位置情報管理システムの市場規模は?
位置情報管理システムは、社員や車両、モノの位置を把握し、業務に生かすための製品です。この分野に限った市場規模は、公開されている統計や調査会社の発表では確認できません。
そこで、ITトレンドの掲載状況から市場の広がりを見ると、12製品が掲載され、提供企業も11社と、多くの企業が参入しています。製品は、ヒト・モノの位置をつかむ製品と、車両や外回りの動きを管理する製品に大きく分かれます。いまはITトレンドから資料請求できる製品はなく、12製品すべてが情報のみの掲載です。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、位置情報管理システムの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主な位置情報管理システム
まずは、ITトレンドに掲載されている位置情報管理システムを紹介します。掲載されている製品の顔ぶれは、どんな使い方の製品があるかを知る手がかりです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点の位置情報管理システムはヒトやモノの位置を把握する製品が12製品中6製品を占めます。ITトレンドから資料請求できる製品はまだなく、比べる材料は各社の製品ページが中心です。車両や外回りの動態管理、センチメートル単位の測位まで、用途の違う製品が並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている製品のうち主な10製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| iField | マルティスープ株式会社 | 情報のみ掲載 | 屋内・屋外の位置情報を一元管理し、グラフやヒートマップで分析できるクラウド型。 |
| TRACEMOTION | 株式会社AC&M | 情報のみ掲載 | BLEビーコンで、ヒト・モノの位置やセンサーの数値をリアルタイムに見える化。 |
| 彩色兼備 位置管理システム | ビーコア株式会社 | 情報のみ掲載 | IoTカメラと画像処理で、工場や倉庫などのヒト・モノの位置を見える化。 |
| GeoPita | 株式会社IoTBank | 情報のみ掲載 | GPSトラッカーで、屋内外のヒト・モノの位置や稼働状況をまとめて管理。 |
| QualcommAwarePlatform | クアルコムジャパン合同会社 | 情報のみ掲載 | IoT機器の位置や状態をクラウドで管理し、資産や貨物をリアルタイムで追跡。 |
| DP2 PLS | ナビッピドットコム株式会社 | 情報のみ掲載 | スマホやGPS端末の位置を地図に表示。位置履歴や簡易日報、スポット管理に対応。 |
| モバロケ | モバイルクリエイト株式会社 | 情報のみ掲載 | 車両や作業員の位置を一元管理する動態管理システム。移動履歴も確認できる。 |
| Jiot | JFE商事エレクトロニクス株式会社 | 情報のみ掲載 | 小型GPSトラッカーで、車両の位置や輸送温度、荷待ち時間をリアルタイムに把握。 |
| ichimill | ソフトバンク株式会社 | 情報のみ掲載 | 誤差数センチメートルのRTK-GNSS測位。建設・測量・農業・ドローンなどに対応。 |
| PHONE APPLI PEOPLE | 株式会社 Phone Appli | 情報のみ掲載 | 顔写真と居場所の表示で、誰がどこにいるかがわかるコミュニケーションポータル。 |
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
[分析]2026年の位置情報管理システム市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている12製品の製品ページから、市場の傾向を整理します。
1.ヒトやモノの位置を把握する製品が中心
掲載12製品のうち6製品は、ヒトやモノの位置を把握する製品です。TRACEMOTIONはBLEビーコン、彩色兼備 位置管理システムはIoTカメラと画像処理、GeoPitaはGPSトラッカーと、位置をつかむ方法はさまざまです。屋内か屋外か、何を追うかによって、向く技術が分かれていることがうかがえます。
2.車両や外回りの動態管理、高精度の測位も
車両や外回りの社員の動きを管理する製品は4製品です。Jiotは車両の位置に加えて輸送温度や荷待ち時間も記録し、物流業務を支えます。ichimillは誤差数センチメートルの測位で、建設や測量、農業などに向けたサービスです。社員の居場所を表示するPHONE APPLI PEOPLEのように、社内のコミュニケーションに使う製品もあります。
3.リアルタイムの把握とシステム連携が広がる
製品ページでリアルタイムの把握に触れる製品は8製品あり、GeoPita、Jiot、iFieldの3製品はAPI連携も掲げています。位置を見るだけでなく、ほかの業務システムとつないで使う流れがうかがえます。一方で、ITトレンドから資料請求できる製品はなく、レビューもまだ投稿されていません。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■工場や倉庫で、作業員やモノの位置を見える化したい企業
- TRACEMOTION / 彩色兼備 位置管理システム / iField
- ■営業車両や外回りの社員の位置を、地図で管理したい企業
- DP2 PLS / モバロケ / Jiot
- ■建設や測量などで、センチメートル単位の測位が必要な企業
- ichimill
同じ位置情報管理システムでも、屋内のヒト・モノを追う製品と、屋外の車両を追う製品とでは使う技術が違います。追う対象で候補が変わるため、誰や何の位置を、屋内と屋外のどちらで知りたいかを先に決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●ビーコンやGPSトラッカー、カメラなど、位置をつかむ方法が製品ごとに違うため、必要な機器や設置の手間を確かめる
- ●レビューがまだ投稿されておらず、導入後の評価を口コミで比べられない
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、追いたい対象や場所、必要な精度、つなぎたい業務システムに合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合う位置情報管理システムを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、位置情報管理システムの市場の様子を紹介しました。気になる製品は製品ページで掲載内容を確かめ、各社に問い合わせたうえで比較してみてください。
以下の記事では、位置情報管理システムを比較し、選び方も紹介しています。あわせてご覧ください。

