WAFで解決可能な導入前の課題
WAFを導入する前の課題を、事例を通して見ていきましょう。
課題1:存在する脆弱性に対して素早く対策したい
セキュリティ診断で危険と判断された場合や、対策が不十分な脆弱性には迅速に対応する必要があります。
S社では、セキュリティ診断で、自社が利用しているWebアプリケーションに脆弱性が見つかりました。脆弱性がある状態だとサイバー攻撃を受けたときに対応できません。しかし、一つ一つの原因をセキュリティ担当者が分析し対処していくという運用では、次々と攻撃される全ての攻撃への対応は不可能です。
課題2:特殊な攻撃をブロックしたい
近年ではサイバー攻撃の種類が多様化しているため、多層防御の必要性が高まっています。しかし、多層防御をするためにはコスト面に懸念があり、具体的な対策は後回しになることがほとんどです。
H社では、セキュリティ部門と経理部門で折り合いがつかず、Webアプリケーションのセキュリティ対策がおろそかになっていました。その結果、従来のファイアウォールで対応できない攻撃を受けてしまい、大きな被害にはつながらなかったものの、特殊な攻撃に対する防御態勢に課題が残りました。
課題3:事後対策をしっかりしたい
ECサイトを営むN社では、事前対策を行っていたものの、先日新しい攻撃手法によってサイバー攻撃を受けた際、復旧までかなりの時間がかかりました。その間Webサイトは閲覧できない状況が続き、事業に大きな損失が発生。事後対策への課題が浮き彫りになってしまいました。
WAFではこのような課題を解決することが可能です。WAFの導入効果について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
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セキュリティ課題を解決するWAFのメリット
では、簡単にWAFのメリットを紹介します。
迅速な事後対策ができる
WAFは、事前対策だけでなく、事後対策にも力を入れているのが強みです。WAFを導入することで、サイバー攻撃を受けた際も迅速に迅速に対応できるため、被害拡大を恐れ、原因究明までWAFを利用できない…という状況を防ぐことができます。
幅広い攻撃をブロックし次の攻撃にも対抗できる
WAFを導入すると幅広い攻撃をブロックできます。WAFはファイアウォールやIPS・IDSなどと守備範囲が異なるため、併せて導入することで、攻撃の入る隙がない万全なセキュリティ対策につながるでしょう。
また、攻撃内容もログのレポートで確認できるため、自社の対策にどのような穴があるか把握ですることが可能です。攻撃の見える化により社内でも状況説明がしやすいため、よりセキュリティ強度を高められるように対策できるでしょう。
WAFのメリットは以下の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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WAFで課題を解決するための導入ポイント
上で紹介したような課題を解決するためには、自社に合ったWAFの導入が欠かせません。では、導入時にどのようなポイントを意識すれば良いのか、見ていきましょう。
コストはどれくらいかかるか
まず重要なことはWAFに関するコストはどれくらいになるか試算することです。WAFは小規模な場合だと月あたり5万円から10万円ですが、規模が大きくなると毎月数十万円以上かかるケースもあります。
また、自社で運用する場合は高額な導入費用だけでなく、運用するエンジニアの人的コストも忘れてはなりません。基本的に保護する対象や導入形態、性能によってWAFの価格は大きく変わるため、まずは自社に必要な対策課題を明確にしましょう。
サポート体制はどうか
WAFを導入するときには、実際にどのようなサポートを行っているか確認する必要があります。導入前後に課題が発生した際、相談に乗ってもらえるか、万が一の事態に迅速に対応してもらえるのかが重要となるでしょう。
また、サポートに費用が発生するのかもあらかじめおさえておく必要があります。WAFの性能は同様だったとしても、ベンダーが行っているサポートによって実質の導入効果は大きく変わるでしょう。
製品の導入実績はどうか
WAFを導入するときは、今までの実績も確認しておきましょう。多くの導入実績がある方が安心して導入できますが、選定ポイントから外してしまう企業は少なくありません。
導入実績が豊富だと、ノウハウが充実していたり、自社と相性が良いかわかるでしょう。また、多くの会社の課題を解決してきており、安心して導入できます。どのような企業に導入されているかチェックすることが、安定したWAFの運用につながるでしょう。
WAFの活用事例を知って導入の参考にしよう!
ここまで、WAF導入前の課題とメリット、課題を解決するためのWAFの選定ポイントを紹介してきました。
しかし、先ほども述べた通り、自社にあったWAFを導入することが課題解決への最短ルートであることを忘れてはいけません。まずは資料請求を行い、自社にあった製品を選ぶところから、課題解決の第一歩を踏み出しましょう。