勤怠管理システム導入の効果
勤怠管理システムの導入により得られるメリット、期待できる効果には以下のようなものが挙げられます。
- ●打刻時間を正確に把握できる
- ●不正な打刻を防止
- ●労働時間を管理できる
- ●コストを抑えられる
- ●モバイルデバイス対応で働きやすさ向上
- ●他システムと連携できる
- ●法改正への対応も安心
法令を遵守した勤怠管理が行えるようになり、人事や労務担当者・管理職の業務効率もアップする点が導入効果の最たるものですが、従業員の打刻や入力負担が軽減する点もメリットです。
勤怠管理システムのメリットについて詳細を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
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勤怠管理システム導入後の問題点と対策方法
上で示したような導入メリットを最大限引き出すためには、勤怠管理システム導入後の使い方にもポイントがあります。実際に勤怠管理システムを導入した企業でも、導入直後に問題が発生したというケースはあります。例えば、以下のような問題です。
- ●社員がシステムを正しく使えない
- ●勤怠データを活用できていない
- ●例外的な問題が発生した
このような失敗を防ぐために、勤怠管理システム導入後に対策すべき5つのポイントを紹介します。
1.社員教育の徹底
勤怠管理システムの導入メリットは数多くありますが、すべて出退勤時刻が正確に記録されていることが大前提です。この大前提が崩れると、システムを導入する意味さえも失いかねません。
そのためには新システムの打刻方法や入力操作を、管理者・従業員ともに正しく理解することが必要不可欠です。新システムの活用方法についての社員説明会を開催しましょう。一回開催するだけでも、慣れるスピードは全然違います。その後もし必要があれば、部門単位または職場単位できめ細かな教育を実施してください。
システムを導入してしばらくは、担当者を打刻装置のそばに配置したほうがよいでしょう。新しいシステムの操作指導や不正打刻がないかどうかを確認するためです。また社員だけでなく、パート社員やアルバイトもストレスなく使えているかを確認しましょう。
2.システム導入前と後の登録データをチェック
勤怠管理システムは集計を自動化できるため、タイムカードやエクセルなどによる勤怠管理に比べ、手作業によるミスを少なくできます。しかしシステムを導入した場合でも、手作業が一切なくなるわけではありませんから、ミスは起こりえます。
出退勤時刻や雇用形態など登録データが正しい情報かを、導入前のデータと比較しながらチェックしましょう。システム導入当初は想定しないミスも起こりがちですので、確認を行うための十分な作業時間を確保しておきましょう。
またシステム導入前と導入後のデータを比較することで、導入以前のミスを発見するケースもあります。大量に見つけてしまうケースも考えられるので、システム導入前の登録データにミスがないかも注意して確認すべきです。
3.社員に勤怠情報を開示する
勤怠管理システムを導入すると、労働時間を少なく計算されないかを心配する社員が現れたり、残業禁止の社内指示などによって社員がストレスを感じたりするかもしれません。
システムを導入し紙のタイムカードからICカードに変更したところ、社員からの残業時間に関する問い合わせが急増し、人事部の通常業務に支障が出たという話もあります。社員が自分の権限の範囲で勤務時間を確認できるシステムの採用や、仕組みを整えるべきでしょう。
4.勤怠データを有効活用する
勤怠管理システム導入の大きなメリットとして、出退勤のデータをノウハウとして蓄積でき、ほかのさまざまな方面に有効活用できる点があります。ここでは、2つの効果的な活用例を紹介します。
人員配置の最適化
部署ごとの社員の勤務時間を精査・比較して、配置人数が適正であるかを確認しましょう。多くのシステムには勤怠情報を集約してグラフ化する機能があるため、簡単にデータを可視化できます。勤怠管理システム導入後は、こうした機能も利用して、人員の増減や配置転換に活用しましょう。
長時間労働の発見
総務省主導の働き方改革のなかで、2019年から「働き方改革関連法案」が随時施行されています。より働きやすい職場を推進していく中で、長時間労働の発見も重要です。
本人の意志にかかわらず長時間勤務が求められる過重労働者が、しばしば見受けられます。こうした状況がインターネットを通じて社会に広まってしまえば、企業のブランドは大きく傷つくでしょう。
もし長時間労働をしている社員が突然倒れてしまったら、巨額の賠償金を請求される恐れもあります。紙のタイムカードやエクセルによる勤怠管理の場合、長時間労働を発見するのはとても困難です。勤怠管理システムのアラート機能などを活用して、長時間労働を早期に発見しましょう。
まだ勤怠管理システムを導入していない方は、以下の記事を参考に自社に最適なシステムの比較検討をしてみましょう。2021年最新のランキング情報も掲載しているため、人気製品の把握にも利用できます。
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5.システム不具合などに対する対策の検討
勤怠管理システムは全社で利用するケースが多いうえ、短時間の機能停止でも大きな混乱を招きます。ですから予想外の問題にも迅速に対応できるよう、最悪の状態を想定して対策を練っておきましょうしましょう。
予想外のケースの一例として、システム側の不具合や不具合をなおすためのクラウドサーバのアップデートなどが挙げられます。これらの有効な対応策としてシステムサポートサービスがありますから、緊急時のフォローやサポート内容をあらかじめ確認しうまく活用しましょう。
導入効果を最大化するための準備と対策をしよう
勤怠管理システムの導入によって、すべての課題が自動的に改善されるわけではありません。勤怠管理システム運用後の効果を最大化できるかどうかは、導入後の準備や対策次第です。勤怠管理システムの導入を成功に導くためにも、ぜひこの記事を参考にしつつ、システムの提供ベンダーによるアドバイスやサポートも有効活用しましょう。