オフィスデザイン・レイアウト入門
洗練されたオフィスデザインは、社員のモチベーションを上げるだけでなく、会社が抱える課題を解決する手段としても注目されています。ワークスタイルの変化に対応するだけでなく、社内の雰囲気や会社の体制変革を促すとも言われるオフィスデザインですが、どのようなサービスがあるのでしょうか。
こだわりをデザインする
数年前までは、デスク・ロッカー・廊下・インテリアに至るまで、グレーや白黒という印象が強かったオフィス空間ですが、現在はカラフルでおしゃれなオフィス空間を作るという風潮になってきています。
背景としては、2つの事象があると考えられます。
グローバル化
最も大きな要因として取り上げられているのは、Googleなどの海外企業がオフィスデザインを豊かにし、色彩心理などによって様々なニーズに合った空間を作っていることが認知されたことをきっかけと捉える見解です。
また、IoTやマーケティングの浸透とともに、デザインへの関心の高まりに伴って、IT関連のベンチャー企業では、個性豊かなオフィスを作るようになりました。
また、レイアウトに関しては、日本人の平均労働時間の長さが世界的に問題視され、フレックスタイムの重要性が認識されるようになったことで大きく変化が起きました。最近では、社食へのこだわりがメディアで取り上げられたりするなど、リフレッシュできる空間作りが盛んに行われています。
女性の社会進出
グローバル化が外的要因だとするならば、オフィスデザインの進歩を促した内的要因は、女性の社会進出が進んだことだと考えられます。諸説ありますが、女性は職場に対して機能性に加えてデザイン性を求める傾向にあると言われています。
ではこれらの社会背景を踏まえて、具体的にどのように変化したのかを4つの観点からご紹介したいと思います。
- ■フレキシブル
- 木材を使った暖かみのある空間や色彩豊かなインテリア・内装によってリラックスできる空間を作ります。また、デスク位置を固定しないフリーアドレス制度により、場所を変えて仕事をすることで、気分転換と生産性向上に効果的です。
- ■クリエイティビティ
- 広告や商品開発など、デザインに関する仕事のヒントを得やすい空間を作ります。色使いやインテリアの形状を個性的にデザインしたり、図書スペースや広場などのフリーな空間を設けることで、感性を高めることができます。
- ■グリーン
- 癒しの効果があると言われており、部分的にでもグリーン化をすることで、モチベーションコントロール効果が期待できます。
- ■リラックス
- 柔らかいソファ・チェア、和室、カフェなど、社内でくつろげる空間を作ることで、疲労による生産性の低下を防ぎます。
オフィスレイアウトで課題解決
ワークスタイルの変化によって、これまで浮上しなかった問題が浮かんできました。ここでは、オフィスレイアウトの工夫によって解決できる問題を3つご紹介します。
社員同士のコミュニケーション不足解消
仕事の話はするが、それ以外の話はあまりしない、そんな職場の雰囲気を変えることができます。
成績が思うように伸びない、プライベートの悩みがあるなど、社員一人ひとりに問題がある中で、それを抱え込んでいる状況でパフォーマンスは伸びません。また、人間関係が上手くいかず、退職するというケースは非常に多いのが現状です。
そこで、デスクを丸くしたり、仕切りを無くしたり、大きいソファを置いてリラックスできる空間を作ると、会話が増えたという事例がたくさんあります。また、普段から会話が増えたことで、会議の雰囲気や意思決定のスピードが上がったという声もあります。
出社モチベーションが上がる
便利でおしゃれな職場で仕事をするというのは、ある意味ステータスとも言えます。例えば、まるで宇宙船の中にいるような空間、または、森の中にいるような空間など、職場にいる事自体が楽しくなるようなオフィスが、社員の出社モチベーションを高めてくれます。
スペースの有効活用
例えば、こんなスペース活用があります。
- LAN環境を作ることによって書類用ロッカーの大きさや数を少なくする
- 壁をなくし、動線を効率化
- 使用頻度の少ない密室の会議室を1つ無くし、カフェにする
オフィスの中に無駄なスペースがあれば、有効活用しましょう。
オフィスデザインで社員のモチベーションをあげよう!
最近では、TVドラマの中で、職場のほとんどがおしゃれなデザイン・レイアウトとなっています。これは、一般的な職場のイメージが変化してきたという象徴とも言えるでしょう。
オフィスを変えれば会社が変わるというのは、あながち間違いではなさそうです。ぜひ、多くのデザイン会社の資料を見比べてみてください!