有能な人ほど、無能になる——ピーターの法則が突きつけるもの
「あの人、現場では優秀だったのに、管理職になってからおかしくなった」——こんな話を職場で聞いたことがある方は少なくないのではないでしょうか。
あるいは、自分自身が管理職への昇進を打診されたとき「自分にはできないかもしれない」と感じた経験がある方もいるかもしれません。
これらの経験に、半世紀以上前から名前をつけた法則があります。「ピーターの法則」です。
ピーターの法則とは何か
ピーターの法則は、1969年にカナダの教育学者ローレンス・J・ピーター博士が著書の中で提唱した概念です。その主張はシンプルかつ皮肉です。
「階層組織の中では、すべての人は自分の無能さのレベルにまで昇進する傾向がある」
もう少し具体的に説明すると、こういうことです。ある人が今のポジションで優秀であれば、上のポジションに昇進します。そこでも優秀であればさらに昇進します。しかし昇進を繰り返すうちに、いつかその人の能力が追いつかないポジションに達します。そこで昇進は止まり、その人は「無能なポジションにいる人」として留まり続けます。
つまり組織全体で見ると、時間が経てば経つほど、各ポジションに「そのポジションに向いていない人」が溜まっていく——これがピーターの法則の核心です。
この法則が発表されたとき、ピーター博士はジョークのつもりで書いたとも言われています。しかし半世紀以上経った今も読まれ続けているのは、それが多くの人の「職場のリアル」と一致しているからだと考えられます。
なぜこれが起きるのか——「現場の優秀さ」と「管理の優秀さ」は別物
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