SFAが活用できていない原因
日々の営業活動で集めたデータを応用して効率化を図るための営業支援ツールを導入したのにもかかわらず、活用できていないと答える企業を度々耳にします。まずは、その原因をピックアップしてみました。
ITシステムの導入で使いこなせていない
まだまだITリテラシーが高いとは言えず、特に年齢が高い人ほどリテラシーが低い傾向があるようです。また、そもそも業種に依存する点や社内で導入してるシステムやよって、個人差もあります。このような現状が、SFAの利用浸透を阻害させているのかもしれません。
項目が多く入力が面倒
SFAは、日々の営業活動を細かくデータに反映させて効率化や受注率の向上を目指します。その中で、営業担当者は、商談はもとより電話営業や資料作成、会議と毎日様々なタスクがある中でデータ入力業務が発生します。これはかえって効率化を図るどころか、作業工数が多くなってしまいます。
現場社員によるSFA導入の効果が理解できていない
上述した2つの原因の包括的な結論ですが、実際に使う営業担当者が、SFAの効果を実感できていないようです。結局のところ入力してもどのように使えばよいのかがわからなくなってしまっているようです。
営業活動を効率化するSFAの活用ポイント9つ
SFAを上手く活用できていない原因をご紹介いしましたが、ここからは、解決策として活用のポイントを紹介していきます。是非本記事を参考にして社内で取り組んでみてください。
1.UI・UXの良いシステムを選ぶ
高性能なシステムを導入しても、現場の営業担当者が入力してくれて初めて活用することができます。現場の入力負担が最小限で済み、営業現場の役に立つシステムを導入しましょう。そのためには、UI・UXの良いシステムを選ぶことが不可欠です。
具体的には、メーラーやカレンダーと連携しているか、マルチデバイスに対応しているか、同じ情報を複数回入力するような設計になっていないかなどをチェックしましょう。
2.営業現場にメリットを理解してもらう
SFAを導入することで、現場担当者は管理のための情報蓄積をする必要がほとんどなくなり、また蓄積された情報は営業組織全体のナレッジベースにもなります。しかし、実際は現場担当者はSFAを使用するメリットを理解していないことが多いです。
そのため、導入前にSFAに関するセミナーを開くなどして導入のメリットを理解してもらうことが重要です。管理側の方は初めから多くを求めるのではなく、まずは毎日使用してもらえるように、現場の営業担当者にメリットを理解してもらいましょう。
3.カスタマーサクセス思想のあるシステムを選ぶ
想定以上に営業現場はシステムに慣れていない方が多いです。ITリテラシーが備わっていない営業担当者は、SFAを使う中で分からないことがあると使用をあきらめてしまいがちです。
SFAでわからないことがあった際に、すぐに簡単に問い合わせができ、解決できることが運用成功のために重要です。具体的には、問い合わせ対応のフローはどうなっているか、問い合わせ対応と利用トレーニングの有無と料金を確認しておきましょう。
4.営業現場にスムーズに浸透するための準備期間を設けましょう
SFA運用の課題として多く見られるのが、“現場の営業担当者の利用率が伸びずシステムが浸透しない”というもの。この問題の回避に有効とされるのが、導入からしばらくの期間を「必要な準備期間」と捉え、システムの浸透に重きをおいて運用することです。企業によっては、定着まで1年~1年半かかったが、結果としてうまく活用できているという企業もあります。営業の組織や体制に深く関わるシステムだからこそ、数ヶ月という単位を区切って、定着を図りましょう。
5.活用は段階的に、使いやすい機能から利用を始めましょう
SFAには豊富な機能がありますが、営業記録の入力からスタートし、顧客情報の入力や名刺情報の整理はシステムに慣れてから着手するなど、入力項目を必要最低限に絞った状態から始めて徐々に増やしていくことで、システムの浸透につなげることができます。
6.SFAを会議や情報共有に積極的に使いましょう
営業担当者が自ら「SFAは便利だから使う」という意識を持つことは、長期的かつ有効なSFAの運用に欠かせません。そのためにはシステムに慣れることがまず必要ですが、SFAを使っても使わなくても困らないという状況では、「新しいものは面倒だから…」と二の足を踏む人も出てくるでしょう。
このような事態の解消に有効なのが、SFAを必ず利用しなければならない環境を設けることです。社内会議での情報提示用ツールをSFAに限定する、管理層からの連絡事項の伝達ツールにSFAを取り入れるなど、定期的に必ず使う場を設けましょう。
営業担当者が、月間の見通しの数字や目標までの数値も、日々SFAを営業日報として活用することでリアルタイムに反映することができるので、営業会議の前にエクセルに慌てて入力ということがなくなります。
また、SFAの導入により、「帰社して報告をする義務」をなくす、「上司の都合に左右されず報告完了できる」など、効率化によるメリットを実感できる活用方法を積極的に進めていくのも有効な手段です。少しずつ利用を続けることで、システムに慣れ、使いこなせるようになると、営業担当者自信が、SFAの恩恵を感じやすくなるでしょう。
7.評価制度への組み込みでモチベーションを維持
営業担当者が継続的にSFAに情報を入力することは、SFA導入の成否を分ける大きな要素です。「決まりだから仕方なく入力する」という意識では、情報の精度や量にも影響を及ぼします。経営層、マネジメント層は、営業担当者のモチベーション維持を心がけたいものです。
特に導入初期に有効になるのが、評価制度に組み込み、SFA定着への貢献に対して評価する方法です。「名刺の登録を100%行う」、「日報を漏れなく入力する」など日々の積み重ねで達成可能な目標にすることが大切です。
8.管理層が積極的にSFAを活用したコミュニケーションをしましょう
営業マネージャーなどマネジメント層も積極的にSFAを活用する体制も欠かせません。営業担当者が情報を入力しても反応がない、的確な指示が得られないといった状態では、SFAに対する営業担当者の士気も下がります。「どうせ見ていない」と判断されれば、手を抜く営業担当者が出てこないとも限りません。
SFAを積極的に活用して報告に返信することや、リアルタイムの情報入手というメリットを活かしたタイミングのよいアドバイス、集めた情報から作った資料や指針の提示など、管理層が率先してSFAを活用することで、営業部門の意識を変えることができるでしょう。
9.他部門への情報共有で導入効果をより実感!
SFAにより蓄積した情報を他の部門と共有することで、社内にとって良い情報の循環が生まれることでしょう。例えば、販売した機器のアフターサービスを行う部署に、顧客側の担当者の詳しい情報や販売に至った経緯、コメントなどを伝えることで、より的確なアフターフォローの実現、顧客満足度の向上につながります。
また、顧客の意識や反応を知ることで、マーケティング部門や販促担当は効果的な施策を実施できるようになります。こうして全社的にSFAに対する評価が上昇すれば、営業部門でもより積極的にSFAを活用する意識が高まることでしょう。
SFA運用のポイントをおさえて導入を検討しよう!
今回は、SFAを効果的に活用するためにの9つのポイントを紹介しました。SFAの効果的な運用には、使いやすく問い合わせ対応の充実しているシステムを選ぶこと、現場の営業担当者にSFAのメリットを理解してもらい、運用への準備期間を設けることがポイントです。
また、使いやすい機能から運用を始め、会議などで積極的に使用していくこと、評価制度へ組み込みモチベーションを維持することなどもポイントになります。
このようなポイントをおさえ、うまく活用することで、SFA導入の投資対効果をより一層あげることができるでしょう。SFAに興味はあるが、効果が出るか心配いう方は上記の運用のポイントを参考に、ぜひ計画的に導入を検討してみてください。
SFAの選び方にについてより詳しく知りたい方には、下記の記事がおすすめです。
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2020.01.24
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