り扱いが認められている人以外は、侵入できるべきではありません。入退室管理システムを導入し、関係者が出入りした際にオートロックされるセキュリティレベルを目指しましょう。
入退室している人を把握すること
情報漏えいのリスクを削減すること、情報漏えいしてしまった際の原因追及を行う上で導入目的となり得ます。
入退室を記録しておけば、情報漏えい発生時に入退室を行った従業員を把握することができ、二次的被害も防ぐことができます。
何より手書きで管理していると、どうしても正確性に欠けますし、何より抜け漏れが発生するため特定が困難なケースがありますので、そのような非常事態に迅速な対応が可能となります。
入退室管理を行う際の管理コストを削減すること
システム導入により、物理的な鍵を用意しなければいけません。また、入退室を行った人を記録するなど、運用人権費がかかります。ですので、入退室管理システムの導入目的とすると良いでしょう。
人の動きを適切に把握・管理する入退室管理
このように、入退室管理システムを導入することによって、人の動きを適切に把握・管理することが可能となり、入退室に関わる課題を解決します。
そして入退室管理システムは、ICカードなどの認証を利用することで実現することが可能です。最近では、ICカードに写真や所属、氏名などを印刷して社員証にしている企業が主流になっています。こうした入退室管理システムを導入し、万全なセキュリティ対策の向上をはかってみてはいかがでしょうか。