こっそり再入門 「正しいビジネス敬語の使い方」③

2015年08月24日

    

こっそり再入門 「正しいビジネス敬語の使い方」③

普段使っている敬語が間違っている!?

私たちは日常生活の中で敬語を使っています。しかし、仮に普段当然のように使っている敬語が間違っていたとしたら少し恥ずかしい気持ちになりますよね。

ビジネスの場面において、敬語表現というものは社会人としての最低限のマナーです。一般的なマナーであるため、これがしっかりできていないと仕事で失敗をしてしまう可能性もあります。今回は、あなたも使っているかもしれない間違った敬語を紹介します。普段使っている敬語が間違っていないかチェックし、間違い敬語は今日で卒業しましょう。

知らずに言っている「間違い敬語」集

1. よろしかったでしょうか

飲食店などに行ったときに、「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」という言葉を耳にしたことがあると思います。「よろしかったでしょうか」は不自然な過去形になってしまいます。

【誤】 ご注文は以上でよろしかったでしょうか
【正】 ご注文は以上でよろしいでしょうか

 

2. させていただきます

「させていただきます」は相手から何かを依頼された、許可を受けたときなどに使われるものです。たとえば、飲み会などに招待されたときに「参加させていただきます」というのは正しいのですが、招待されてもいないのに自ら「参加させていただきます」というのは間違いになります。

【誤】 参加させていただきます
【正】 参加いたします

 

3. ~のほう

「ほう」は、主に「方角を表す」ときや「ものごとをぼかす」ときに使われます。そのため、それ以外の場面で使うのは日本語として誤った表現になります。

【誤】 私のほうから説明させていただきます
【正】 私から説明させていただきます

【誤】 ただいま食事のほうをお持ちいたします
【正】 ただいま食事をお持ちいたします

 

4. ○○と○○どちらにいたしますか

「いたします」は謙譲語で、自分の行為に対するへりくだった表現。どちらにするかの判断は尋ねた相手の行為なので、相手が主体になる尊敬語の「なさいます」を使うのが正しいです。

【誤】 どちらにいたしますか
【正】 どちらになさいますか

 

5. ~になります

「~になります」を「~です」と同じ意味で使用されることがありますが、これは間違いです。「~になります」は物事が変化していくときに使われる言葉であるため、敬語にはなりません。

【誤】 お会計は1000になります
【正】 お会計は1000でございます

【誤】 1000円のお返しになります
【正】 1000円をお返しいたします

 

6. (人以外)について存じ上げております

「あげる」は敬う相手がいる場合に使われるため、対象が社名や物のような人以外の場合は使いません。間違えやすい表現なので注意しましょう。「存じております」「承知しております」などを使い分けましょう。

【誤】 (新製品について)存じ上げております
【正】 (新製品について)存じております

 

7. どちらへ参られますか

「参る」は謙譲語なので、正しい表現は「どちらへ行かれますか」や「どちらへいらっしゃいますか」となります。また、「~が参られています」も謙譲語の「参る」が相手を対象として使われているので「参られますか」同様正しい敬語ではありません。

【誤】 どちらへ参られますか
【正】 どちらへいらっしゃいますか

 

8. ○○様でございますね

「ございます」は尊敬語ではなく、丁寧語になるので相手の名前につけるのは不適切です。

【誤】 田中様でございますね
【正】 田中様でいらっしゃいますね

 

9. お名前をいただいてもよろしいでしょうか

名前を「もらう」ものではないので、正しい表現ではありません。「お伺いしてもよろしいでしょうか」が適切な表現になります。ただし、敬語である「伺う」に「お」つけるので「二重敬語」となり、厳密には誤りとなりますが、ここでは「お伺いする」は既に習慣として定着した二重敬語として、問題のない表現としています。

【誤】 お名前をいただいてもよろしいでしょうか
【正】 お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか

習慣として定着している二重敬語の例:
「お召し上がりになる」「お見えになる」「お伺いいたす」「お伺い申し上げる」
※文化庁 文化審議委員会「敬語の指針」より引用 http://keigo.bunka.go.jp/guide.pdf

正しい敬語を使うことが社会人としてのマナー

敬語は非常に複雑で、ここでは間違いとして紹介した「よろしかったでしょうか」には諸説あり、完全に間違いとはいえない場合もあります。これらは、マニュアル敬語やバイト敬語と呼ばれるものです。限定された環境では正しいとされる言葉遣いも、異なる環境では相手によって不適切な言葉遣いになるリスクがあるので注意が必要です。正しい日本語を使うことは社会人として最低限のマナーなのでしっかり覚えておきましょう。