名刺管理アプリの選び方
名刺管理アプリの中から最適なものを選ぶには、注目すべきポイントがあります。それぞれ見ていきましょう。
オフラインで使うなら「端末にデータを保存するタイプ」
インターネット環境に左右されることなく、オフライン状態で名刺情報を確認したい場合は、端末自体に保存するタイプが良いでしょう。ただ、端末や記憶装置が壊れると名刺情報を取り出すことができません。名刺情報のバックアップをとって、データ損失に備える必要があります。
共有して使うなら「クラウドにデータを保存するタイプ」
社内で名刺情報を共有したい場合は、クラウド上に保存するタイプを選択しましょう。端末に名刺情報が残らないため、端末の容量を圧迫することはなく、故障による影響もありません。ただし、ネット環境がなくては利用できず、サイバー攻撃などの危険性があります。
管理できる名刺の枚数を確認する
名刺管理アプリによっては、管理できる名刺の枚数に制限があります。これは無料の名刺管理アプリによく見られます。無料だからと導入したがすべての名刺を管理できず、すぐに有料版にアップグレードした、というケースは珍しくありません。
利用規模が大きい、または外回りが多い社員の場合は、名刺管理アプリで管理できる名刺の枚数を事前に確認しておきましょう。名刺管理をするために稟議を申請して予算があるのであれば、制限のない有料アプリが望ましいです。
有料の名刺管理アプリの大半は、法人・ビジネス向けにリリースされています。管理できる名刺の枚数が多いうえ、付帯機能も充実しています。
セキュリティを確認する
無料の名刺管理アプリの場合は情報漏洩対策がとられていないことがあるため、注意しなければなりません。悪質なものだと、名刺情報だけでなく、スマホ内に保存してあるさまざまなデータも抜き取られてしまいます。名刺管理アプリをインストールする際、スマホ内部のデータへアクセス要求がされる場合は要注意です。
まずは名刺管理アプリの提供元が信頼できることを確認すると良いでしょう。また、端末に保存するタイプの場合は、端末自体のセキュリティ対策を見直しておくと安全です。
無料の名刺管理アプリに関しては以下の記事で詳しく解説しています。気になる方はご覧ください。
関連記事
watch_later
2020.02.28
無料の名刺管理アプリ6選!安全なアプリの選び方・注意点も解説
続きを読む ≫
【オフラインで使える】名刺管理アプリ
一般的に名刺管理アプリはオンラインで使うものが多いですが、オフラインで使えるものだけをピックアップしてご紹介します。
Eight 企業向けプレミアム の比較ポイント
- 名刺をスマホで撮るだけ。素早く正確にデータ化
- 社内の人脈を可視化し、ビジネスをスピーディーに
- 共有された社内の全名刺を一括でリスト化
Sansan株式会社が提供する「Eight 企業向けプレミアム」は、個人向け名刺管理アプリ「Eight」の法人向けサービスです。名刺情報をCSV形式で一括ダウンロードでき、登録済の名刺テキストデータのみオフラインで閲覧可能です。管理できる名刺の数は無制限で、名刺の表裏に書かれたすべての情報を登録できます。
Wantedly People
ウォンテッドリー株式会社が提供する無料の名刺管理アプリです。名刺情報をCSVで保存でき、テキストデータ化された名刺のみオフラインで閲覧できます。最大10枚の名刺を同時に読み込めるうえ、検索や共有機能など無制限で使えるのが特徴です。
CAMCARD BUSINESS
ワウテック株式会社が提供する有料の名刺管理アプリです。外部サービスとの連携ができ、名刺情報の登録をオフラインでも行えます。名刺はスマホで撮影し、5秒でデータ化されます。名刺の登録枚数は無制限で、簡易的なSFA機能も搭載し、営業社員向けといえるでしょう。
メイシー
株式会社もぐらが提供する有料の名刺管理アプリです。スキャンした名刺情報をスマホに保存し、オフラインフラインで閲覧できます。出張スキャンサービスが特徴的です。管理できる名刺の枚数は最大2,500枚で、それ以上になると別途月980円が必要です。
WorldCard Mobile
Penpower Inc.が提供する有料の名刺管理アプリです。スマホで名刺をスキャンし、それをスマホに保存すればオフラインで閲覧が可能です。クラウドへのバックアップや、CSV、TXT形式での出力もできます。25ヶ国語対応で世界中にユーザーがいます。
Evernote Scannable
Evernote Corporationが提供する無料の文書スキャナアプリです。名刺管理専用のアプリでありませんが、オフラインでもスキャンした名刺情報を端末に保存できます。メモ管理アプリであるEvernoteを利用している方は必見です。
【クラウドで使える】名刺管理アプリ
つづいて、クラウド上で名刺管理ができるアプリを厳選してご紹介します。
株式会社ハンモックが提供する「ホットプロファイル」はクラウド型の営業支援ツールです。名刺をスキャンするとオペレーターが手入力でデータ化し、それらはすべてクラウド上で管理されます。管理できる名刺の枚数に制限はありません。営業支援機能が豊富で、名刺データから組織図を自動作成できる機能は特徴的です。
Sansan の比較ポイント
- 名刺管理の市場シェア84%・利用企業は業種、規模問わず7,000社
- 名刺をスキャンするだけ。最高精度99.9%でデータ化
- マルチデバイスで人脈をフル活用。営業を強くする「AI名刺管理」
Sansan株式会社が提供する「Sansan」は、6,000社で導入された実績がある法人向けクラウド名刺管理サービスです。名刺はAIと手入力で正確にデータ化され、クラウド上で管理します。管理できる名刺の枚数は無制限です。SFAやMAツールなどと連携できるので、名刺データを営業に活かしやすいでしょう。
Knowledge Suite の比較ポイント
- 名刺管理と顧客台帳が連携!手入力なしで顧客情報が最新に更新!
- 簡単3ステップで取込み完了!有益な顧客データを蓄積・管理!
- エラー文字のみ国内オペレーターの目視補正で極めて安心、安全!
「Knowledge Suite」はナレッジスイート株式会社が提供する
クラウド型SFA/CRMで、名刺はOCRとオペレーターによってデータ化され、クラウド上に集約されます。なお、料金プランはデータ蓄積量による課金制です。名刺管理機能以外に、営業支援やワークフローなどの機能がオールインワンになった製品で、総合的なビジネスアプリケーションを導入したい場合は最適でしょう。
eセールスマネージャーRemix Cloud の比較ポイント
- 案件進捗や営業の活動状況を直感的に把握
- モバイルで簡単シングルインプットした情報がマルチアウトプット
- 95%の定着率と5,000社超の導入実績
ソフトブレーン株式会社の「eセールスマネージャーRemix Cloud」は、クラウド型CRM/SFAです。営業情報のほか名刺情報を登録でき、名刺管理や人脈管理などが可能です。5,000社以上の導入実績があり、カスタマイズや運用支援などのサポートが充実している点が魅力でしょう。
名刺de商売繁盛 の比較ポイント
- 月額30,000円。利用人数無制限なのに低価格
- 高度なセキュリティ保護による安心のセキュリティ対策
- さまざまな部署で活用できる便利で使える機能を搭載
「名刺de商売繁盛」はヤマトシステム開発株式会社が提供するクラウド名刺管理ソフトで、オペレーターによる名刺データ化サービスがあり、クラウド上でデータを管理します。OCRでデータ化し、自身でデータ補正することも可能です。なお、管理する名刺が20万枚ごとに月3,000円が課金されますが、ユーザー数は無制限です。
SmartVisca の比較ポイント
- 正確な名刺データをSalesforceに蓄積・管理
- 名刺専用サーバが必要なく、安心のセキュリティ
- Salesforceのコンサルティングパートナーが開発
株式会社サンブリッジの「SmartVisca」は、Salesforceユーザー向けのクラウド型名刺管理ツールです。Salesforceとの連携に特化しており、名刺データがSalesforce内に蓄積されます。SSL/TLSでデータは暗号化され、セキュリティも安心でしょう。また、Sales Cloudを導入していれば、商談やコンタクトの履歴との連携も可能です。
myBridge
LINE株式会社が提供する無料の名刺管理アプリです。アプリで撮影した名刺情報はクラウド上で管理されます。枚数無制限で管理ができます。LINEと連携し、トーク上で名刺情報の共有も可能です。
名刺ファイリングCLOUD
株式会社NTTデータNJKが提供する無料の名刺管理サービスです。クラウド上で名刺情報を管理し、名刺のデータ化はスマホで撮影するだけで完了します。管理できる枚数は100枚で、それ以上になると有料になります。
名刺管理アプリの基本的な使い方
名刺管理アプリの使い方は簡単です。まず、名刺管理アプリをパソコンやスマホにインストールします。インストールした名刺管理アプリを起動し、スマホのカメラやパソコンに接続してあるスキャナーで名刺を読み込めば、名刺がデータ化されます。
名刺交換をした後にすぐ読み込んだ方がリアルタイムで情報共有しやすく、スマホでアプリを利用するのが昨今のトレンドです。
名刺管理アプリ導入のメリット
名刺管理アプリを導入しようか迷っている方へ。ここで名刺管理アプリを導入するメリットをおさらいしておきましょう。メリットを踏まえ、導入するか検討してみてください。
1.社内で名刺情報を共有できる
社員が各自、名刺をファイリングしたりエクセルに保存したりすることは多いですが、個人で管理していては名刺情報が共有されません。名刺管理アプリを導入すると、名刺情報は一元管理され、社内で共有しやすくなり、営業活動に活かせます。
たとえば、面識のない相手と取引をする場合、事前に社内に取引実績のある人がいないか確認できます。該当者がいた場合は取引先との仲介を依頼すれば、営業がスムーズになるでしょう。
2.名刺を探す手間が省ける
紙ベースで名刺管理をしている場合は、名刺の枚数が多いほど探すのに時間もかかってしまい、探し出せないこともあります。しかし、名刺管理アプリでは名刺情報がデータベース化されるため、検索条件を指定すれば簡単に該当の情報を見つけ出せます。属性ごとにラベル付けしておくと、検索性がさらに高まるでしょう。
3.外出先でも名刺情報にアクセスできる
オフラインで利用できる名刺管理アプリは、名刺管理アプリをインストールしたスマホさえ持っていれば、いつでもどこでも名刺情報を確認できます。クラウドで利用できる名刺管理アプリの場合はインターネット環境が必要ですが、大量の名刺を持ち歩くよりも利便性が高いでしょう。
4.アプリ上で名刺交換も可能
名刺管理アプリによっては、アプリ上で名刺の交換もできます。遠隔地にいる人と直接会わずに名刺交換もできますし、名刺を忘れた場合でも問題ありません。
名刺管理アプリを導入して情報の有効活用を!
数多くのベンダーから名刺管理アプリがリリースされています。オフラインで使うなら「端末にデータを保存するタイプ」、共有して使うなら「クラウドにデータを保存するタイプ」を選択すると良いでしょう。そのほか、管理できる名刺の枚数やセキュリティを確認して、さまざまな製品を比較してみましょう。
名刺管理アプリを導入すれば、名刺が一元管理され、営業活動などに活かせます。最適な名刺管理アプリを見つけて、ビジネスチャンスを掴みましょう。