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決算個社IT・インターネット2026年08月04日

【ケイティケイ株式会社(証券コード:3035)徹底解説】2026年8月期第3四半期──サプライ・ITソリューション両事業が牽引し四半期純利益36%増

【ケイティケイ株式会社(証券コード:3035)徹底解説】2026年8月期第3四半期──サプライ・ITソリューション両事業が牽引し四半期純利益36%増

ケイティケイ株式会社は、「Change the office mirai」をビジョンに掲げ、リユース製品やOAサプライ商品を扱うサプライ事業と、PC・セキュリティ機器等を扱うITソリューション事業の2事業を展開しています。中期経営計画「Growth Plan 2027」に沿って、サプライ事業を基盤事業、ITソリューション事業を成長事業と位置付け、収益力の強化に取り組んでいます。

2026年8月期第3四半期連結累計期間の業績は、売上高151億11百万円(前年同四半期比+7.3%)、営業利益4億18百万円(同+29.5%)、経常利益4億88百万円(同+24.9%)、親会社株主に帰属する四半期純利益3億61百万円(同+36.1%)となり、サプライ事業・ITソリューション事業ともに増収増益を確保しました。

詳しくは前回の記事もあわせてご覧ください。
ケイティケイ株式会社(証券コード:3035)の決算解説

通期着地を左右する市場環境

当第3四半期連結累計期間における日本経済は、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費の持ち直しが見られるなど、全体としては緩やかな回復傾向が続きました。一方で、物価上昇の影響や海外経済の減速懸念などを背景に、一部に足踏みの動きも見られるなど、依然として先行き不透明な事業環境が続いています。

ケイティケイが属するサプライ事業の市場は、ペーパーレス化やデジタルシフトの進展に伴い印刷関連の需要が中長期的に縮小傾向にあります。ただし、企業のコスト意識や環境配慮への関心が追い風となり、リユース製品の需要は当第3四半期累計期間も安定的に推移しました。リユーストナー市場では業界再編が進む中、同社の製造から販売までの一貫体制と高い品質管理力が差別化要因になっていると見られます。

ITソリューション事業の市場では、PC需要の取り込みをはじめとしたクロスセルが堅調に推移しています。通期の着地は、縮小するサプライ市場の中でどこまでシェアと収益性を維持できるか、そして成長するITソリューション市場をどこまで取り込めるかという、2つの市場動向のバランスにかかっていると考えられます。

業績推移

詳しい数値は決算短信本文でも確認できます。
ケイティケイ株式会社 2026年8月期 第3四半期決算短信(PDF)

ケイティケイの業績を振り返ると、2025年8月期通期では売上高189億27百万円(前期比+4.5%)、営業利益4億26百万円(同+11.3%)、当期純利益3億32百万円(同-3.8%)となり、増収増益を確保しつつも純利益は法人税等の増加により減益となっていました。

2026年8月期に入ってからは、第1四半期の売上高47億15百万円(前年同期比+8.5%)、第2四半期(中間期)累計の売上高97億43百万円(同+6.3%)、営業利益2億47百万円(同+48.7%)と、増収増益基調が続いています。そして今回の第3四半期累計では、売上高151億11百万円(前年同四半期比+7.3%)、営業利益4億18百万円(同+29.5%)、経常利益4億88百万円(同+24.9%)、四半期純利益3億61百万円(同+36.1%)となりました。

財政状態を見ると、2026年5月20日時点の総資産は109億53百万円(前期末比+16億17百万円)となりました。流動資産は現金及び預金や受取手形及び売掛金の増加により76億76百万円(同+14億15百万円)に増加し、純資産は48億77百万円(同+3億99百万円)となっています。

直近決算の重要ポイント

今回の決算で最も注目すべき点は、サプライ事業・ITソリューション事業のいずれも増収増益となり、両輪で成長を牽引した点です。サプライ事業の売上高は115億03百万円(前年同四半期比+5.4%)、セグメント利益は7億27百万円(同+16.2%)となりました。企業のサステナビリティ意識の高まりを背景にリユーストナー等の販売が着実に伸長したことに加え、新規営業活動への注力が増収増益に寄与したと見られます。

ITソリューション事業の売上高は36億07百万円(前年同四半期比+13.7%)、セグメント利益は1億31百万円(同+14.8%)となりました。PCやセキュリティ機器・サービスなどのクロスセル・アップセルが好調に推移したことが伸びの背景にあると考えられます。なお、連結子会社の株式会社青雲クラウンの業績には、顧客の年度末・年度始めにあたる第3四半期以降に売上高が多く計上される季節的変動があります。

業績予想については、2026年3月25日発表の連結業績予想から変更はありません。翌期(2026年8月期通期)予想は売上高197億円(前期比+4.1%)、営業利益5億円(同+17.2%)、純利益4億20百万円(同+26.4%)を見込んでいます。第3四半期時点での進捗率を踏まえると、通期予想の達成に向けて順調に推移していると見られます。

Q3時点の事業進捗

ケイティケイは中期経営計画「Growth Plan 2027」に沿って、サプライ事業を基盤事業、ITソリューション事業を成長事業と位置付け、グループ会社を挙げて重点施策を推進しています。2027年8月期には売上高200億円、営業利益6億円、ROE10%以上を目標としており、今第3四半期累計の進捗はこの目標達成に向けた重要な通過点だと考えられます。

サプライ事業では、リユーストナー市場の業界再編という環境変化を、製造から販売までの一貫体制という強みを生かして収益機会に転換しています。新規顧客の獲得が着実に進んでいることも、基盤事業としての安定性を支えていると見られます。

ITソリューション事業では、Windows11への切り替え需要に伴うPC販売の好調が続いており、クロスセル・アップセルの促進により両事業の連携も強化されています。Q3時点の事業進捗としては、基盤事業の安定的な収益確保と成長事業の拡大という、中期経営計画が描く姿に沿った展開が実現しつつあると考えられます。

業界の注目ポイント

リユーストナー市場の業界再編と差別化要因

印刷関連需要が中長期的に縮小する中、リユーストナー市場では業界再編が進んでいます。ケイティケイは製造から販売までの一貫体制と高い品質管理力を強みとしており、これが自社製品の売上拡大を後押ししていると見られます。

企業のサステナビリティ意識の高まりも、リユース製品の需要を下支えする要因になっています。今後も業界再編の動向次第で、同社のシェア拡大余地が生まれる可能性があると考えられます。

ITソリューション事業におけるクロスセル戦略

ITソリューション事業では、PC販売を起点としたセキュリティ機器・サービスのクロスセル・アップセルが好調に推移しています。既存のサプライ事業の顧客基盤を生かした提案営業が、この事業の成長を支えていると見られます。

Windows11への切り替え需要が一巡した後も、この顧客基盤を活用した提案力を維持できるかどうかが、成長事業としての持続性を左右すると考えられます。

中期経営計画「Growth Plan 2027」の進捗

2027年8月期に売上高200億円、営業利益6億円、ROE10%以上を目標とする中期経営計画の達成には、原価率・販管費率の見直しによる営業利益率の改善が課題とされています。今第3四半期累計では営業利益が前年同四半期比+29.5%と大きく伸びており、収益性改善の兆しが見られます。

ただし営業利益率そのものはなお低い水準にあると見られ、通期での目標達成に向けては、増収ペースを維持しながら利益率をどこまで引き上げられるかが焦点になると考えられます。

ITトレンド編集部の考察

今回の決算で評価できる点は、基盤事業と位置付けるサプライ事業、成長事業と位置付けるITソリューション事業のいずれもが増収増益を達成したことです。特にサプライ事業は市場全体が縮小傾向にある中での増益であり、業界再編という逆風を自社の強みで乗り越えつつある様子がうかがえます。

営業利益が前年同四半期比+29.5%と大きく伸びている点も注目に値します。中期経営計画「Growth Plan 2027」が掲げる原価率・販管費率の改善という課題に対して、着実に取り組みが進んでいる可能性を示唆していると考えられます。ただし、通期の営業利益目標である5億円に対する進捗を踏まえると、収益性の改善余地はなお残されていると見られます。

今後は、連結子会社の季節的変動要因もあり第4四半期にかけて業績がどう推移するかが焦点になります。翌期(2026年8月期通期)予想の達成に加え、2027年8月期の中期経営計画目標に向けた収益性改善のペースを、次回の決算でも注視する必要があると考えられます。

まとめ

  • 2026年8月期第3四半期連結累計の売上高は151億11百万円(前年同四半期比+7.3%)
  • 営業利益4億18百万円(同+29.5%)、経常利益4億88百万円(同+24.9%)
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益は3億61百万円(同+36.1%)と大幅増益
  • サプライ事業・ITソリューション事業ともに増収増益を確保
  • 中期経営計画「Growth Plan 2027」に沿った収益性改善が進捗
  • 翌期(2026年8月期通期)予想は売上高197億円、営業利益5億円、純利益4億20百万円を見込む
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