SimLabとは
複数の同時発生する物理現象を組み合わせて解析するマルチフィジックスのCAEツールです。CADと関連して、ワークフローに沿った複合領域のシミュレーション環境を提供し、複雑な組み立て工程を正確に解析します。
自動化された3次元グラフィックスを使用して、構造と熱など複数の現象の解析を簡単に実行できます。
複数の変数を含む数式で変数の相関関係を高精度に判断するソルバーをクラウドやローカルで実行できます。
直感的に理解できるグラフィカルユーザインターフェースが、全てのプロセスをカバーしているので、CADとの双方向連携を効率的に進めることができます。
SimLabの強み
●マルチフィジックス
現実世界で生じる多重的な物理現象の同時作用を正確に捉えるマルチフィジックスで、線形・非線形の解析(構造・伝熱・流体)を行います。ローカルかクラウドかにかかわらず、シームレスに実行できます。
●自動化
境界表現モデルからインポートされたフィーチャーを自動的に識別する、優れたフィーチャー認識アルゴリズムを備えています。また、プロセスを重視したテンプレートや直感的なグラフィカルユーザインターフェースによって、モデル構築が大幅に効率化されます。
●CADとの連携
CADと双方向で連携して、ジオメトリを修正する、パーツを入れ替える、アセンブリを更新するなどの作業を簡単かつ迅速に処理できます。
SimLabでできること
●ロバストで再現性があるシミュレーションワークフロー
外乱の影響を受けないロバスト(堅牢)なシステムで、再現性と共有性の高いシミュレーションを実行できます。手作業でのメッシュ作成やソルバーの実行、ポストプロセッシングを介入させないことで、チーム全体での一貫したワークフローを実現します。
●直感的なユーザーインターフェース
直感的なグラフィカルユーザーインターフェースにより、数分の短時間で静的・動的問題や、伝熱・流動・電磁界の諸問題を解析することができます。
●パラメトリックCADとライブ同期
変数の値を変更するだけで類似形状を容易に作成できるさまざまなパラメトリックCADとライブ同期するので、設計の変更を即時に評価、検討できます。
●さまざまなソルバーに対応
さまざまなFEソルバーとのインタフェースが可能なので、プロジェクトで多様なツールを使用するときも幅広く対応可能です。
【導入事例】
●クランクシャフトのモデル作成時間を約80%短縮
(BMWモータード)
BMWのクランクシャフトモデルの製作は、以前は外部の業者に委託しており、1つのモデル製作にかかる平均時間は1~2週間で、予定数を下回ることもありました。予算編成や意思決定を効率的に行うためには、信頼性の高いモデル生産予測の精度が必要でした。
SimLabを使用したクランクシャフトモデリングプロセスの自動化によって、BMWのモデル作成時間が約80%短縮されました。4気筒の場合、以前は約1時間かかっていたユーザーとの対話プロセスが、SimLabを使用することで5~10分に短縮されました。最初の新しいモデルの作成時間は約半日に、連続したバリエーションの作成時間は約1時間に短縮されました。
●パワートレインモデルの自動メッシングに要する時間を劇的に削減
(DANA)
2万5千を超えるサーフェスの大規模なモデルの作成が必要なパワートレイン部品のコンピュータシミュレーションは、莫大な時間とコストがかかっていました。この状況を改善するために、シミュレーションモデルをより速く事前処理する方法としてSimLabを導入しました。それによって、最大4日かかっていた事前処理が4時間で済むなど、劇的な時間短縮を実現しました。