創業に込められた思い
はじめに彼らの経歴とAdaptive Insightsにおけるポジション、そして現在のミッションについて尋ねました。
Rob氏「ステークホルダーの成功こそが大きなミッション」
Rob氏
「私はAdaptive InsightsのFounder、いわゆる創業者です。これまで複数の役割・ポジションをこなしてきました。
現在の業務は経営戦略の立案がメインとなりますが、同時にエバンジェリスト(伝道師)であると言えます。当社のサービスや考え方を広く伝えていく役目を担っています。また、パートナー企業、お客様、関連企業の方々の成功が大きなミッションであると考えています。
経歴としては、主に財務の領域で仕事をしていました。急成長を遂げたさまざまなハイテク企業の財務部門に在籍した経験を持っています。
そして、財務のプロとしてファイナンス業務にあたる上で、使えるツールが非常に限られていることに、ある種の苛立ちや無力感を覚えていました。財務のプロがもっと良い環境で仕事ができるツールを提供できないかと思い、Adaptive Insightsの創業に至りました。」
Fred氏「お客様のより良い体験こそがミッション」
Fred氏
「私のポジションはCRO、日本語で言う最高売上責任者です。お客様に関わる全ての領域を担当しています。例えば、営業、プロフェッショナルサービス、カスタマーサクセスなどです。我々のサービスを通してお客様により良い体験をしていただくことがミッションだと考えています。
経歴という点では、私はAdaptive Insightsに入社して2年です。Adaptive Insightsに入社する以前は、ERP関連の業務に携わっていました。日本にも1年間赴任していた経験があります。そして、IBMなどいくつかのソフトウェア企業を経てAdaptive Insightsに入社しました。」
Adaptive Insightsが提供するBusiness Planning Cloudは、全世界50カ国以上で導入され、3,800社以上の導入実績を誇る。GartnerやForbesからも高い評価を受けており、真のマーケットリーダーと言える存在だ。
そして、Adaptive Insightsは財務の現場で多くの担当者が直面している課題を解決するために生まれた企業であると言える。つまり、財務業務を根底から改革するようなツール・考え方を提供するのが彼らのミッションだ。
Rob氏が創業時に目指した理想のツールとは
Rob氏はAdaptive Insightsを創業するにあたって、解決しなければならない課題が明確に存在していたと語ります。そして、どのようなツールを提供するべきであるか、理想のツールとはどうあるべきか、初めからイメージできていたといいます。
高性能かつ使いやすいツール
Rob氏「Adaptive Insightsを創業するにあたり私が強く感じたのは、財務部門には使い勝手の良さからエクセルが広く普及しているものの、専門的な業務に耐えうる性能は持ち合わせていないということです。
さらに、ハイペリオンやコグノスといったプロフェッショナルツールは、高性能ではあるが使いやすいとは言いがたく、限られた人にしか使いこなせないツールだということです。財務を取り巻くこれらの環境を目の当たりにし、創業に踏み切りました。
現行ツールの良いとこ取り
我々が提供するBusiness Planning Cloudは、エクセル並みの使い勝手の良さ・馴染みやすさを保ちつつ、ハイペリオンやコグノスと同じくマルチディメンショナルなデータベースを活用できるプロフェッショナルなシステムであり、いつでも・どこでも利用することができるクラウドアプリケーションです。
つまり、それぞれの財務ツールにおける全てのメリットを良いところ取りしたツールなのです。」
どんなツールにも強みと弱みがあり、何かを実現するためには何かを犠牲するのが当たり前のように考えてしまいますが、Rob氏の考え方は全くの逆です。財務業務を根底から改革するためには、現行ツールの良さを全て兼ね備えたツールでなくてはならないと考えたのです。
多くの企業が抱える課題
財務のプロフェッショナルであるRob氏が考える、現在の財務業務における具体的な課題を伺いました。
業務プロセスの非効率性
Rob氏「多くの企業や、我々にとっての見込み客が抱える現在の課題として、業務プロセスの非効率性があげられます。Eメールでスプレッドシートが何百枚もやり取りされ、さらに大量で複雑なマクロを使って業務が行われていることは、明らかに非効率であると言えます。」
財務がリスク管理に追われてしまう
Rob氏「そして、業務が非効率であるばかりに、担当者は事後対応を行うことを強いられていると言えるでしょう。経営計画を担う部門の業務は、本来先読みが求められる領域であり、チャンスを逃さないことが非常に重要な役割であると言えます。
しかし、データ管理が非常にコストのかかる業務となってしまっているため、先読みができず、リスク管理に追われてしまうのです。つまり、経営陣に迅速で正確な意思決定の示唆を与えられずにいるということです。」
あなたの企業の財務業務における課題は何ですか?
この記事では、Rob氏とFred氏の創業時のミッション、彼らにとって理想的なツール、多くの企業が抱える課題についてうがかった内容をまとめました。
中編ではRob氏が理想的な経営計画と話す「Active Planning」について詳しく話を聞きました。予算管理に関わる方にはぜひ読んでいただきたいです。
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