災害時に安否確認するための5つの方法
まずは災害時にどのような安否確認方法があるのか、家庭と企業それぞれに適したものを紹介します。家族や親戚、従業員の無事を確認するためにも、日頃から緊急時の連絡の取り方について話し合っておきましょう。
- 【企業向け】安否確認の方法
- ●安否確認システム
- 【個人間向け】安否確認の方法
- ●災害用伝言板ダイヤル「171」
●災害用伝言板web171
●災害用伝言板サービス
●SNS
安否確認システム
一度に多くの従業員の安否を確認し、事業の継続の可否を決定しなくてはならない企業においては安否確認システムがおすすめです。災害時に社員全員の安否を素早く正確に確認することを目的に開発されているため、一定の震度の地震が起きた際には自動で安否確認の連絡が送信されたり、結果が自動でリアルタイムに集計されたりと、安否確認が迅速に行えるでしょう。企業のBCP対策としても非常に注目されています。
安否確認システムについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にして下さい。
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災害用伝言板ダイヤル「171」
災害用伝言ダイヤルは、NTT東日本が運営しているサービスです。「171」をダイヤルし安否を確認したい人の電話番号を入力すると、その人への伝言メッセージを登録・再生することができます。このサービスは、災害発生時に通信網がパンクした際に提供されるサービスとなっています。
災害用伝言板web171
災害用伝言板web171は、上述の災害用伝言板ダイヤルのweb版で、安否を確認したい人のメールアドレスを事前登録し伝言板に入力すると、その人に対するメッセージを一斉送信してくれるサービスです。
災害用伝言板サービス
災害用伝言板サービスは各通信キャリアが提供している災害用伝言板で、アプリ版もあるため、誰でもどこからでも登録・利用が可能です。大きな災害が起きると、各携帯会社は特設サイトを急遽開設するため、利用者はその特設サイトからアクセスできます。
ただし、格安SIMは利用できない場合が多いので注意が必要です。
SNS
インターネットが利用できるならLINEやFacebook、TwitterなどのSNSを活用するのがおすすめです。音声通話に比べて比較的つながりやすいほか、報道機関の公式SNSなどから正確な情報が入手できるでしょう。
そのほか、各自治体のサービスも調べてみましょう。例えば東京都では防災アプリが用意されており、事前に家族や恋人、友人の情報を登録しておけば位置情報と安否を知らせられます。
参考:災害時の安否確認|東京都防災ホームページ
安否確認システムの重要性が見直されている
企業には事業継続や危機管理の観点から従業員や家族の安否を確認して把握する責務があります。そこで阪神・淡路大震災の頃から、企業向けに開発された安否確認システムが続々と登場しましたが、時が経つにつれて被災の記憶が徐々に薄れ、安否確認システムを積極的に導入する企業は限られていました。
そんな状況を一変させた出来事が2011年3月に発生した東日本大震災です。地震と津波によって未曾有の大災害となった東日本大震災では事業所が津波に流されて従業員の連絡先を含むあらゆる情報を消失し、従業員の安否を確認する手段がなくなってしまったという企業がたくさんありました。そこで震災の被害を免れた企業の間でも安否確認システムの重要性が認識されるようになったのです。
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企業が安否確認する際に注意すべき点
ここからは企業における安否確認の課題点を解説します。
大人数の安否情報を集める必要がある
多くの従業員を抱える企業では、テレワークや外回り、複数拠点など、働く場所がさまざまなため、災害時に一斉に安否の確認を行うのは困難といえるでしょう。一また、その従業員が今インターネットを利用できるのか、携帯やPCは手元にあるのかなど、どんな状況にあるのかは災害が起きてからでなければわからないため、それらを考慮した安否確認方法を検討する必要があります。
集めた安否情報を素早く集計・分析しなくてはならない
従業員全員の安否情報を集めることができたらそれらを集計する必要があります。業務を遂行できる従業員の割合や出社が可能であるかなど、集計したデータを分析し、企業として事業を継続できるか(BCP)という観点から従業員に素早く指示を出す必要があるからです。
特に従業員数の多い企業は、膨大な数のデータを災害時の混乱の中で可視化したうえで判断を求められるため、普段からどのようなフローで判断をするか検討しておかなくてはなりません。
安否確認システムの導入メリット
企業における安否確認システムの導入メリットは以下のとおりです。選び方のポイントとあわせて解説します。
- ●従業員の安全を守ることができ、信頼性が高まる
- ●BCP対策として有効
- ●回答の集計が迅速に行える
そのほか、安否確認システムは毎日の健康管理や社内アンケートなどのコミュニケーションツールとして用いることができる製品も増えています。予算や既存のツールなどから、必要な機能を一度精査してみましょう。
災害時でも安否確認システムは使用不能にならない
東日本大震災では、どの携帯電話事業者の回線も音声通話が激増して輻輳し、携帯メールの着信が大幅に遅延する状況になりました。そこで活躍したのが安否確認システムです。災害発生時に全従業員宛てに一斉に携帯メールを送信し、携帯メールで通知を受け取った各従業員が自身の安否状況を報告する機能を活用することで、速やかに対応することができました。
災害時にも使えるとうたっている製品がほとんどですが、サーバの設置場所や監視状況など、各製品のセキュリティの特徴を比較し、緊急時にも安定して使える通信経路が確保されたものを選ぶようにしてください。また過去の災害時に使用実績があるものだとより安心です。
また、製品によっては専用アプリからのプッシュ通知に対応していたり、LINEなどのSNSツールと連携できるものもあります。災害時の緊急連絡には到達率の回答率の高さ、使いやすさなどが要求されるため、通知方法も導入検討時の比較項目にしてみるといいでしょう。
製品比較表を使って比較
ここでは、この記事で紹介している製品の比較表を紹介しています。
各製品の詳細情報については、後ほど紹介していますので、気になる製品をチェックしてみてください。また、ITトレンドでは実際の資料請求数を元に人気製品をランキング形式で紹介していますので、気になる方はチェックしてみてください。
|
製品名 |
対象従業員規模 |
提供形態 |
参考価格 |
無料プラン |
無料トライアル |
レビュー評価 |
 |
安否LifeMail
|
全ての規模に対応 |
クラウド /
SaaS /
ASP
|
- |
-
|
○
|
4.0
★
★
★
★
☆
|
 |
Biz安否確認/一斉通報
|
全ての規模に対応 |
クラウド /
SaaS
|
10,000円 ~ |
-
|
○
|
3.9
★
★
★
☆
☆
|
 |
Safetylink24
|
全ての規模に対応 |
クラウド /
SaaS /
ASP /
オンプレミス
|
9,800円 |
-
|
○
|
4.0
★
★
★
★
☆
|
※"-"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
安否確認システムの人気製品TOP3を比較!
最後にIT製品カテゴリ数・取り扱い製品数業界一のITトレンドがおすすめする安否確認システムのうち、資料請求ランキングで上位を獲得した製品を紹介します。最新のランキングを参考に製品選びを行いたい方はランキングページも参考にしください。
《安否LifeMail》のPOINT
- 【確実な通知】自動安否確認機能/LINE連携機能/GPS位置情報機能
- 【優しい価格】お一人月額80円~の優しいランニングコスト設定
- 【各方面で利用中】企業/自治体/医療/学校で利用者数200万人突破
2021年上半期ITトレンド資料請求ランキング1位
株式会社コム・アンド・コムが提供する「安否LifeMail」は、2000年から多くの災害に対応した実績をもち、200万人以上に利用されています。気象庁の災害発表にあわせて自動で安否確認を通知し、LINEやTwitterなどのSNSでの通知も可能です。
通知方法 |
メール、LINE、Twitter、Facebook |
安否確認以外の用途 |
業務連絡、アンケート、感染症状況確認 |
参考価格 |
初期費用150,000円、 月額費用80円~/人 |
無料トライアル |
◯ |
《Biz安否確認/一斉通報》のPOINT
- 【高信頼なシステム】有事の際に使う為、信頼のシステム設計
- 【社員の健康管理】毎朝の健康状態を問い合わせ、自動集計します
- 【複数の通信手段】 メール・電話・スマホアプリでユーザに通知
2021年上半期ITトレンド資料請求ランキング2位
「Biz安否確認/一斉通報」は通信事業者であるエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社が提供している安否確認システムです。OCNバックボーンに局内直収されているためアクセス回線不要で接続でき、信頼性の高いシステム構成が特長です。
通知方法 |
メール、電話、アプリ |
安否確認以外の用途 |
体温や体調の日次報告アンケート |
参考価格 |
初期費用0円~ 月額10,000円~ |
無料トライアル |
◯ |
《Safetylink24》のPOINT
- 地震/津波/大雨/洪水など、さまざまな気象情報と連動!
- 標準にて社員の家族を含む安否確認が可能!
- 大企業や製造・医療・教育機関など 900社・65万人以上の実績!
2021年上半期ITトレンド資料請求ランキング3位
株式会社イーネットソリューションズが提供する「Safetylink24」は、500社・50万人以上の利用実績をもつ緊急通報・安否確認システムです。安否情報を携帯キャリアの災害伝言板情報と共有できるだけでなく、従業員の安否情報を家族にも共有可能です。
通知方法 |
メール、アプリ |
安否確認以外の用途 |
業務連絡、キャンペーン案内やアンケート調査などの販促ツール |
参考価格 |
初期費用48,000円~ 月額9,800円~ |
無料トライアル |
◯ |
企業で行う安否確認方法を理解して災害に備えよう
大規模災害に備える為には、前々から準備をしておく必要があります。社員の安全を守り、企業の事業を継続する為にも、じっくりと自社に合う製品の選定し、災害時に備えることが必要でしょう。より多くのおすすめ製品を比較したい方は以下の記事も参考にしてください。
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