テレワークで在宅勤務を導入するときに考えなければいけないのが、そのための社内ルールです。この記事では、在宅勤務を導入するための労務管理制度のルール作りについて、その概要を前編・後編の2回に分けて解説していきます。


社内ルール作り

社内ルールを考えるときの4つのポイント

(1)テレワークを導入するにあたり既存の就業規則の変更が必要かを検討する

(2)テレワークに関わる労働条件のルール決めが必要な項目を洗い出し、テレワークの就業規則に盛り込むか新たに作成する必要があるかを検討する

(3)テレワーク規程は就業規則の一部とされる

(4)テレワーク規程を作成・変更した際には所轄労働基準監督署への届け出が必要となる

次に、ルール作りの手順を見てみましょう。

下の図は、テレワークを導入するための一般的な社内フローをまとめたものです。

【社内ルールのフロー図】
(国土交通省の資料を基に作成)

こちらは、一般の就業規則とテレワークの勤務規程との関係図です。


【就業規則とテレワークの勤務規程の関係図】
(国土交通省の資料を基に作成)

ルール作りのチェック項目

「ルール作り」と一口にいっても、その範囲は多方面に及びます。漏れや抜けがないようにチェックしながら対応しましょう。下記はルール作りが必要な項目の一例です。企業によっては、これ以外にも必要な項目が出てくるでしょう。その場合には、必要な項目を付け足します。

  • 就業場所の明示
  • テレワークの適正(業務対象者)
  • 業務の連絡・報告の方法
  • 労働時間
  • 人事評価制度
  • 給与・手当
  • 服務規律
  • 情報セキュリティー
  • 労働災害
  • 健康管理
  • 教育・研修
  • 緊急の対応
  • 費用負担の清算
  • 回覧物・定期会議

テレワークに関わる就業規則

テレワークの在宅勤務で一番重要なのは「就業規則」です。在宅勤務の導入で、就業規則がきちんと整備されていないまま見切り発車してしまうのはよくある失敗例です。下に在宅勤務などのテレワーク導入にあたって変更が必要になるであろう就業規則の項目を挙げています。自社で導入することが決まった場合には、必ず確認しましょう。

  • 労働時間
  • 給与・手当
  • 安全衛生(作業環境)
  • 安全衛生(健康診断)
  • 服務規律(セキュリティー)
  • 費用負担
  • 教育・訓練・研修
  • 福利厚生

労働時間制度

「労働時間制度」とは、働き方のことをいいます。在宅勤務などのテレワークを導入した場合、働き方は1つではありません。まずはこの働き方を決めましょう。ここでは、4つを紹介します。(参照:労働基準法第38条2号)

(1)通常の労働時間制
通常の業務と同様の労働時間制が適用される場合、労働時間についての就業規則を変更する必要はありません。
(2)事業場外みなし労働時間制
テレワークの1つである「在宅勤務」に、事業場外みなし労働時間制を適用する場合には要件があるので注意が必要です。

(3)フレックスタイム制
労働者自身が、定められた時間帯の中で、始業・終業の時刻を決めることができる働き方です。始業・終業時刻を従業員の自主決定に委ねることになるため、勤怠管理が難しくなる側面があります。
(4)専門業務型裁量労働制
すべての就業形態に対応できますが、対象業務が限定されます。

後編では、労務管理に関係の深い「労働時間管理」や「給与・手当」などの項目について、ルール作りの説明を行っていきます。

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