エクセル管理から脱却
販売管理システム導入前に表計算ソフトのエクセルを利用して販売情報を管理しているケースは多いのではないでしょうか。販売管理システムの導入を機にエクセルでの管理を徹底的に排除する必要があります。
エクセルとシステムの二重管理にしない
エクセルを利用してはいけないわけではありません。一元管理するため、販売管理システムとエクセルファイルで二重管理にならないようにしましょう。
販売管理システムとエクセルファイルで二重管理になることで、入力の二度手間が発生するだけではなく、本来同じであるべきデータが異なることで混乱が発生することになります。販売管理システムから出力されたデータをエクセルで加工して利用するようにすれば問題はありません。
エクセルからの移行をきちんと行う
システム導入前のエクセルでの管理が一部でも残ってしまうとデータの集計や更新作業などで、システムによる効率化のメリットが得られなくなってしまいます。
販売管理システムの中には、エクセルで作成された帳票などをシステムのフォーマットに変換してくれる機能なども用意されています。エクセルからできるだけストレスなく移行できるように工夫しましょう。
システムに慣れる
販売管理システムは、導入に失敗しがちな分野として知られています。販売はどの企業にもある活動で、各社、長く独自のやり方で進めて来ました。
システムのカスタマイズは程々に
システムを現場に合わせてカスタマイズしすぎると、コストがかかりすぎて、頓挫してしまうことがありますし、パッケージオリジナルの仕組みをそのまま手を加えずに使うと、現場への浸透が困難になります。会社側としては、なるべくパッケージに手を加えず、標準機能のままで導入できるのが理想です。そこで必要となるのが、現場への教育と説得です。
帳票フォーマットに慣れよう
現場が戸惑うことが多いのは「帳票」です。日本企業の伝票や帳簿は極めて洗練されており、文化と呼んでもいいほど高品質です。ところが、欧米のパッケージを導入すると、そのあまりに簡素な帳票に驚くことも多いようです。
このままではとてもお客様に出せないと、営業担当者は情報システム部門の担当者に要望を出すかもしれません。しかし、この要望を安易に受け入れてはいけません。帳票のカスタマイズが重なり、50万円で導入したパッケージが100万円を越えてしまったという例もあります。 まずは、営業現場を説得して、使ってもらうことをお勧めします。
業務フローをシステムに合わせ標準化する
帳票の次に現場が戸惑いがちなのが、今までとは異なる新しい業務フローです。販売管理システムと業務フローは一体化されています。そのフローに従わないと作業が先に進みません。
営業フローの変化
営業担当者は、慣れている従来の仕事の進め方にこだわり、慣れていない新しいシステムを敬遠しがちです。たとえば、従来お客様に見積書を出す習慣がなかったにもかかわらず、必ず見積書を起票して承認を得なければ請求書の発行が許されなくなったとします。このフローの変更に営業担当者は戸惑うのです。
以前は、口約束やメールでやり取りし、請求書を発行する前に再度本来、見積書で行うべきことを電話で確認して請求書を発行しており、それで問題がない、さらには問題が発生しない人間関係で成り立っていると、信じている営業担当者もいます。
内部統制の役割もある
しかし、これも内部統制で求められている作業であると説得して、新しいフローに慣れてもらう必要があります。そもそも、ある部門でフローを守らないと、次のフローが成り立ちません。販売システムが機能して、経理部門へデータが回り、最終的に月締め処理が可能となります。ある会社では、営業部門の要望を受け入れた結果、結局経理部門がその負担を負うことになり、残業時間が増したという話もあります。
機能や操作性を改善する
新しいシステムが使いづらい原因は、営業担当者ばかりではありません。
機能が多すぎて使いこなせない
実際、システムが高度すぎて、現場のリテラシーが追いついていけないという例もあります。情報システム部門はよかれと思い、今後の展開も考慮しながら、潜在能力のある多機能なシステムを選定しがちです。
しかし、その機能が多すぎて、どの機能を利用すればいいのか分からず、現場で混乱してしまうことがよくあります。これは、販売管理システムに限らず、さまざまなシステム導入時の問題としてよく見られます。
必要な要素を洗い出して最低限の機能に絞る
こういった場合には、最初の段階では使える機能を思い切って絞ります。必要に応じて徐々に機能を増やしていくことにして、当面は従来と同じか、あるいは必要最低限の機能を使っていきましょう。
また、ミスが発生しがちなボタンの並びや入力する順番を変更します。こうしたカスタマイズのときには、現場を巻き込んでじっくり進めていきましょう。現場の意見も取り入れつつ、使いやすいシステムに育て上げていくことが大切なのです。
まとめ 導入後の変化に対応しよう!
販売管理システムを導入したからと言って、簡単にシステムのメリットを得ることができるわけではありません。システムを活用するためには、順応していくことも大切です。
また、そのためには自社にマッチしている販売管理システムを導入する必要があります。販売管理システムの細かい機能や仕様が気になる方は、無料でお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
▼販売管理システムを比較しよう!
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