AI・機械学習
2026年02月24日

AnthropicがClaude Code Securityを発表、AI活用でコードの脆弱性検出を自動化

AnthropicがClaude Code Securityを発表、AI活用でコードの脆弱性検出を自動化

AnthropicがClaude Code Securityを発表、AI活用でコードの脆弱性検出を自動化(写真はイメージ)

2026年2月20日、Anthropic社はClaude Codeに組み込まれた新機能「Claude Code Security」を限定的なリサーチプレビューとして公開しました。この機能はコードベースをスキャンしてセキュリティ上の脆弱性を検出し、人間がレビューするためのソフトウェアパッチを提案するものです。

セキュリティチームが直面する課題として、ソフトウェアの脆弱性の数に対して対処できる人材が不足している点が挙げられます。既存の静的分析ツールは既知のパターンを検出することには長けていますが、ビジネスロジックの欠陥やアクセス制御の不備といった複雑な脆弱性を見逃すことが少なくありません。

Claude Code Securityは、ルールベースのスキャンではなく、人間のセキュリティ研究者と同様にコードを読み取り推論することで、コンポーネント間の相互作用やデータの移動を理解し、従来のツールでは検出が困難だった複雑な脆弱性の発見を目指しています。

複数段階の検証プロセスで誤検知を抑制

検出された脆弱性はアナリストに届く前に複数段階の検証プロセスを経ます。Claudeは各結果を再検証し、誤検知を除外した上で、発見事項に重大度を割り当てます。これにより、チームは優先度の高い修正に集中できる仕組みになっています。

検証済みの検出結果はClaude Code Securityダッシュボードに表示され、チームはそこで提案されたパッチを検査し、修正を承認できます。各検出結果には信頼度評価も付与されており、最終的な判断は開発者が行う設計となっています。

Anthropic社によれば、今月初めにリリースされたClaude Opus 4.6を使用して、本番環境のオープンソースコードベースに500件以上の脆弱性を発見したとのことです。これらは長年にわたる専門家のレビューにもかかわらず、数十年にわたって検出されていなかったものだと説明されています。

AIによるセキュリティ機能の両面性をどう捉えるか

今回のClaude Code Securityの発表は、生成AIがコード生成や開発支援にとどまらず、セキュリティ領域においても実用段階に入りつつあることを示す事例と捉えられそうです。

Anthropic社自身が指摘しているように、防御側が脆弱性を発見・修正するのに役立つ機能は、同時に攻撃者が脆弱性を悪用するためにも利用できる可能性があります。この両面性は、AIツールの導入において慎重な検討が求められる点といえます。

一方で、従来の静的解析ツールが既知のパターンマッチングに依存していたのに対し、AIがコンテキストを理解しながら推論する形でのセキュリティ検査は、検出精度や対応範囲の面で新たな可能性を開くものと見られます。特に、人材不足が慢性化しているセキュリティ領域において、こうした自動化の進展は実務上の負担軽減につながると期待する声もあります。

ただし、AIによる検出結果には信頼度評価が付与されるとはいえ、最終的な判断や承認は人間が行う必要がある点は変わりません。AIはあくまで候補の提示と優先順位付けを支援するツールとして位置づけられており、完全な自動化を目指すものではないと理解できます。

ITツール選定における考慮点

企業がセキュリティツールを選定する際、従来は既知の脆弱性パターンをどれだけカバーしているかが重要な評価軸でした。今後はそれに加えて、AIによる推論ベースの検出機能がどの程度実用的か、誤検知率はどの程度に抑えられているか、といった観点も検討項目に含まれていくと考えられます。

また、Claude Code SecurityはEnterpriseおよびTeamプランの顧客向けに限定リサーチプレビューとして提供され、オープンソースのメンテナーには優先アクセスが用意されているとのことです。導入を検討する際には、自社のコードベースの規模や性質、既存のセキュリティ体制との統合可能性なども含めて、総合的に評価することが求められそうです。

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まとめ

Anthropic社が発表したClaude Code Securityは、AIによるコードの脆弱性検出を実用化に近づける取り組みといえます。従来のルールベースの静的解析では見逃されがちだった複雑な脆弱性を、AIがコンテキストを理解しながら推論することで検出し、修正案まで提示する仕組みは、セキュリティ業務の在り方に変化をもたらす可能性があります。

一方で、AIが持つ両面性や、最終判断を人間が行う必要性など、慎重に考慮すべき点も残されています。今後、こうしたAI活用型のセキュリティツールがどのように普及し、実務の中でどう位置づけられていくのか、引き続き注視していく必要がありそうです。

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