eラーニングシステムとは?
まずは、eラーニングシステムについておさらいしておきましょう
eラーニングのおさらい
PCなどの電子機器を用いて学習を進める手法を「eラーニング」と呼びます。時間や場所を問わず、受講者の都合に合わせて研修を進められたり、研修の進捗や受講者の理解度、ボトルネックの把握ができるという利便性や、教材費・会場費などを削減できるというコストメリットなどの観点から、現在多くの企業で導入が進んでいます。
企業に導入されるeラーニングは、大きく「教材コンテンツ」と「学習管理システム(LMS)」という2つの要素から成立しています。教材コンテンツはそのままコンテンツを指しますが、「学習管理システム」とは何でしょうか。以下で解説します。
学習管理システム(LMS)とは
学習管理システムとは、インターネットや社内ネットワークを通じてeラーニングのコンテンツを配信したり、学習の進捗を効率的に管理したりするためのシステムです。
受講者の登録、研修プログラムの設定、教材コンテンツの配信・管理、受講状況の把握といった管理側の機能はもちろん、受講者同士のコミュニケーションや講師への質問・回答を交換する場など、利用者側の機能も備えており、研修ポータルとして利用することも可能です。
LMSに関してもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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eラーニングシステムを無料で利用する3つの方法
研修を効率化できるeラーニングですが、いきなりコストをかけるのはハードルが高く感じる方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、無料でeラーニングを導入する方法を解説します。
1.無料プランのあるシステムを使う
人数や期間、コンテンツに制限がある場合もありますが、有料のeラーニングシステムでも無料で利用できるプランを用意しているサービスもあります。本格導入前のトライアルであれば、無料プランを活用するのも有効な手段でしょう。
また、クラウド型のeラーニングシステムには、初期費用が無料のものもあります。初期投資を抑えられるため、導入のハードルは低くなりやすいのではないでしょうか。
また、無料のeラーニングアプリを使う方法もあります。興味がある方はぜひ以下の記事をご覧ください。
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2.自社でシステム開発する
自社で要件定義や仕様の策定から始め、ゼロからシステムを構築する方法です。自社の状況に合わせて最適なシステムを構築することができますが、その分人員やコストがかかりますし、システム構築後の運用・保守なども含めて自社でおこなう必要があります。
3.オープンソースを利用する
eラーニングシステムの中には、オープンソースとして提供されているものもあります。ベースとなるプラットフォームは提供されていますので、自社に必要な機能などを追加開発した上で利用開始することができます。
ただし、セキュリティリスクなどがある可能性もありますので、細心の注意が必要です。
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無料システムの注意点
無料システム利用には、いくつか注意点があります。
- 人数制限がある
- 無料版のシステムには、利用人数制限がかけられていることが多いです。何人から制限があるかは、システムによってまちまちですが、5人~10人のケースもあり、規模の大きい会社での利用はお勧めできません。
- 利用期間制限がある
- 無料システムの中には最初の1~2か月は無料で利用でき、それ以降課金しなければ利用できないというケースも少なくありません。
- 利用可能コンテンツに制限がある
- eラーニングでは、教材コンテンツを使って学習しますが、無料システムで扱われている教材は、最初の2~3個は無料で閲覧できて、それ以降は有料という場合もあります。
- セキュリティリスクがある
- 無料版は、有料版に比べるとセキュリティ対策が十分でない場合が多いので、研修内容によっては無料版は避けたほうがいいでしょう。
- 使いにくい場合も
- 無料版は、有料版と比較するとUIが見にくかったり、動きが遅い、使いずらいといった問題点もあります。
もっと便利に!有料eラーニングシステム
無料システムでは、自社の規模に対応できない場合や、ハイセキュリティな製品がいい。と、いう場合も有料のeラーニングシステム導入を検討しましょう。比較的安価なツールやコストパフォーマンスが高いツールもあるため、導入コストや工数を考慮すると有料ツールを導入したほうがよい可能性もあります。
かかる費用
eラーニングシステムを導入する上でかかる費用は、主に2つで初期費用と月額費用の場合がほとんどです。月額費用に関しては、利用人数に応じて変動する従量課金モデルの製品が多いです。また、製品の提供形態によって費用のかかり方は異なるので、各製品の特徴を把握することが重要です。以下では、提供形態によるかかる費用の違いを紹介していきます。
提供形態で異なる費用
eラーニングシステムは、その提供形態によって費用のかかり方に差があります。おもな提供形態ごとに、費用のかかり方を解説します。
クラウド型eラーニングシステム
サービス提供会社がオンライン上で提供しているサービスに、ユーザーがログインして利用する形態です。
インターネットに接続していれば場所を問わず利用可能かつ初期費用も安く済むメリットがあります。初期費用は、無料~5万円ほどと言えます。月額料金は、従量課金モデルの製品も多く利用人数によって料金は変動しますが、相場は3万円~10万円と言えるでしょう。
オンプレミス型eラーニングシステム
自社のサーバー内にシステムをインストールして利用する形態です。
システム費用の他に、サーバー構築費用なども別途用意する必要がありますが、ユーザー数ごとの月額費用などはかからず、基本的にはメンテナンス費のみであるため、長期間、大人数で利用する場合にはクラウド型と比べて費用が割安になるケースもあります。初期費用の相場の幅は広く、10万円~100万円と製品によって異なるといえます。
安易に製品の費用ばかりに、目を向けて製品検討するのはリスクと言えるでしょう。
大切なのは費用対効果
実際に各社の製品の価格を並べて、最も安価な製品を導入しようとする方もいらっしゃるかもしれません。しかし、安いからといって機能が乏しい製品を導入しても、満足するような学習効果を得られないこともあるでしょう。反対に、いくら高機能な製品でも、使わない機能ばかりでは導入コストが無駄になってしまうこともあります。
大切なのは、受講者にとって使いやすい製品で、かつ適切な機能がついている製品であると言えます。
以下の記事ではeラーニングシステムの製品比較をしています。ぜひご覧ください。
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自社の規格に合ったシステムを導入しよう
eラーニングシステムの導入において、費用はとても気になるポイントの一つでしょう。安価であったり無料の製品を導入することも一つの選択肢ですが、しっかりと導入の効果を出すのであれば、費用対効果を鑑みた上で有料のツールを検討することも重要です。
無料プランやトライアルを用意している製品も多くあるため、ぜひ一度比較してみてはいかがでしょうか。