専用AI構築プラットフォームと基幹システム・社内データベースの連携
専用AI構築プラットフォームの効果を最大化するには、社内の基幹システムやデータベースに蓄積された情報を活用できるかどうかが重要です。ここでは基幹システムとの連携方式や、社内データベースとのデータ連携で確認すべきポイントを紹介します。
ERPなど基幹システムとの連携方式を確認する
専用AI構築プラットフォームを基幹システムと連携させることで、受発注情報や会計データをもとにした問い合わせ対応や業務自動化も可能です。連携方式にはAPI経由での接続やファイル連携、専用コネクタの利用などさまざまな方法があるため、自社が使う基幹システムに対応しているかを事前に確認する必要があります。
例えば会計システムとの連携では、伝票データをリアルタイムで参照できるかどうかで業務効率が変わります。連携方式が限定的な場合は、追加の開発工数が発生することもあるため、対応システムの一覧やAPIドキュメントの有無を選定段階で確認しておくと安心です。生産管理システムや人事給与システムなど、部門ごとに異なる基幹システムを複数連携させたい場合は、各システムへの対応実績が豊富なベンダーを選ぶと導入がスムーズに進みます。
社内データベースとのデータ連携で活用範囲が広がる
顧客管理システムや案件管理システムなど、社内に散在するデータベースと専用AI構築プラットフォームを連携できれば、蓄積された情報をもとにした回答生成や分析も可能です。データベースの種類ごとに対応状況が異なるため、自社が利用するデータベース製品との相性を確認することが欠かせません。
具体的には、SQLデータベースへの直接接続に対応しているか、あるいはCSVなどの中間ファイルを経由する必要があるかで、運用の手間が変わります。データの更新頻度が高い業務で活用する場合は、リアルタイム連携に対応したプラットフォームを選ぶと効果的です。
グループウェアやSlack・Teamsとの連携性がもたらす効果
日常的に使うグループウェアやチャットツールと専用AI構築プラットフォームを連携させることで、利用者は普段の業務画面から離れずにAIの機能を使えます。ここではグループウェアとチャットツールとの連携について解説します。
グループウェアとの連携で日常業務に組み込みやすくなる
スケジュールや掲示板、ワークフローなどを扱うグループウェアと専用AI構築プラットフォームを連携させると、申請内容の要約や問い合わせ対応をグループウェア上で完結させられます。既存の業務フローを大きく変えずに導入できる点は、社内への定着を進めるうえで重要な要素です。
一方で、グループウェアの種類によっては連携用のプラグインが用意されていない場合もあります。導入前にはAPI連携の可否や、対応しているグループウェアの一覧を公式サイトなどで確認し、自社の環境にあうかを見極めることが大切です。特に勤怠管理や経費精算などの機能が組み込まれたグループウェアでは、連携範囲が限定されているケースもあるため、実際に使いたい機能単位での動作確認をおすすめします。
SlackやTeamsとのチャット連携で問い合わせ対応を効率化する
SlackやMicrosoft Teamsといったビジネスチャットと専用AI構築プラットフォームを連携させれば、チャット画面上でAIに質問し、資料検索や社内規定の確認などを素早く行えます。多くの従業員が日常的に使うツールと連携できることは、活用促進の観点で大きな利点です。
連携方法としては、公式アプリのインストールで簡単に設定できるものから、Webhookを利用した個別開発が必要なものまでさまざまです。導入担当者の技術的な負担を抑えたい場合は、標準機能として連携アプリが提供されているプラットフォームを選ぶと安心です。あわせて、チャット上でのやり取りを履歴として業務システムに残せるかどうかも、後から利用状況を振り返るうえで確認しておきたい点です。
API連携のしやすさを左右するポイント
専用AI構築プラットフォームを選ぶ際は、API連携のしやすさも比較すべき重要な観点です。ここではAPI仕様やドキュメントの充実度、認証・セキュリティ面で確認しておきたい内容を紹介します。
API仕様・ドキュメントの充実度を確認する
API連携をスムーズに進めるには、提供されているAPI仕様が明確で、開発者向けドキュメントが整っているかどうかが重要です。ドキュメントが不十分だと、連携開発に想定以上の時間がかかることがあります。サンプルコードやテスト環境が用意されているかも確認しておきたいポイントです。
また、REST APIやWebhookなど複数の連携方式に対応しているプラットフォームであれば、自社のシステム構成にあわせて柔軟に接続方法を選べます。導入前にAPIリファレンスを実際に確認し、必要な機能が公開されているかをチェックすることをおすすめします。社内に開発者が少ない企業では、ノーコードやローコードで接続設定ができるツールが用意されているかもあわせて確認すると、導入後の運用負担を抑えられます。
認証・セキュリティ面の考慮も欠かせない
API連携では、社内システムの機密情報を扱う場面が多いため、認証方式やアクセス権限の管理機能を確認することが欠かせません。OAuthなどの標準的な認証方式に対応しているか、通信が暗号化されているかといった点は、事前に確認しておくべき基準です。
さらに、連携先ごとにアクセス範囲を制限できる機能があれば、必要以上に情報を公開するリスクを抑えられます。セキュリティポリシーが厳格な企業では、監査ログの取得機能や外部認証基盤との連携可否もあわせて確認すると安心です。個人情報や機密情報を扱う連携では、通信経路の暗号化に加えて、保存データの暗号化やアクセスログの保持期間についても社内基準に沿っているかを確認しておくと、運用開始後も安心して利用できます。
導入前にPoCで実際の連携を検証する
専用AI構築プラットフォームを本格導入する前に、実際の業務データや連携先システムを用いた検証(PoC)を行うことが重要です。カタログ上の連携実績だけでなく、自社環境で実際に接続できるかを確認することで、導入後のトラブルを防げます。
PoCの段階では、想定していた連携がうまくいかないケースも珍しくありません。ベンダーが検証環境やトライアル期間を用意しているかを確認し、限られた範囲でも実際の連携動作を試せるプラットフォームを選ぶと、導入判断がしやすくなります。関係部署を巻き込んだ小規模な検証から始めることで、全社展開時のリスクを事前に洗い出せる点もPoCを行う利点といえます。
サポート体制と運用後の拡張性を確認する
連携機能は導入時だけでなく、運用を続ける中で新たなシステムとの接続が必要になる場合があります。そのため、導入後も相談できるサポート体制が整っているか、連携先を追加する際の対応範囲についても確認しておくことが大切です。
特に、連携先システムのバージョンアップやAPI仕様の変更に対して、ベンダー側がどこまで追随してくれるかは重要な基準です。サポート窓口の対応時間や、技術的な問い合わせに対応できる体制があるかも、選定時にあわせて確認するとよいでしょう。
連携性の観点で比較したい専用AI構築プラットフォーム
基幹システムやクラウド基盤との接続方式、API連携への対応状況をふまえ、連携性を検討する際に候補となる専用AI構築プラットフォームを紹介します。
Jitera
- 従来の開発よりも3倍速くできる開発自動化プラットフォーム
- 平均コスト削減は70%で、平均開発時間削減は80%
- 最短の投資回収期間は6か月
株式会社イーゼが提供する「Jitera」は、開発AIエージェントと業務AIエージェントの2軸でシステム構築や業務自動化を支援する専用AI構築プラットフォームです。ソースコードからの設計ドキュメント自動生成やテストケース設計・E2Eテストの支援に加えてAPI連携に対応しており、社内システムとの接続を見込んだ構成が可能です。クラウド型・オンプレミス型のいずれの提供形態にも対応するほか、監査ログやSSO、二段階認証、IPアドレス制御などのセキュリティ機能も備えており、既存の業務環境や社内ポリシーにあわせた導入を検討できます。
Cisco AI Infrastructure (シスコシステムズ合同会社)
- コンピュート・ネットワーク・ストレージを統合したAI基盤。
- 事前検証済みの設計に基づくAIインフラ構成を提供。
- モジュール型設計によりAI環境の拡張に対応。
Dell AI Factory with NVIDIA (デル・テクノロジーズ株式会社)
- DellとNVIDIAの技術を組み合わせたAIソリューション。
- AIインフラ、ソフトウェア、サービスを統合して提供。
- AIの開発・導入・運用までライフサイクル全体を支援。
Nutanix Enterprise AI (ニュータニックス・ジャパン合同会社)
- Kubernetes上でAIモデルや推論サービスを管理。
- LLMなど検証済みAIモデルを活用したAI基盤を提供。
- オンプレミスやクラウドなど多様な環境で利用可能。
NVIDIA DGXプラットフォーム (NVIDIA Corporation)
- AI開発向けにソフトウェアとハードウェアを統合した基盤。
- AIアプリケーションの開発・展開を支援するAIプラットフォーム。
- オンプレミスやクラウドなど柔軟な導入形態に対応。
まとめ
専用AI構築プラットフォームを選ぶ際は、基幹システムやグループウェア、Slack・Teams、AWSやAzureなどのクラウド基盤、社内データベースとの連携性を確認することが重要です。API仕様の充実度やセキュリティ面、導入後のサポート体制もあわせて比較し、自社の業務環境にあったプラットフォームを選定してください。

