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2026年03月10日

LINEアプリで使えるステーブルコインウォレット「Unifi」が正式公開——Web3の日常利用を加速する新プラットフォーム

LINEアプリで使えるステーブルコインウォレット「Unifi」が正式公開——Web3の日常利用を加速する新プラットフォーム

LINEアプリで使えるステーブルコインウォレット「Unifi」が正式公開——Web3の日常利用を加速する新プラットフォーム(写真はイメージ)

参照元: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000145432.html
アイキャッチプロンプト: A sleek digital wallet interface glowing with blue and green light streams, representing stablecoin transactions and blockchain connectivity, set against a dark futuristic cityscape background, photorealistic, professional digital art, cinematic lighting, no text, no logo

LINEヤフーグループのWeb3事業を担うアメリカ法人、LINE NEXT Inc.は2026年3月9日、ステーブルコインウォレットサービス「Unifi(ユニファイ)」をグローバルに正式ローンチしました。これまで「Unifyプロジェクト」として開発・試験運用されてきたサービスが、新名称のもと一般公開に至ったかたちです。

Unifiは、LINEアプリ上で動作するステーブルコインウォレットで、預け入れ・保管・送金・決済といったステーブルコインの利用に関わる一連のプロセスをひとつのサービス内で完結させる設計になっています。利用開始にあたっては、LINEをはじめ、Google・NAVER・Appleのソーシャルアカウントでのログインに対応しており、新たにウォレットアドレスを取得する技術的な手間を省いています。現時点では代表的なドル連動ステーブルコインであるテザー(USD₮)を優先サポートし、今後は対応するステーブルコインの種類を順次拡大していく方針とされています。

ローンチにあわせた特典として、期間限定で預け入れ額に対して最大年率8%水準の利息が毎日付与される仕組みが設けられています。通常時の基本利率は年率4〜5%とされており、預け入れ上限や解約手数料も設定されていないため、柔軟な資産運用の入口として利用しやすい環境を整えている点が注目されます。

また、UnifiはノンカストディアL型のウォレットとして設計されています。これは、資産の秘密鍵をユーザー自身が管理する方式であり、サービス事業者が資産を保管・管理するカストディアル型とは異なるアーキテクチャです。さらに、SentBeとシンガポールのDPTライセンスを保有するTriple Aのオフランプソリューションとの連携により、Unifi上で保有するステーブルコインを現金化し、自身の銀行口座へ送金することも可能とされています。

こうした機能に加え、LINE NEXTはこれまで独立して運営してきたDapp Portal(分散型アプリのポータルサービス)とMini Dapps(LINEアプリ内で動作する小型分散型アプリ)をUnifiプラットフォームに統合しました。ゲームやコンテンツ、ソーシャル系アプリなど多彩なジャンルのアプリと連携し、Unifiウォレットを通じた決済やミッション参加によるリワード獲得が可能になるとされています。

Web3を「既存のUI」で届けるという設計思想

今回のUnifiローンチで特筆すべきは、機能の革新性というよりも、その「届け方」の設計にあると言えそうです。

ステーブルコインやWeb3技術は、近年その有用性への注目が高まる一方で、「ウォレットの作成が難しい」「秘密鍵の管理リスクがわかりにくい」といったユーザービリティの壁が、一般層への普及を阻む要因のひとつとして指摘されてきました。Unifiはこの課題に対し、LINEというすでに国内外で広く使われているコミュニケーションインフラを活用することで、ユーザーが新しいアプリを覚えたり、技術的な前提知識を習得したりすることなく、ステーブルコインの利用を始められる環境を整えようとしているように見受けられます。

ソーシャルログインによるウォレット作成の手軽さ、オールインワンの操作体験、既存の分散型アプリとの統合——これらは個別の技術的優位性というよりも、「Web3の機能を既存の生活環境に組み込む」というアプローチへの一貫したこだわりとして読み取れます。こうした設計思想は、法人・消費者を問わず、デジタル資産の活用シーンを広げていく上での重要な方向性のひとつと捉えられそうです。

ノンカストディアル型という選択も、資産管理の自律性を重視する利用者層に対する意識的なメッセージとして受け取れます。一方で、ノンカストディアル型の場合、秘密鍵の紛失リスクをユーザー自身が負う構造でもあるため、どのような利用者を主なターゲットとして想定しているのか、今後のサポート体制や教育コンテンツの整備状況にも注目が集まるところです。

ITツール選定における「デジタル資産連携」の視点

法人領域においても、ステーブルコインを活用した決済や資産管理の検討は、特にグローバルに事業展開している企業を中心に現実味を帯びつつあります。Unifiのようなプラットフォームが普及していく過程では、既存の会計・経費管理ツールやERP系SaaSとのデータ連携、コンプライアンス対応、各国規制への適合性といった観点が、選定上の重要な論点になると考えられます。

現段階では、Unifiは主に個人ユーザー向けのサービスとして位置づけられているように見えますが、Dapp Portalとの統合や決済機能の拡充が進むにつれ、法人・B2B領域への展開可能性も視野に入ってくることが予想されます。IT部門や経営企画部門の担当者にとっては、今のうちからステーブルコインを取り巻くエコシステムの動向を把握しておくことが、将来的な意思決定において有効になる場面も出てくるかもしれません。

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まとめ

LINE NEXTが正式ローンチしたUnifiは、ステーブルコインのオールインワン管理プラットフォームとして、Web3の利用ハードルを下げることを明確な設計指針に据えたサービスです。LINEという既存インフラとの親和性、ノンカストディアル型の設計、分散型アプリとの統合——これらの要素が組み合わさることで、暗号資産に不慣れなユーザー層への入口として機能することが期待されています。

デジタル資産や分散型金融(DeFi)の領域は、規制環境の変化や技術の成熟とともに、企業・個人双方の利活用が進展する可能性を持っています。対応ステーブルコインの拡大、実物決済領域への進出、グローバルな規制への適合——Unifiが今後どのようにエコシステムを広げていくか、引き続き注目していきたいところです。

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