給与前払いサービスの種類を紹介！自社に合う選び方とは？

給与前払いサービスとは？

「給与前払いサービス」とは、給料日前に給与を振り込んでもらえるサービスをいいます。事前申告が必要になりますが、突然の出費などお金が急に必要になった場合に、給料日前の希望した日に給与を手にできるのが魅力です。

また、給与前払いサービスは福利厚生の１つとしても機能します。前払いのシステムを導入することで、従業員の金銭面での不満の解消や離職率の低下も期待できるでしょう。

給与前払いサービスの種類

ここでは給与前払いサービスの種類を、「システム提供型」と「アウトソーシング型」の２つに分けて取り上げます。自社に合うものを見極めるようにしましょう。

企業負担が少ない「システム提供型」

給与前払いサービスを提供する企業の「給与を立て替える」制度を利用するのがシステム提供型です。従業員は前払いの申請の際に手数料を負担し、サービスを利用する企業は一定期間に立て替えてもらったお金を支払う仕組みになっています。

既存のサービスを利用するため、賃金規定や労使協定を大幅に改正する必要がなく、導入が容易な点がメリットです。また、企業側にはシステム利用料が発生しないサービスが多いのも魅力です。

従業員負担が少ない「アウトソーシング型」

給与前払いサービスを提供している企業の「給与前払いに伴う事務処理」のシステムを利用するのがアウトソーシング型です。

仕組みとしては、企業があらかじめ用意したお金（準備金）で運用されるものになっています。サービスを利用する企業は準備金の確保や、賃金規定や労使協定など各種社内規定の改定を済ませた上でで利用します。

アウトソーシング型は、企業側にはいくらか負担がかかるものの、従業員側にかかる手数料負担はシステム提供型よりも軽減できるのが魅力です。

給与前払いサービスを選ぶポイント

ここでは給与前払いサービスを選ぶ際に見ておきたいポイントを、大きく３つに分けて解説します。

以下で登場するポイントは、どれも製品選びの軸を定める際に欠かせないものです。企業と従業員との間で不平不満が起こらないようにするほか、前払い制度自体が長く存続できるかに関わってくるポイントもあります。一切の妥協なしに確認しておきましょう。

企業・従業員ともに使いやすいか

１点目は、「給与前払いサービスが使いやすいものになっているか」です。これは企業側・従業員側双方の目線に立って確認するのが大切です。

企業側の視点で見たときに確認するポイントとして、以下の４点が挙げられます。

• ■勤怠管理データの提供が容易か
• ■従業員への操作説明・周知徹底が容易か
• ■従来の社内規程を大きく逸脱するものになっていないか
• ■経理・給与担当者に余計な負担がかからないか

一方、従業員側の視点で見たときに確認すべきポイントに、以下の２点が挙げられます。

• ■支払い申請が容易か
• ■スマートフォンからの支払い申請が可能か

導入・運用コストが適正かどうか

２点目が、「導入や運用にかかるコスト」です。特に給与前払いサービス導入に予算があまり割けないのであれば、この点は過不足なく確認しておく必要があります。

給与前払いサービスを導入するにあたり、予算の面で負担になると考えられるのが、導入費用と月額利用料です。後者に関しては、「前払いした料金の数％」の手数料を課しているサービスもあります。

手数料を企業側が負担することになっている場合は、従業員が給与前払いサービスを月にどの程度利用するのか、手数料がどれだけかかるのかを事前に予測し計算しておかなければなりません。

また、手数料を従業員負担にすることも考えられますが、反感を買うことは必至でしょう。サービス利用に伴って発生する費用については、導入前に話し合いをしたうえでルールを設けておきましょう。

複数の銀行と提携しているか

３点目が、「給与前払いサービスが連携している銀行の数」です。というのも、従業員が給与を受け取る銀行口座は人によって違うからです。

企業があらかじめ給与の振込先の銀行を指定しているのであれば話は別ですが、前払いサービスを利用できない従業員が出てくるようだと、サービス導入のメリットが薄くなってしまいます。

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この記事では「給与前払いサービス」に焦点を当て、種類などをまとめました。また、導入する給与前払いサービスを選定する際に確認しておくべきポイントもご紹介しました。

どの給与前払いサービスが適しているかは、企業によって異なります。自社の要望にかない、かつ従業員が利用しやすい製品を妥協しないで選ぶようにしましょう。