資料請求リスト
0
決算個社IT・インターネット2026年09月07日

【ジョルダン株式会社(証券コード:3710)徹底解説】2026年9月期 第2四半期──増収増益、営業利益+94.1%で中間期の収益改善が加速

【ジョルダン株式会社(証券コード:3710)徹底解説】2026年9月期 第2四半期──増収増益、営業利益+94.1%で中間期の収益改善が加速

ジョルダン株式会社は、乗換案内サービス「乗換案内」の製造・販売・提供を主力事業とする情報・通信業の企業です。売上高の8割超を乗換案内事業が占める一方、広告代理業やソフトウエア開発、MaaS(Mobility as a Service)関連事業なども展開し、位置や移動に関するサービス領域での多角化を進めています。

2026年9月期第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高16億51百万円(前年同期比+11.4%)、営業利益87百万円(同+94.1%)、経常利益3億42百万円(同+61.3%)、親会社株主に帰属する中間純利益2億59百万円(同+56.7%)となりました。増収に加え、営業利益・経常利益・純利益のいずれも前年同期から大きく伸び、増収増益の内容です。

詳しくは前回の記事もあわせてご覧ください。
【ジョルダン株式会社(証券コード:3710)徹底解説】「乗換案内」が法人向けで伸びる理由

上半期の市場動向と後半への示唆

当中間連結会計期間、わが国の景気は緩やかな回復が続く一方、中東情勢の影響を注視する必要がある状況が続きました。情報通信業界では企業のソフトウエア投資の増加傾向が続いており、情報サービス業及びインターネット附随サービス業の売上高も前年同期と比べ増加傾向にあります。1世帯当たりのインターネット関連支出も増加しており、業界全体としては底堅い需要環境にあると考えられます。

こうした中、生成AIやAIエージェントをはじめとするAI技術の高度化・実用化は急速に進展しました。位置や移動に関するサービス領域でも「MaaS」や「スマートシティ」の流れが進み、訪日旅行者の増加を含めた人々の移動需要の増加も続いています。ジョルダンの主力事業である「乗換案内」にとって、移動需要の底上げは追い風になっていると見られます。

下半期に向けては、AI技術の進化が情報通信市場全体の競争環境をさらに変化させる可能性があります。同社が位置・移動関連の新規事業展開や研究開発活動にどう取り組んでいくかが、通期の業績を左右する要素になると考えられます。

業績推移

詳しい数値は決算短信本文でも確認できます。
ジョルダン株式会社 2026年9月期 第2四半期決算短信(PDF)

四半期の推移を見ると、2026年9月期第1四半期の売上高は7億04百万円でしたが、第2四半期累計(中間期)では16億51百万円まで積み上がりました。前年同期である2025年9月期第2四半期(中間期)の売上高は14億83百万円だったため、中間期ベースで前年同期比+11.4%の増収となっています。

利益面では、前年同期の営業利益45百万円に対し、今期は87百万円と+94.1%の増益です。経常利益も前年同期の2億12百万円から3億42百万円へ+61.3%伸長し、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期の1億65百万円から2億59百万円へ+56.7%増加しました。営業活動によるキャッシュ・フローは4億50百万円のプラスとなっており、キャッシュ創出力も安定していると考えられます。

財政状態は、総資産60億49百万円、純資産48億38百万円となり、自己資本比率は79.6%です。中間期のEPSは50.81円でした。なお、前期(2025年9月期)通期の実績は売上高28億34百万円(前期比-3.2%)、営業利益45百万円、経常利益2億58百万円、純利益2億61百万円であり、今期上半期の時点で前期通期の営業利益をすでに上回っています。

直近決算の重要ポイント

今回の決算で注目すべき点は、営業利益・経常利益・純利益のすべてが前年同期から大きく伸び、増収増益を確保したことです。特に営業利益は前年同期比+94.1%と伸び幅が大きく、収益性の改善が進んでいることがうかがえます。

通期の業績予想は、売上高29億50百万円(前期比+4.1%)、営業利益80百万円(同+75.2%)、経常利益2億20百万円(同-14.8%)、純利益1億50百万円(同-42.7%)となっています。中間期時点で通期の営業利益予想80百万円をすでに上回る87百万円を計上している点は、上半期の進捗が想定以上に順調だったことを示していると見られます。

一方で、経常利益・純利益の通期予想は前期比で減少を見込む内容になっています。中間期は為替差益や助成金収入など一時的な要因の寄与も想定されるため、下半期にかけて同水準の利益成長を維持できるかが焦点になると考えられます。

中間期が示す事業の実力

ジョルダンの事業構成は、「乗換案内」を中心とする乗換案内事業が売上の8割超を占め、ソフトウエア事業、ハードウエア事業、マルチメディア事業などが続く構造です。直近通期(2025年9月期)のセグメント実績では、乗換案内事業の営業利益率が15%超と収益の柱となっている一方、ソフトウエア事業は赤字、マルチメディア事業も継続的な赤字となっており、事業間の収益性の差が大きい状況です。

自己資本比率79.6%という水準は、成長投資を続けながらも財務基盤が非常に堅固であることを示しています。中間期の営業利益が前年同期比で大きく伸びたことは、乗換案内事業を軸とした収益構造の改善が進んでいることを裏付ける材料と考えられます。

今後は、乗換案内事業への依存度が高い収益構造を踏まえ、MaaS関連事業やソフトウエア事業の黒字化に向けた取り組みが、事業ポートフォリオ全体の安定性を高める鍵になると見られます。中間期の増益基調を下半期以降も持続できるかが、収益モデルの実力を測るうえで重要な視点になります。

業界の注目ポイント

移動需要の回復が乗換案内事業を下支え

訪日旅行者の増加を含め、人々の移動需要は中間期を通じて増加が続きました。ジョルダンの主力である「乗換案内」の各種インターネットサービスは、こうした移動需要の増加を追い風に幅広く利用が広がっていると見られます。

移動需要の回復は一時的な要因にとどまらず、今後もさらなる増加が期待される状況です。乗換案内事業の営業利益率が収益の柱となっている中、移動需要の動向は同社全体の業績を左右する重要な変数であり続けると考えられます。

AI技術の高度化が情報通信業界全体に与える影響

生成AIやAIエージェントをはじめとするAI技術の高度化・実用化は、中間期を通じて急速に進展しました。企業のソフトウエア投資の増加傾向とあわせて、情報通信業界全体の市場環境は変化を続けています。

ジョルダンにとっても、AI技術の進化にどう対応していくかは、乗換案内事業の付加価値向上や新たなサービス開発の観点で重要な課題になると考えられます。市場環境の変化に対応した基盤整備の進捗が、今後の成長性を占ううえでのポイントになりそうです。

MaaS・スマートシティ関連事業の展開余地

位置や移動に関するサービス領域では、「MaaS」や「スマートシティ」の流れが引き続き進展しています。ジョルダンはこの領域で、サービスやハードウエアを含めたシステムの提供、関連分野における研究開発活動に積極的に取り組んでいます。

乗換案内事業への依存度が高い収益構造の中で、MaaS関連事業がどこまで収益に貢献できるかは、中長期的な事業ポートフォリオの多様化を左右する要素です。今後の事業展開の進捗を注視する必要があると考えられます。

ITトレンド編集部の考察

今回の中間期決算から見えるのは、ジョルダンが増収に加え、営業利益・経常利益・純利益のすべてで前年同期比の大幅な伸びを確保した点です。特に営業利益は+94.1%と伸び率が大きく、中間期時点で通期の営業利益予想をすでに上回っていることから、上半期の事業運営が想定以上に順調だったことがうかがえます。

一方、通期の経常利益・純利益予想は前期比で減少を見込む内容となっており、中間期に寄与した一時的な要因が下半期以降も継続するとは限らない点には留意が必要です。乗換案内事業への依存度が高い収益構造の中で、移動需要の動向やAI技術への対応が、下半期の業績を左右する重要な要素になると考えられます。

財務面では自己資本比率79.6%と非常に堅固な基盤を維持しており、成長投資への余力は十分にあると見られます。MaaS関連事業やソフトウエア事業の収益改善が進めば、乗換案内事業に偏った収益構造の分散にもつながる可能性があり、今後の展開が注目されます。

まとめ

  • 2026年9月期第2四半期(中間期)の売上高は16億51百万円(前年同期比+11.4%)と増収
  • 営業利益87百万円(同+94.1%)、経常利益3億42百万円(同+61.3%)と大幅増益
  • 親会社株主に帰属する中間純利益は2億59百万円(同+56.7%)
  • 自己資本比率79.6%、総資産60億49百万円、純資産48億38百万円と財務基盤は堅固
  • 営業活動によるキャッシュ・フローは4億50百万円のプラス
  • 通期予想は売上高29億50百万円(前期比+4.1%)、営業利益80百万円(同+75.2%)、経常利益2億20百万円(同-14.8%)、純利益1億50百万円(同-42.7%)、配当予想6.0円

ITトレンド編集部

IT製品の比較サイト「ITトレンド」の編集部です。ITトレンドはイノベーションが2007年より運営している法人向けIT製品の比較・資料請求サイトで、累計訪問者数2,000万人以上、3,750製品以上を掲載しています。読者がIT製品・サービスを比較検討する際に役立つ情報や、システムを活用した社内の課題解決のヒントになる情報を日々発信しています。

経費精算システムの製品をまとめて資料請求