AWS CodeBuildとは
ソースコードのビルド作業を行える、AWSサービスの1つです。フルマネージド型サービスとして提供され、ビルド作業にかかる負担を大幅に軽減できます。AWSの無料利用枠が提供されているため、一定量であれば無料で利用可能です。
AWS CodeBuildの強み
【独自のビルドサーバは不要】
ビルドを行うには、ソースコードを受け取って実行可能ファイルを生成するためのビルドサーバが必要です。しかし、AWS CodeBuildを利用すれば、ビルドサーバを独自に用意する必要はなくなります。修正プログラムの適用といった、管理・運用の負担から解放され、開発に集中できるようになります。
【容量が自動スケーリング】
自動でスケーリングが行われ、送信したビルドがすぐに処理されます。処理待ちによる時間のロスを最小限に抑えられます。
【ビルド時間に応じた従量課金制】
ビルドを送信してから、処理が完了するまでの時間に対して料金が発生します。処理が行われていない間は料金が生じないため安心です。プランはリージョンごとに複数用意され、メモリの容量やvCPUが異なるコンピューティングインスタンスタイプから選べます。
【高いカスタマイズ性】
事前に設定されたビルド環境を使えるだけでなく、独自にビルド環境をカスタマイズできます。Microsoft .NET Frameworkなどのビルド環境を、AWS CodeBuildへ持ち込むことが可能です。
【暗号化による保護】
ビルドアーティファクトはユーザー固有のキーによって暗号化されます。アクセス権限を細かく設定でき、高度なセキュリティ性を確保できます。
【モニタリング機能で詳細に監視】
AWS CodeBuildコンソールやAWS APIを使うことで、ビルドの情報をモニタリングできます。開始・終了時刻やステータスなどの情報を確認可能です。トラブルシューティングやログの調査なども行えます。
AWS CodeBuildで解決できる課題
AWS CodeBuildは、他のAWSと組み合わせることでワンストップの自動化CI/CDを実現できます。
◇CodeCommit
スケーラビリティに優れたソースコード管理サービスです。リポジトリを作成し、コードを保存するだけで安全に管理できます。チームでの共同作業も容易です。
◇CodeBuild
ビルドサーバを提供するサービスです。ソースコードのビルド作業を代行します。
◇CodeDeploy
コードのデプロイを自動化するサービスです。AWSのクラウドサービスやコンテナ、オンプレミスサーバなどへのデプロイを代行します。異なるグループあるいはインスタンス間でアプリケーションのデプロイを自動的に繰り返し、手動の作業を排除します。
◇CodePipeline
継続的デリバリーサービスです。コードに変更が生じた際、自動的に本番環境へのリリースを準備します。上述のCodeCommitからソースコードを取得し、AWS CodeBuildでビルド・テストを実施し、CodeDeployでデプロイを行う一気通貫のパイプラインを構築します。