在宅勤務をいざ導入しようとすると、PCや電話を会社から支給するのか、どうマネジメントすればよいのか、など具体的な課題に次々と直面してしまい、なかなか実施に至らない…ということも多いのではないでしょうか。今回は、在宅勤務における環境整備のコストに関する線引きや、在宅勤務者のマネジメント方法について詳しくご説明します。

在宅勤務導入にあたっての課題

在宅勤務を導入する上で、どのような課題に直面するのでしょうか。さまざまな課題が想定されますが、特に「リモートで作業をおこなうための環境整備の費用を誰がどこまで負担するのか」「オフィスにいない在宅勤務者を企業側がどうマネジメントしていくのか」という課題などがあげられます。この2つの課題は、在宅勤務をより効率的かつ効果的なものにするためだけではなく、全社員の理解を得るためにも解決しておくべき重要な点ですので、適切な解決策を講じましょう。

環境整備の費用は会社が負担する?

在宅勤務をする上で、環境を整えるために事前に準備が必要です。まずは、在宅勤務の環境整備に必要なものや費用負担について解説していきます。

在宅勤務にあたり発生する費用とは

環境整備の対象は、「情報通信システム」と「執務環境」の大きく2つに分けられます。

まずは前者の情報通信システムについて解説していきます。テレワークを実施するために必要な通信システムとしては、ICT環境の構築、電話、遠隔会議システムなどが挙げられます。その中でも、テレワークのためのICT環境構築の方法には複数の方法があります。

  • ①VPN(Virtual Private Network)を利用する方法
  • VPNとは、公的なネットワークであるインターネットを用いて仮想的に専用の回線網を構築するシステムであり、私的な会社専用の回線を使ったときのような機能・安全性を実現することができます。

  • ②シンクライアントPCとシンクライアントサーバーを利用する方法
  • シンクライアントとは、ユーザが使用できる機能を最小限にとどめ、大部分の機能をサーバー側で管理する仕組みのことを指します。この方法ではハードディスクがないため、PCにデータが残らないようになっています。

  • ③認証用USBキーを差して仮想シンクライアント環境を構築する方法
  • ②のシンクライアントの機能を、通常のPCにUSBを差すことで仮想的に実現するものです。

一般的に、主にこれらの方式がセキュリティを十分に確保できる方法として用いられています。VPNを使用する方法(①)と仮想シンクライアント環境を構築する方法(③)は、シンクライアントPCとシンクライアントサーバーを用いる方法(②)と比較して、設置しやすいため、初期導入のコストが低くすることが可能です。

次に、電話について見ていきましょう。会社から支給する場合と個人所有のものを用いる場合があります。また、一般の携帯電話や固定電話を使うだけではなく、インターネット経由で通話など、実際の電話回線を用いないソフトフォンやIP電話を使う方法もあります。一般的に個々人の電話を独立させたまま利用するよりも、会社から専用の電話を支給する場合や、会社の内線と接続し、オフィスと同じ環境を構築しようとする場合の方がコストは高くなるでしょう。

また、執務環境の整備費用としては、椅子や机、照明、空調などの費用がかかりますが、この費用はそれぞれの会社と個々の社員の作業場所の状況によって異なります。

費用負担における課題と対策例

テレワークを実施するために必要となるICT環境の構築、電話、遠隔会議システムの整備は、企業側の負担でおこなうのが一般的です。しかし、既に社員が自宅で契約しているものがある場合には、それをテレワークにも活用する場合が多く、企業側は費用負担をしないこともあります。

執務環境の整備については、自宅を使う以上、個々の社員の責任と負担でおこなわれることが多いですが、適切な執務環境を構築するために新たに必要な椅子や机などの購入費用を企業側が補助することもあります。

会社と在宅勤務者との取り決め

在宅勤務における通信環境をどのようなものにするか、また設備にかかる費用負担について会社負担と社員負担の線引きを事前に明確にしておくことによって、テレワーク実施に向けた準備をスムーズに進めることができるでしょう。

在宅勤務者のマネジメント

在宅勤務をより効率的に進めるための、マネジメントのポイントについて解説していきます。

マネジメント上の課題

リモートワークとオフィスワークの最大の違いは、上司と部下が直接コミュニケーションを取らないことです。オフィスで他の社員から見える場所で働く状況とは異なり、上司は目の前にいない部下をマネジメントし、評価することが求められます。加えて、オフィスワークよりもコミュニケーションの量も少なくなる傾向にあるので、業務プロセスや進捗が見えづらくなくなってしまいます。このことを考慮して、業務プロセスを可視化できるように、社員とマネジメントする上司の両者が意識を高めることが重要になります。

在宅勤務者の心構え

在宅勤務者が理解しておくべきなのは、上司に自身の業務状況や成果を十分に伝えることは難しいということです。定期的かつ自主的に業務の進捗状況を伝えたり、自身の成果についてプロセスや今後の展望も合わせて上司にアピールしたりすることが大切です。特に目立った成果を出せなかったときには、十分な成果が出せなかった要因は何か、どこまでは成果につなげることができたのか、それらを踏まえてどのように失敗を避けていくのかも併せて伝えることで、結果だけで評価されることを防ぐことができますし、要因分析や対策について上司からアドバイスを受けることも期待できるでしょう。

コミュニケーション方法

マネジメントをする側としては、定例報告のようなコミュニュケーションの機会をある程度制度化し、習慣づけることが大切でしょう。いつどのような内容を在宅勤務者が上司に報告し、それに対して上司がどのように対処するのかについて、明確なルールとして定めましょう。報告が必要な内容としては、日々の業務内容や進捗状況の他に、現在どのような課題に直面しているのか、などが考えられます。

また、在宅勤務者からオフィスにいつでも電話がつながるような体制にしたり、画面共有ソフトを全社的に導入したりするなど、円滑なコミュニュケーションが取れるような環境を整えておくとよいでしょう。加えて、在宅勤務とオフィス勤務を使い分けている場合、電話や電子メールだけでは伝わりづらい複雑な内容はそもそもリモートでは話し合わないという線引きも大事です。対面でのコミュニケーションを随時取り入れることによって、より効率的に業務を進められる場合もあるでしょう。

まとめ

在宅勤務をいざ導入しようとするとさまざまな課題に直面するでしょう。今回はその中でも環境整備と社員の業務マネジメントにおいて気をつけるべきポイントについて解説しました。どのような課題が予想されるのかを事前に洗い出し、対策を講じた上でより効果的な在宅勤務を実現させましょう。

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