まず、コンフィグとは何でしょうか?
コンフィグとは、「コンフィグレーション」の略語です。「コンフィグレーション」とは「設定」を意味します。IT用語としては、コンフィグは、インターネットに関連する機器の設定を意味します。
では、インターネットに関連する機器とは何でしょうか?簡単に言うと、インターネットに接続するために使う機器や、インターネットに接続された機器のことです。これは、コンピュータ・サーバ・ネットワーク機器といったハードウェアからOSなどのソフトウェアまでを含みます。そして、これらの機器の設定全般のことを、コンフィグと呼びます。
設定というとイメージしづらいと思いますが、例えば、OSの環境設定なども当てはまります。環境設定というと、画面設定やID・パスワード設定などが含まれるでしょう。こういった設定項目は大量に存在し、サーバと接続するパソコンの設定や、IPアドレスの設定、あるいは、バージョン変更など広範囲に及びます。
リプレイスや新規購入の際にも、設定変更の作業は生じます。こういった設定=コンフィグと呼ばれます。
では、コンフィグ管理とはなにか?
こういった設定(コンフィグ)を管理するものが、コンフィグ管理です。
これらの設定は、基本的に機器毎に行う必要があります。例えば、社内のパソコンの設定を変えるときには、従業員に配布している各パソコンにログインして設定を変更していかなければなりません。
しかし、現代ではネットワーク関連機器の普及が進み、自社の中に人の数以上にネットワーク機器がある状況が当たり前です。人が多くなってくると、システムの担当者が各機器の設定を、1つずつ行うには無理があります。
そこで設定を一元管理できるコンフィグ管理というツールが生まれました。
コンフィグ管理ツールは、設定の一元管理ができます。主な機能としては以下の3つです。
- 設定の一括変更
- 設定変更をいつ/誰が/何を変更したか履歴保存
- 設定のバックアップの自動作成
コンフィグ管理のメリット!
これらの機能を用いることによる、コンフィグ管理のメリットがありそうですね。ここからはコンフィグ管理を用いることによるメリットを3つご紹介します。
メリット1 管理者が楽になる
設定の一括変更は、管理者の管理工数を減らします。今までは機器の数だけあった設定変更が、一括変更できることにより、一度で済みます。それによる業務効率化の効果は非常に大きいでしょう。
そして、設定変更の方法が、変更したいパラメータを変更するだけでできるようになり、簡易化されるので、設定変更作業が、属人化することがなく、また業務としても容易になります。
また、設定変更のバックアップを取ることで、トラブル発生時に代替機を利用する際の設定をすぐに行うことができます。通常時にも、非常時にもコンフィグ管理が役に立つでしょう。
メリット2 コンプライアンス強化
設定変更の履歴が残せるので、誰かが運用ポリシーに反するような変更を加えた際にも、誰がなんの変更を加えたのかがわかります。社内のネットワーク環境を守ることにつながり、コンプライアンスの強化ができます。
メリット3 人為的ミスを減らせる
例えばOSの環境の設定を1つ変更するにも、作業項目が多数に及ぶので、人為的に行うとミスが出てしまいます。コンフィグ管理では、設定変更に伴う作業項目を削減するので、ミスが減ります。また、設定変更の履歴を残す ので、たとえミスがあったとしてもすぐに確認できます。
まとめ
コンフィグ管理は、システム担当者の業務を大きく削減できると思いませんか?まずは、自社にあるネットワーク機器を数えてみてください。そして、社内にネットワーク機器が何百台もあるという場合は、コンフィグ管理ツールを一度検討してみてもよいかもしれませんね。