CDNとは
CDNとは、Contents Delivery Networkの略で、端的にいうと、Webサイトにおけるコンテンツ配信ネットワークのことです。
従来では、自社で管理・運用しているオリジンサーバを通じてWebサイト上のコンテンツの配信を行っていました。結果としてサーバに負荷がかかり、Webサイトの表示速度に遅れが生じることが問題となっていました。さらには海外からアクセスがあった場合も、ユーザーにWebコンテンツを配信するまでに表示遅延が起きていました。
CDNサービスを利用すれば、世界中に設置されたCDNサーバを通じてコンテンツの配信料が分散されて実行されるため、オリジンサーバーの負担を軽減し、かつ配信の高速化も可能です。
自社に合ったCDNサービスの見極め方
CDN導入を検討する際、サービス内容やCDN料金、対象エリアやサポートなどに注目してみましょう。具体的な見極め方を紹介します。
対策したいエリアは対応しているか
海外展開しているWebサービスで、海外でのユーザー数を増加させたい・海外でのシェアを獲得していきたい、というニーズのもとにCDNサービスを検討する場合は、この点が重要です。
サーバとユーザーの距離に比例して表示速度は低下し、距離が離れれば離れるほどに表示までのスピードは遅くなります。ユーザーの近くからコンテンツを配信する、という方法もありますが、管理コストなども考慮すると現実的ではないでしょう。
そこでCDNサービスが効果を発揮します。わざわざ現地にサーバを設置しなくても、CDNサービスを利用すれば、事業者が所有するネットワークを通じて現地のサーバからコンテンツ配信を行えるのです。この結果、海外のユーザーにも利用環境の提供が可能になり、快適にWebサービスを利用してもらえます。
しかしながら、CDNサービス提供事業者の中には、海外に多くCDNサーバを配置している事業者もいれば、日本国内のネットワークに強みをもつ事業者もいます。上述したような好循環を実現させるためにも、事業者が自社のターゲットユーザーのいるエリアにCDNサーバを設置しているかどうか、チェックしておきましょう。
料金体系は自社に合った内容か
基本的には、CDNサーバから配信されるデータ量に応じて課金する従量料金のプランを提供するCDNベンダーが一般的です。そのほかには、月額で一定までのデータ量を配信できる月額固定制や、配信したピーク帯域に対して課金する帯域課金制、中にはデータ量に加えてHTTP/HTTPSリクエスト数も課金対象としている事業者もいます。
サーバーから配信されるデータ量で換算すると安いのに、リクエスト数の料金も含めると割高になってしまった、というケースもあります。導入後にこのような事態に陥らないためにも、導入前に料金体系や課金される対象などを入念に確認しておきましょう。
サポート体制は整っているか
CDNサービス事業者のサポート体制は、導入前に必ずチェックしておきたい項目です。いつ、どのタイミングでシステムに支障が生じるかは予測できません。ダウンタイムが長引くと、ユーザーの信頼を損なう可能性もあります。不測の事態に対応するためにも、運用時のトラフィック・サーバ・アプリケーションなどを24時間365日体制で監視してくれる事業者や、いつでもメールや電話などで問い合わせができる状態を保っている事業者を選定するとよいでしょう。
自社に最適なCDNサービスを選定しよう
以上、CDNサービスを選ぶ際に外せないポイントを紹介しました。これらを踏まえて、導入後にコンテンツ配信の速度向上に成功し、成果をあげるようなイメージができるCDNサービスを見つけましょう。