こんにちは! 『ITトレンドスタイル』ライターのあやかです。この間、学生時代の友だちと飲んでいたら、仕事のやりがいの話になって。友だちに「やりがいなんて感じているヒマないよ~! あやかはあるの?」って聞かれちゃいました。えっ、編集長、「当然、『ある』って答えたよね」ですって? …いや、あの、今の仕事は楽しいですよ、もちろん! だけど改めて「やりがい」とか「働きがい」ってなんなのかなぁって考えたら何も答えられなくて…。え? 「働きがいのある会社の作り方」をテーマにしたパネルディスカッションのイベントがあるって? では、早速いってきまーす!

バックオフィスのプロ人材が集結。

私が参加したのは、「第2回Back Office Heroesミートアップ」というイベントです。主催は、出張・経費管理、請求書管理クラウドサービスを展開しているコンカーさん。会社の成長には、『強い管理部門体制』と『リーダー』が必要という想いから、「世の中、バックオフィスで活躍する人材のための情報が意外と少ない! それなら自分たちで作ってしまおう!」と、オウンドメディア『Back Office Heroes』とこのミートアップを始めたそうです。2018年3月のメディア公開と同時に第1回が開催され、2018年5月の今回が2回目。

場所は、コンカーさんの本社、いまをときめくGINZA SIXのオフィスフロア8Fにあります! ちょ、ちょっとだけ店舗フロアに寄って、あこがれのフェンディのワンピースを見ていこうかな…。えっ、フェンディだけで4フロアもあるの? ダメだ、見て回っていたら、確実に遅刻しちゃう…。泣く泣く、会場に向かいました。

今回のパネリストは、3人の管理部門の方々。Great Place to Work®さんが調査した日本の2018年版「働きがいのある会社」ランキングで、「従業員1,000人以上」「従業員100~999人」「従業員25~99人」の3部門のそれぞれトップに選ばれた企業に勤める方々です! つまり「働きがいのある会社をつくる」仕事に携わり、成果を出した人の話を直接聞けるなんて、ワクワクしてきた!

■大規模部門(従業員1,000人以上):シスコシステムズ

「従業員1,000人以上」部門トップのシスコシステムズさん。アメリカのシリコンバレーに本社を置き、ITネットワークの基盤づくりで世界に貢献している会社です。業務執行役員 人事部長を務めている宮川愛さんによれば、「ネットワークの力で人々の働き方、暮らし、遊び、学びの在り方を変革する」というビジョンがあり、東京オリンピックでもICT技術によって、より臨場感あるオリンピック体験を届けたいのだとか。す、すごい。

■中規模部門(従業員100~999人):コンカー

「従業員100~999人」部門No.1に輝いたのは、コンカーさん。管理部 部長の重責を担っている金澤千亜紀さんは、2013年にコンカーへ入社。社員20名たらずのスタート時から、働きやすい環境づくりに邁進してきた、まさに「働き方改革のプロ」といったところ! どんなお話が聞けるか、楽しみです。

■小規模部門(従業員25~99人):アクロクエストテクノロジー

「従業員25~99人」部門で1位になったのは、アクロクエストテクノロジーさん。ビッグデータの収集・分析やシステム開発を行うIT会社です。鈴木達夫さんは、「組織価値経営部」という部署で、シニアマネジャーを務めているそうです。その職掌は広く、ご本人いわく「エンジニアの仕事以外、なんでも」だそうで、人事・総務・経理・広報・組織コンサルティング・海外(ミャンマー)支社対応などなど。びっくりです。まさに “Back Office Hero”ですね!

そして、モデレーターを務めるのが、以前イベント取材をさせてもらったat Will Workの藤本あゆみさん。Googleなどでキャリアを積んだ後、個人や会社の働き方改革の推進役として活動する団体、at Will Workを立ち上げて代表理事に就任。「働き方を選択できる社会」の実現に向け、活躍されているステキな女性です!

社員が自律性を持てる仕組みが重要

「そもそも働き方改革ってなんだと思いますか?」。いきなり、おもしろそうなテーマでパネルディスカッション開始。うーん、私だったら、「定時で帰ること」って答えるなぁ。あ、「生産性向上」のほうが賢そうかな。「副業解禁」や「テレワーク導入」って答える人もいるかも。 …なんて考えていたのですが、皆さんもっと賢かったんです!

宮川さん(以下、敬称略):『イノベーションを起こしやすい企業文化を醸成し、優秀な人材を引き付けること』でしょうか。あくまで現時点では、ですが。実はシスコシステムズでは、いま働き方改革と呼ばれているものと同種の取り組みを、2001年から独自に進めています(そ、そんな前から?先進的な会社なのですね)。当初は『非効率をいかに効率化するか』がテーマでした。でも、時代によってテーマは変わっていきます。現時点でのテーマが、先ほど言った内容なのです。

もうひとつ、働き方改革の大きな目的は『会社員文化からの脱却』だと思います。海外で自己紹介するとき、『人事のプロフェッショナルです』と言います。企業にぶらさがっていてただ給料をもらうために働くのではない、働く個人の自律性を高め、働くことで自己実現できるような働き方こそ、真の働き方改革だと思います。

鈴木さん(以下、敬称略):働き方改革とはなにか。正直、わかりません(笑)。そもそも、ウチの社風が『社員が生き生きと働けること』『何でもみんなで話し合って決める』。これを徹底していますので、『今さら改革って言われても、ウチは一体なにをすればいいのだろう?』って思うくらいです(笑)。

金澤さん(以下、敬称略):『働くひとりひとりに自律性がある』ということと『会社と個人との信頼関係がある』ということだと思います。ニュースに出てくる働き方改革は、『場所や時間にとらわれない』ということばかりに焦点があてられますが、大切なのは個人の自律性と会社との信頼関係ではないでしょうか。

そういう意味では、当社では、働きがいを感じる仕組みをつくってきました。たとえば、全社の会議で社長が自ら財務諸表を公開するなど、透明性を大切にしています。社員全員が経営者と同じレベルの情報を得て、それぞれが自分に課されたミッションを理解した上で、自分たちで考えて行動することにつながるのです。目先の働き方を変えるのではなく、根本的なことを変えていくことが大切ですね。

藤本さん(以下、敬称略):みなさんのお話を聞くと、メンバーが『会社が目指す方向性』を意識して、それぞれがミッションを感じて動けることが大切なのですね。

フィードバック文化が個人を高め合う

パネルディスカッションの次のテーマは、「会社の成長と個人の成長を両立させる制度や、文化づくりのプロセスを教えてください!」というもの。「これは聞きたい!」と会場のみなさんもぐっと前のめりになるのがわかります。私も聞きたい!

ここでのディスカッションで、特に印象的だったのが「フィードバック文化」です。たとえば鈴木さんが所属するアクロクエストテクノロジーさん。創業時は「全員エンジニアでバックオフィスがいなかった」そうです。ITベンチャーあるあるですね。だから、「エンジニアが楽しく働ける環境を、エンジニア同士で話ながら整えた」ということ。なんと、個々の給料でさえもエンジニア同士の話し合いで決めるのだとか。すごすぎる!

そうしたオープンな議論ができる風土から生まれたのが「フィードバック文化」。「こういうことを頑張ってほしい」というフィードバックをざっくばらんに言い合う風土が根付いているのだそうです。そうか、私も今度、編集長に「もっと部下の面倒見を良くしてほしいです」と言ってみようかな…?

「フィードバック文化」は金澤さんが勤めるコンカーさんにもあるそうです。フィードバックというと、上司が部下に対して行うものというイメージがありますが、コンカーさんでは、むしろ上司から部下に「なにかない?」と聞きに行こう、という活動を進めているのだとか。下から上、他部署の人同士、指揮命令系統でいうと「ななめ」の関係でも、自由にフィードバックをするのだそうです。こういう文化があれば、自由に本音で話せるのかな。

一方、宮川さんのいるシスコシステムズでは、上司が部下に行うのはフィードバックだけではなく、更に「コーチング」をするという位置づけ。会社は社員に自律性を持ってもらうため、業務において大きな裁量を与えているそうです。そのうえで、社員のパフォーマンスが高まるように手助けするのが上司の役割。会社側が社員に適切な形で、歩み寄っている。成長を助けてくれる。そんな印象を受けました!

「私が会社を作っている」意識

いよいよ議論は佳境に。「実際に働きがいのある会社を作るために行っている具体的な施策とポイントを教えてください」というテーマでのディスカッションになりました。

金澤社内コミュニケーションを活発にするための活動に、会社から補助が出る「バディ制度」があります。なるべく違う部署の社員4~5人で集まって、ゲームしても夜ごはん食べても、何してもいいから、交流する。それを会社が支援しています。社員が20人の時から導入しています。

鈴木社内ルールが機能しているかどうかをみんなで話し合って確認しています。当社にはかなりの数のルールが存在しているのですが、運用していくと『そんなにメリットないよね』というものも出てきます。とにかく3ヵ月は運用してみて、うまくいっているものは続行し、そうじゃないものはストップする。それを全体会議でみんなで話し合って決めるのです。形だけの制度に意味はありませんし、イヤイヤながらやっている制度も不要ですから。

宮川ダイバーシティの推進について、社員で構成されているアンバサダーグループを6つもうけています。それはボランティアベースなのですが、自発的な活動で無理なく行っているので、『自分が会社の企業文化をつくっている』という参画意識が醸成されていると感じます。『私が会社の一部をつくっている』その意識こそ、働きがいを生んでいるように思います。

生き生きと自発的に働ける環境こそ

なるほど…。働きがいのある会社って、「社員が生き生きと、自発的に働ける」環境のためにいろいろな手を打っているのだな…。ハッ! 考えてみれば、わたし、興味のあるセミナーにはとことん行けている。これは、裁量を与えてもらっているってこと? そうだったのか。編集長、ありがとうございます! うん、なんか、やる気が出てきた! それではまた! ライターのあやかでした!

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