オフィスデザイン会社の選定ポイント
オフィスデザイン・レイアウトに関して、設計から施工までの各フェーズごと、あるいはトータルでサービス提供しているオフィス関連会社が存在します。それぞれのサービスがどのような特徴を持っているのか、比較・選定する上でのポイントをご紹介したいと思います。
実績からサービスの特徴をつかむ
オフィスデザイン・レイアウトを手掛ける企業では、必ず実績や事例がグラフィックで掲載されています。そこで、どんな企業が顧客となっているのか、デザインの特徴や関わるフェーズなどを踏まえ、目的に合ったサービスを選びましょう。ここでは、選定に関わる視点を4つご紹介します。どれを優先させるのかを考えてみてください。
デザイン重視
例えばGoogleのオフィスは、色によって様々なコンセプトやメンタル、モチベーションを表現していて、社員の気持ちを盛りたてるようなデザインを重要視しています。
木造の家のようなオフィスや宇宙船のようなオフィス、アート作品が散りばめられたオフィスなど、個性的な職場を持つ企業が増えてきています。デザイン重視の業種としては、ITベンチャーやデザイン設計、広告デザインなどが多い傾向があります。
機能性重視
色は地味だが座り心地が良いデスクチェア、緻密に動線設計されたデスク配置など、生産性に直結させることを重視したデザインもあります。特に、開発や金融、会計事務所など、文字や数字など無機質な情報と長時間向き合う業種に多い傾向があります。
ブランディング
デザイン重視を更に極めた演出を要求します。例えば、ロゴやキャラクターを作り、そのデザインの特徴をオフィス全体で統一する企業や、古いレンガ屋敷を買い取ってオフィスに改装する企業など、オフィスで自社ブランディングをすることを得意とするデザイン会社もあります。
課題を洗い出し、優先順位をつける
オフィスを変えようとしている企業には、デザインにこだわる一方で、様々な課題を解決しようとしている企業もあります。オフィスレイアウトによって様々な課題を解決することもできるので、ここでは4つの課題解決をご紹介します。
コミュニケーション活性化
参加スペースを作り、社員同士のコミュニケーションの機会を増やします。例えば、仕切りを無くしたり、部署を横断してコミュニケーションが取れるようなスペースを作ったりします。連帯感を強くしたいという課題に直面している企業は、社員同士の顔合わせを意識したレイアウトで参加型オフィスを作りましょう。
セキュリティ
会議室や情報セキュリティなど、事業の性質上密室を確保する必要がある場合、オープンフロアとの区別、固定動線と防音の確保など、コンプライアンス上必要な構造が決まります。また、会議室での役員会議の会話は社内漏洩も厳禁ですが、スペース的に密室が確保できず、小声で話すか場所を変えるという企業もあると思います。セキュリティスペースの確保も一度相談してみてはいかがでしょうか。
リラックス
職場には基本的に機能性を求めると思いますが、例えばカフェや食堂、ソファベッドなどリラックスできる空間も必要だと認識されてきました。On/Offの空間分けをして、社員のストレス軽減を図ることで、生産性向上を試みてはいかがでしょうか。
自社にあった最適な空間を!
オフィスは人生の多くを過ごす空間です。確かに、日本人の時間に正確で休む間もなく働く姿勢は日本の産業発展に大きく貢献してきました。
しかし、グローバル化によって日本の労働環境が世界的に見ても非常にシビアであることが広く認識されました。また、労働時間にフレックスタイムを挟むことで生産性が上がるというデータも出され、労働環境の改善だけでなく、戦略的にオフィスのデザイン・レイアウトを考える企業が増えています。
この機会に、いくつかのデザインサービスを比較すると同時に、課題の洗い出しや相談をしてみてはいかがでしょうか。