CIAMの市場規模は?
CIAMは、顧客向けのWebサービスやアプリで、会員のIDやログインを管理する仕組みです。調査会社のITRが2022年5月に発表した調査によると、国内のCIAM市場は2020年度に51億円で、前年度比24.7%増でした。2024年度には80億円を超えると予測されていました。発表から時間がたっているため、最新の規模とは異なる可能性があります。
ITトレンドには、CIAMとして7製品が掲載され、提供企業も7社です。そのうちITトレンドから資料請求できるのは1製品で、残る6製品は情報のみの掲載です。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、CIAMの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主なCIAM製品
まずは、ITトレンドに掲載されているCIAM製品を紹介します。資料請求ランキングは、製品を比較・検討している企業の関心を表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点のCIAM製品はアプリに認証機能を組み込むサービスが7製品中3製品を占めます。資料請求ランキングに入るのは、コンシューマー向けアプリやSaaS向けの認証・認可サービスのAuth0です。認証の仕組みを提供する製品と、顧客データや同意の管理を担う製品が並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている7製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| Auth0 | Okta Japan株式会社 | できる(1位) | コンシューマー向けアプリやSaaS向けの認証・認可サービス。少ない工数で実装できる。 |
| Amazon Cognito | アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 | 情報のみ掲載 | アプリに認証やアクセス制御を追加できる顧客ID・アクセス管理サービス。AWSと連携。 |
| FirebaseAuthentication | グーグル・クラウド・ジャパン合同会社 | 情報のみ掲載 | メール/パスワードやSNS連携など、複数のログイン方式に対応した認証バックエンド。 |
| TrustedCustomerExperiences | One Identity Japan合同会社 | 情報のみ掲載 | パスワードレス認証やソーシャルログインで、顧客のログインを統一運用するCIAM基盤。 |
| PingOne | Ping Identity Corporation | 情報のみ掲載 | ノーコードで顧客ID体験を構築・改善できるクラウド型顧客ID管理。多要素認証に対応。 |
| SAP Customer Data Cloud | SAPジャパン株式会社 | 情報のみ掲載 | 顧客データの収集・管理と同意管理を行うクラウド。ID管理や認証機能も備える。 |
| Consent & Preferences | OneTrust, LLC | 情報のみ掲載 | プライバシー保護やデータガバナンスなどを自動化・可視化する統合プラットフォーム。 |
※「資料請求」の順位は、資料請求数にもとづくITトレンドの資料請求ランキング(2026年10月19日更新)です。
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
▼最新の人気ランキングもあわせて確認
いま資料請求が集まっているCIAMは、月間ランキングで確認できます。
[分析]2026年のCIAM市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている7製品の製品ページと資料請求ランキングから、市場の傾向を整理します。
1.アプリに組み込む認証サービスと、顧客ID管理の基盤
掲載7製品のうち3製品は、アプリやサービスに認証機能を組み込むためのサービスです。Amazon CognitoやFirebaseAuthenticationのように、AWSやGoogle Cloudの各社が提供する開発者向けの製品も並びます。一方、PingOneのように、ノーコードで顧客のID体験を構築できる基盤もあります。
2.安全性とログインのしやすさの両立を掲げる製品
製品ページで多要素認証やパスワードレス認証、不正ログインへの対策などを掲げる製品は、7製品中4製品です。Auth0は不正なログインの検出に加えて、デバイスを問わないログイン体験を打ち出しています。顧客の使いやすさを損なわずに、安全性を高めたいというニーズがうかがえます。
3.同意管理や規制への対応も、資料請求できるのは1製品
SAP Customer Data CloudとConsent & Preferencesは、顧客データや同意の管理を担う製品です。各国の規制やプライバシーへの対応、同意管理を掲げる製品は、Auth0を含めて7製品中3製品あります。ITトレンドから資料請求できるのはAuth0だけで、ほかの6製品は情報のみの掲載です。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■自社のアプリやサービスに、素早く認証機能を組み込みたい企業
- Auth0 / Amazon Cognito / FirebaseAuthentication
- ■パスワードレス認証など、顧客のログイン体験を高めたい企業
- TrustedCustomerExperiences / PingOne
- ■顧客データの同意管理やプライバシー対応を進めたい企業
- SAP Customer Data Cloud / Consent & Preferences
同じCIAMでも、開発者がアプリに組み込む製品と、顧客データの管理まで担う製品では役割が違います。認証を自社で実装するか、顧客データの管理まで任せたいかを先に決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●同意管理やデータガバナンスの製品など、ログインの仕組みとは役割の違う製品も同じカテゴリに並ぶ
- ●開発者向けの製品は自社での実装が前提になるため、社内に開発の体制があるかを確かめる
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、対象の顧客数や使っているクラウド、求めるログインの方式に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合うCIAM製品を比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、CIAMの市場の様子を紹介しました。気になる製品は資料請求や各社への問い合わせで情報を集め、自社のサービスに合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、CIAMをタイプ別に比較し、選び方も紹介しています。あわせてご覧ください。

