「デザイン思考」という言葉に、少し疲れてきていませんか
研修でポストイットを貼り付けてアイデアを出し合った。「共感・定義・アイデア創出・プロトタイプ・テスト」というプロセスを学んだ。しかし翌日から、いつもの業務に戻った——。
「デザイン思考 意味ない」という問いが生まれるとき、多くの場合それはデザイン思考という概念そのものへの否定ではなく、「学んだけれど使えなかった」という体験への率直な感想です。
クリティカルシンキングと同じく、「言葉だけが飛び交って、実態が見えない」という体験をした方は少なくないのではないでしょうか。
デザイン思考とは何か——「デザイナーのように考える」
デザイン思考(Design Thinking)は、もともとスタンフォード大学d.school(デザインスクール)やIDEO(デザインコンサルティング会社)が広めた問題解決のアプローチです。
その核心は、「ユーザーへの深い共感をもとに問題を定義し、試作と検証を繰り返しながら解決策を見つける」プロセスです。従来の「論理的分析→最適解の導出」という直線的なアプローチとは異なり、「まず人を理解する→問題を再定義する→素早く試す」という反復的なプロセスを重視します。
代表的なフレームワークは5段階で構成されています。「共感(Empathize)」でユーザーを深く理解し、「定義(Define)」で本質的な問題を特定し、「発想(Ideate)」でアイデアを広げ、「プロトタイプ(Prototype)」で素早く形にし、「テスト(Test)」で検証する——この流れです。
注目を集めた背景には、「論理的に正しい解決策が、ユーザーには受け入れられない」という問題への反省があります。スペックや機能を磨いても、使われない製品が生まれ続ける。ユーザーの視点を出発点に置くことで、その問題を解消しようとした発想です。
なぜデザイン思考は「使えない」と感じられるのか
「デザイン思考 意味ない」という問いの背後にある体験は、おおむね似たパターンを持っています。
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