予算管理システムの5つの機能
予算管理とは、企業における期首の予算と期末の実績を比較・分析し、予算をコントロールする管理業務です。
ここから、予算管理システムの主な機能を5つ紹介し、それぞれについて詳しく解説していきます。5つの機能は以下の通りです。
- 1.プランニング機能
- 2.モニタリング機能
- 3.シミュレーション機能
- 4.人件費の一元管理機能
- 5.フィードバック機能
あなたは予算管理について詳しく知っていますか?予算管理システムの機能について知る前に、こちらの記事で予算管理について理解を深めておきましょう。
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また、予算管理システムとは何かについて理解を深めるのも重要です。こちらの記事では導入のポイントにも触れているので、ぜひ読んでみてください。
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1.プランニング機能
予算管理システムには、予算編成のプランニング機能が搭載されています。予算編成をするには企業全体の業績だけではなく、各部署・部門のデータを取りまとめる必要があります。
各部署の最終的な数字の根拠となる情報を集約し、予算のプランニングをサポートしてくれるのが予算管理システムです。
従来はデータの取りまとめや予算編成などは手作業でしたが、予算管理システムでは手作業での作業をシステム上で行うため、これらの作業を効率化できます。
2.モニタリング機能
予算編成の後は、予算に基づき企業活動を行います。予算管理では企業活動をモニタリングすることと、予算編成が正しいものであったのかを評価することが大切です。
予算管理システムでは、企業の改善活動をタイムリーにモニタリングできます。
業績をタイムリーに把握して目標達成に対するマイナス要因を見つけることで、適切な対処ができます。期中に予算の再編成をすれば、より正確な予算編成が可能です。また、予算管理システム上で予算編成と実績に対する監視・評価によって、KPI※1の設定ができます。
※1:目標に対してどのように向かっているのかを表す指標。
3.シミュレーション機能
予算管理システムを用いて、策定した予算計画を実際にシミュレーションできます。トップダウン・ボトムアップ予算などの様々な予算計画の手法を使ったり、予算管理における問題点を事前に予測するためのドリルダウンをしたりできます。
予算シミュレーションを実施することで、予算編成の精度を高め、PDCAを回して適切な予算管理をしていくことができます。
4.人件費の一元管理機能
人件費は予算管理においてとても重要な費用項目ですが、人事部が全社員の人件費を把握するのはとても困難です。特に複数の拠点がある場合、拠点ごとの人件費を統合して全社データを所持するのは難しくなってきます。
予算管理システムならば、複数の拠点がある場合でも、人件費の情報を一元的に管理できます。つまり、より精度の高い予算編成をシステム上で行ってくれると負いうことです。
人事管理システムと連携すればより効果的な予算管理を実現できるでしょう。
5.フィードバック機能
予算期間が終了すると目標達成度を評価しますが、予算管理システムには目標達成度を評価する基になるフィードバック機能を搭載しています。各種分析ツールやレポーティング機能を活用し、実績と予算の差異をグラフなどに表示して出力できます。
適正な予算編成のためには、予算と実績を比較した上で評価し、PDCAサイクルを実行していくことが重要です。
予算管理システムの3つのメリット
煩雑な作業の多い予算管理ですが、予算管理システムの導入によって主に3つのメリットを得ることができます。メリットについて詳しく解説していきます。
1.正確な予算管理ができる
予算管理システムを活用すると具体的な目標値を設定でき、目標値に基づいた具体的な計画の立案が可能です。その計画を基に正確な予算管理ができます。
目標予算と計画を比較して計画が目標値に達していない場合、予算シュミレーション機能を搭載した予算管理システムを活用することで、より適正な予算管理が可能です。予算シュミレーション機能は、複数パターンの比較や見積予算内の構成値の変更などができ、より正確な予算編成を可能にします。
2.目標達成がしやすくなる
予算管理システムは部署ごとに目標値の共有を可能にするため、従業員のモチベーションがアップして目標が達成しやくすくなります。各部署の管理職が予算管理システムにアクセスすることで、経営戦略と設定された目標値の関連性を把握できるため、部署全体の動機づけを図ることができます。
3.経営判断が的確になる
予算管理システムは予算編成にかかる時間を短縮することができ、タイムリーな経営判断が可能です。短いスパンで起こる可能性のある原材料費の変動などの状況に即した数値の変更ができるため、的確な経営判断をを促します。
予算管理システムの導入メリットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。システムに興味がある方はこちらもご覧ください。
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予算管理システムの導入失敗を防ぐ3つのポイント
さまざまなメリットをもつ予算管理システムですが、ただ導入すればよいわけではありません。ここでは、導入での失敗を防ぐためのポイントを紹介します。
1.既存システムやExcelと連携可能か確認
予算管理システムを導入する前はExcelで予算管理を行っていた企業が多いと思います。予算管理システムの導入を検討する際は、Excelや既存システムとの連携が可能かどうかを確認しておきましょう。
2.費用対効果を確認
予算管理システムは、提供形態や企業規模により提供される機能などさまざまな製品があります。
導入の際には企業規模にあった製品であるのか、搭載されている機能による業務削減効果はどの程度であるのかを確認し、導入した際の人的コストや金銭的コストなども踏まえて費用対効果を確認することが大切です。
3.会計基準に対応しているか確認
作成される予算は、決算時に使用される財務諸表の形式であるため、会計基準に対応しているシステムであるかを確認するようにしましょう。会計基準によっては予算の記載内容や各種数値の計上の方法が異なる可能性があります。
会計基準に対応していない製品を選定してしまった場合、余計な作業コストが増えてしまうかもしれません。
「このポイントだけでは安心できない!」という方に向け、この記事では予算管理システムの3つの失敗例から確実に失敗を防ぐポイントを解説しているので、ぜひ参照して下さい。
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予算管理システムを導入して、正確な予算策定を!
予算管理システムは、従来の予算管理と比較しても大幅な業務の効率化を期待できるシステムです。また、具体的な目標を設定して社員のモチベーションを高めることもでき、企業一丸となって目標達成に向かうようになります。
最近ではクラウド型のシステムが増えてきているので、導入コストの面でも魅力的です。予算管理で何か悩みを抱えている方は、ぜひ一度予算管理システムを導入してみてはいかがでしょうか。
こちらの記事では、予算管理システム19製品を比較しています。エクセルの操作感で運用できるシステムなど、あなたの会社に最適なシステム選びをサポート。ぜひ読んでみてください。
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