購買管理システムとは
購買管理システムとは、購買の計画立てから請求・支払い処理までの一連の業務を支援するシステムです。
かつての購買業務では、各部門がそれぞれに発注してしまうことで過剰発注が起きてしまったり、発注先の見直し・整理がされていないために適正価格で購入できていないなど、様々な課題が発生していました。このような課題は、主にコスト面で経営の数字に直結します。つまり、購買フローの見直しや適正化をおこなえば、企業の財務状況を改善することができます。
以下では、システムの導入によりどのようなことができるのかを、実際の購買管理フローや機能を解説しながらご紹介していきます。
購買管理の流れ
購買管理は以下のようなフローでおこなわれます。
1.購買計画・見積
製品の生産計画などに応じて、なにを、いつまでに、どれくらい、いくらで購入しなければならないのかを確認します。
2.発注・入荷
取引納期など契約を取り決めた企業に対して発注し、発注書を作成します。
3.検収
発注内容と届いたものが合っているかどうかの確認をします。必要があれば、検収書を発行します。
4.請求・支払い処理
入荷情報と仕入先からの請求書を照らし合わせ、支払い情報を確定させます。
購買管理システムの機能
ここでは主な機能を解説しながら、購買管理システムでできることをご紹介していきます。
購買計画を把握する機能
生産計画に対して、適切な個数や値段の材料の発注ができているかを把握する機能です。
仕入先を判断する機能
過去の取引データなどを踏まえ、適切な仕入れ先はどこかを把握し判断できる機能です。
取引契約機能
現在・過去の取引情報を把握でき、今後の取引の見直しなど、より良い取引を行うための判断ができます。
発注管理機能
仕入れ先に発注した材料の状況を管理できます。部署ごとにバラバラにしていた発注を一括で行える利点があります。
納期進捗管理機能
事前の計画と納期が遅れそうか否かを把握できます。それに合わせた生産計画の変更も可能となります。
品質管理
事前の購買計画に応じて、仕入れた材料の品質が発注内容と問題ないかを把握できます。
検収・支払い管理機能
発注した材料が納品されたあとの、検収されてから支払いまでを管理します。
▼機能についての詳細はこちら
購買管理システムの8つの機能を詳細解説!
購買管理システムを選定する際のポイント
購買管理システムでできることを理解いただけたところで、活用するために知っておくべきポイントについてご紹介します。
自分の業種に合った機能を備えているか
購買管理システムには、製造業、サービス業、卸売業など業種特化の製品が多くあります。それぞれの業種によって必要な機能も異なるため、自社の業界に合った製品・機能があるかを確認することが必要です。
システム連携、ERPのどちらで活用するか
購買管理システムには、大きく2つの活用方法があります。一つが、購買管理システムを導入し、必要であれば生産管理システムや販売管理システムと連携する方法です。購買管理として独立したシステムなので、使い勝手や機能性は十分かと思います。
もう一つはERPシステムの一部機能として購買管理を活用する方法です。ERPとは企業活動で必要な基幹システム(生産・販売・顧客管理など)を統合的に管理し、経営の最適化や業務効率化を図るシステムのことです。あくまでERPの一部として最低限の機能しかないため、独立システムを導入する場合と比較して使い勝手や業務的に物足りなさを感じるかもしれません。購買管理をおこなう際は、この2つの活用方法のうち、自社に合った形態はどちらなのかを確認しておくとよいでしょう。
購買管理システムを比較11選
購買管理システムを11製品を紹介します。
ITトレンド編集部厳選!購買管理システム3選
ここでは、ITトレンド編集部が特におすすめする人気の購買管理システムを紹介します。
住友電工情報システム株式会社が提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、日本の商習慣にマッチした豊富な機能が搭載されており、購入依頼~見積~発注~入荷検収の購買業務全般を網羅することができます。
また、導入実績も各種製造業、システム会社、教育機関など多様な業界となっております。
- ●初期価格:別途お問い合わせ
- ●月額価格:別途お問い合わせ
株式会社ビジネスブレイン太田昭和が提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、パッケージをそのまま導入するのではなく、業務特性に応じたテンプレートにてシステムを構築、お客様の業務に合ったシステムを提供することにあります。
このように、オープンソースで自社改修が可能で、ライセンス契約も不要です。
- ●初期価格:別途お問い合わせ
- ●月額価格:3,000,000円(参考価格)
大興電子通信株式会社が提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、見積や発注、承認処理等の購買業務において、現場~購買部門、取引先を含めた効率化と可視化を実現できることにあります。
また、カタログサイト連携による間接材コスト削減や、グローバル・グループ企業展開も可能とします。
- ●初期価格:1,000,000円~(クラウド)
- ●月額価格:70,000円~(クラウド)
まだまだある購買管理システム8選
他にも注目な購買管理システムを紹介します。
株式会社MonotaROが提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、1000万点超の間接資材カタログが標準装備しており、また検索エンジンが強みであるので、すべての仕入先の商品を簡単に価格比較できることにあります。
また調達フローが電子化されるので、そのフローにおけるデータが可視化され「いつ、どこで、誰が、何を、どこから、いくらで、何日のリードタイムで」調達したのかといったことを分析することができます。
- ●初期価格:別途お問い合わせ
- ●月額価格:1,800,000円 ~
株式会社クレオが提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、調達先が多く業務フローに例外が多い企業の購買管理業務の非効率を解決します。発注から支払まで、複数拠点から寄せられる購買業務の進捗情報を可視化でき関係者全員が把握することができます。
- ●初期価格:別途お問い合わせ
- ●月額価格:100,000円
株式会社大塚商会が提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、売上・売掛から仕入・買掛、在庫管理までの全般をカバーしていることにあります。
マスターや伝票に独自項目の追加や、各種実績の集計・オリジナル帳票の作成・多角的なデータ分析などが行えます。
- ●初期価格:別途お問い合わせ
- ●月額価格:別途お問い合わせ
株式会社黒田生々堂が提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、購買プロセスを「見える化」し、購買業務にかかる時間と手間を削減し、会社全体の継続的なコスト削減につながることにあります。
また、ASPで運営されるためお客様には導入費用がかからないのも特徴といえるでしょう。
トレードシフトジャパン株式会社が提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、ネットワークに参加するサプライヤーが提供するカタログからだけでなく、あらゆるECサイトからの購買を可能にすることにあります。
企業の調達活動全てを捕捉し、管理することができます。
- ●初期価格:別途お問い合わせ
- ●月額価格:別途お問い合わせ
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知っておくべき!eラーニングのメリット・デメリット
株式会社富士通マーケティングが提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、現場の運用にあわせて、特有な取引形態にも容易に対応可能なことにあります。また、富士通グループによる万全なトータルサポートで安心です。
- ●初期価格:別途お問い合わせ
- ●月額価格:5,000,000円 ~
富士通コワーコ株式会社が提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、用度品、備品、事務用品等の経費による調達業務の課題を解決し、「業務工数」と「年間調達コスト」を削減することにあります。
また、サービス開始4年で1,600社を超える導入実績もあります。
- ●初期価格:別途お問い合わせ
- ●月額価格:別途お問い合わせ
アズワン株式会社が提供する購買管理システムです。
このシステムの特徴は、さまざまなユーザーの購買システムに対応しています。
アズワンの強みである研究用機器・消耗品やクリーン環境用品を中心にさらに幅広い分野の商品を取り揃えており、必要な商品が見つかるので検索が簡単になります。
まとめ
いかがでしたか。購買管理システムが購買管理フローの中でどんなことができるのかを理解いただけたのではないでしょうか。購買管理業務を最適化することで、企業コストの削減や業務効率化が期待できます。ITトレンドでは購買管理システムを一覧で比較することができますので、これから購買管理システムを検討している方は、ぜひ下記から製品を比較検討してみてください。