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CAEとは?導入するメリット・デメリットを徹底解説

2023年01月17日 最終更新

CAEソフトの製品一覧
CAEとは?導入するメリット・デメリットを徹底解説

CAEとは、具体的にどのようなことができる技術なのでしょうか。 この記事では、CAEの概要やソフトを導入するメリット・デメリットについてご紹介します。CAEが活用されている主な業界について解説するため、CAEを導入する際の参考にしてください。

CAEとは

CAEとはComputer Aided Engineeringの略で、物体の構造を解析することです。設計図から物体の形状や耐衝撃性などを解析し、どのような製品ができるのかシミュレートします。

実験や試作品の作成を行わなくても、完成品の状態やリスクを検証できるのが特徴です。その便利さから、製造業をはじめさまざま分野で活用されています。

CAEソフトを導入するメリット

CAEソフトを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。CAEソフトを導入した方がよい理由を4つ紹介します。

製品の開発コストを大幅に削減できる

従来は1つの製品を製作するのに、試作品をつくって問題があれば原因を解消したのち試作品を作り直す、といったことを繰り返していました。しかし、試作品の製作は専門スキルを持った人材のサポートが不可欠なので、人件費などのコストがかかります。

CAEを導入することで、設計図の段階で完成品の問題点がみつかり、従来のように試作品の製作と実験を繰り返す必要がありません。開発プロセスが短縮されるため、コストを大幅に削減できます。

製品を開発する時間を大幅に短縮できる

試作品の製作と実験が必要なくなるため、開発の時間を大幅に短縮できます。 製造業には検証に大幅な時間が必要な分野もあるため、CAEによる時間短縮が非常に有効です。

例えば洋上発電に使われる風力タービンは、海上に設置するため管理が難しく、事前検証に数十年の歳月を要します。そのため、CAEのコンピュータシミュレーションによる時間短縮が不可欠です。

ごみが出ないので環境保全に役立つ

試作品の製造は費用や時間を損失するだけでなく、大量のゴミも発生させます。企業が環境への配慮を怠ると、コンプライアンス違反にもなるため注意が必要です。

例えば車両の衝突実験では、検証のたびに自動車や自転車が丸ごと1台無駄になります。特に自動車は多くの材料を使用するため、現物での衝突実験ばかりでは環境への負荷が甚大です。

CAEを導入すると、試作品の制作に必要な材料を節約できるため、環境保全につながります。また、時間やコストがかからないため、環境に配慮した製品の製造もしやすいです。

現実では難しい条件下でもシミュレーションができる

よい製品をつくるには、さまざまな条件下でシミュレーションを行い、設計上の問題を最小限にしなければなりません。しかし、宇宙空間や台風などの厳しい環境を現実で再現するのは困難です。

CAEを導入することで、通常では再現できない環境下で、製品の耐久性や稼働性をシミュレートできます。大規模な装置や施設の製造も可能です。

CAEソフトを導入するデメリット

CAEソフトの導入で得られるのは、メリットだけとは限りません。CAEソフトを導入する際のデメリットを3つ紹介します。

CAE解析ができる技術者が必要

CAEソフトで製品の解析をしても、結果を有効活用できなければ意味がありません。結果をもとに開発プロセスの改善を行うには、工学や有限要素法、ソフトなどに関する知識が不可欠です。そのため導入の際は、CAE解析ができる技術者を用意しましょう。

エンジニアの自主性に任せて、会社全体のCAEスキルを向上させるのは現実的ではありません。外部からのCAE導入支援を受けたり、CAEの教育研修を実施したりして、会社一丸となって人材の確保・育成に取り組むことをおすすめします。ある程度時間がかかることを想定し、余裕のあるスケジュールを組みましょう。

シミュレーション結果の検証が必要

最近のCAEソフトは、年々高精度になっていますが、完璧に現物をシミュレートできるわけではありません。CAEソフトで得られた数値は、あくまでシミュレーションした結果なので信用しすぎるのは危険です。

現物で実験を行って初めてみつかる問題もあるため、シミュレーション結果の妥当性は、かならず検証しましょう。

導入と運用にコストがかかる

CAEソフトの運用には、ソフト単体のライセンス費用だけでなく、ハードウェアの導入コストや保守費用などが必要です。

現物での検証で十分な製品だと、CAEによりかえってコスト高になるため、費用対効果を考えて導入することをおすすめします。サブスクリプション契約の製品は、メーカーによってランニングコストが異なり、初期費用もさまざまです。

CAEソフトを購入する際は、販売形式にかかわらず、ソフトを利用する技術者の教育費や、トラブル発生時の修理費、セキュリティの構築費などをすべて考慮しましょう。

CAEが活用されている主な業界

CAEは、実際どのようにして活用されているのでしょうか。CAEが活用されている主な業界を3つ紹介します。

自動車業界

自動車業界は試作品をつくる際の材料費や人件費が大きいため、CAEが積極的に活用されています。設計・検証・製造までの各工程でシミュレートできるのが特徴です。

モーターの熱伝導解析やインバーターの疲労解析など、適用範囲を広げることで電動自転車やハイブリッド自動車の製造にも利用できます。

エレクトロニクス業界

半導体や電子部品は精密機器なので、繰り返しシミュレートして精度を高めなければなりません。しかし、シリコンなどの原料を用いて試作品を製造し、熱や電磁場・光などの影響度を解析するのは困難です。そのためCAEを活用して、コンピューター上で電磁波の分布や熱の伝わり方などを解析しています。仮想空間上での実験なので、高レベルの電磁波を設定しても、環境や人体に害がでません。

タッチパネルの製造では、画面上をスワイプした指の軌跡を可視化し、部材がどのように変化したかを解析しています。

ヘルスケア業界

医療機器や医薬品の製造現場では、CAEを活用して人体に害のない最適な素材を検証しています。 患者ごとに個別対応しなければならないケースにも、柔軟に対応可能です。例えば歯のインプラントの製造では、画像診断などからシミュレーションを行い、患者ごとに最適な形状や素材を検証しています。

そのほか、経口錠剤がどのくらいで体内に溶け込むのかを解析したり、手術のシミュレーションをしたりと、CAEの活用分野はさまざまです。 最近は新型コロナウイルスの影響で、飛沫の広がり方をシミュレートしています。

CAEを最大限に活用するためにはエンジニアの育成が重要!

CAEとは物体の構造を解析し、完成品に問題がないか事前に検証することです。開発コストの削減や環境保全など、多くのメリットがあります。製造業をはじめさまざまな業界に効果的な手法なので、積極的に活用しましょう。

CAEソフトの結果を活用するには、工学や有限要素法、ソフトなどの知識をもったエンジニアが不可欠です。 CAEを最大限に活用するために、まずはエンジニアを育成してください。

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