脱炭素支援サービスの市場規模は?
脱炭素支援サービスは、企業の温室効果ガス排出量の算定や削減、情報開示などを支えるサービスです。調査会社のITRは、排出量の算出や可視化を支援する製品・サービスの市場を、グリーントランスフォーメーション市場として調べています。2024年4月の発表によると、国内の同市場は2022年度に25億円で、前年度の2倍に拡大しました。年平均成長率79.0%で伸び、2027年度には460億円に達すると予測されています。
ITトレンドには、脱炭素支援サービスとして9製品が掲載され、提供企業も9社です。そのうちITトレンドから資料請求できるのは2製品で、残る7製品は情報のみの掲載です。脱炭素支援サービスでできることや向いている企業については、脱炭素支援サービスとは?できることや向いている企業を解説をご覧ください。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、脱炭素支援サービスの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主な脱炭素支援サービス
まずは、ITトレンドに掲載されている脱炭素支援サービスを紹介します。資料請求ランキングは、製品を比較・検討している企業の関心を表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点の脱炭素支援サービスは温室効果ガスの排出量を算定・可視化するサービスが9製品中6製品を占めます。資料請求ランキングの1位は環境コンサルティングサービス、2位はAIで算定を効率化するinvox炭素会計です。算定のツールに加えて、計画づくりのコンサルティングや省エネの設備制御まで並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている9製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| 環境コンサルティングサービス | 株式会社ウェイストボックス | できる(1位) | CFPやScope1〜3の算定、SBT認定の取得、CDPやTNFDの開示まで幅広く支援。 |
| invox炭素会計 | 株式会社invox | できる(2位) | 請求・会計データからAIが排出係数を推定し、Scope3までの算定を効率化。 |
| e-dash | e-dash株式会社 | 情報のみ掲載 | 請求書画像のアップロードで排出量を可視化。報告書の作成や削減施策の提案も。 |
| アスエネ | アスエネ株式会社 | 情報のみ掲載 | CO2排出量の算定・見える化や環境データの一元管理、情報開示を支援する。 |
| Zeroboard | 株式会社ゼロボード | 情報のみ掲載 | サプライチェーン全体のGHG排出量を算定・可視化。グループ企業などのデータも収集。 |
| CARBONIX | 株式会社Sustech | 情報のみ掲載 | GHG排出量の算定や可視化、レポート作成から、オフセット取引まで支援する。 |
| ScopeX | 株式会社TBM | 情報のみ掲載 | Scope1〜3の排出量を可視化し、複数拠点のデータを一元管理。温対法・省エネ法用のCSV出力も。 |
| みずほリサーチ&テクノロジーズのカーボンニュートラル・プランニング | みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 | 情報のみ掲載 | 炭素会計や脱炭素技術の知見を生かし、財務面を含む移行計画の策定を支援。 |
| RICOHSmartMES | リコージャパン株式会社 | 情報のみ掲載 | センサーで人の在不在などを検知し、照明・空調を自動制御して省エネを支える。 |
※「資料請求」の順位は、資料請求数にもとづくITトレンドの資料請求ランキング(2026年10月19日更新)です。
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
▼最新の人気ランキングもあわせて確認
いま資料請求が集まっている脱炭素支援サービスは、月間ランキングで確認できます。
[分析]2026年の脱炭素支援サービス市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている9製品の製品ページと資料請求ランキングから、市場の傾向を整理します。
1.排出量の算定・可視化サービスが中心
掲載9製品のうち6製品は、温室効果ガスの排出量を算定・可視化するサービスです。製品ページでScope3までの算定への対応を掲げるのは6製品あり、自社だけでなく取引先を含めた排出量まで把握する流れがうかがえます。Zeroboardのように、グループ企業やサプライヤーからのデータ収集を支える製品もあります。
2.請求書やAIで、データ入力の手間を減らす
算定の手間を減らす工夫も目立ちます。invox炭素会計は請求・会計データからAIが排出係数を推定し、e-dashは請求書画像のアップロードで排出量を可視化します。アスエネも、AI-OCRや各種システムとの連携に対応しています。
3.資料請求できるのは2製品、コンサルや省エネも
ITトレンドから資料請求できるのは2製品で、ランキング1位はコンサルティング型の環境コンサルティングサービスです。移行計画の策定を支援するコンサルティングも掲載され、照明・空調の制御で省エネを支えるRICOHSmartMESも並びます。提供企業は9社で、レビューはまだありません。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■CO2排出量の算定や可視化を、ツールで効率化したい企業
- invox炭素会計 / e-dash / Zeroboard
- ■SBT認定の取得や移行計画の策定を、専門家に相談したい企業
- 環境コンサルティングサービス / みずほリサーチ&テクノロジーズのカーボンニュートラル・プランニング
- ■オフィスの照明・空調を制御して、省エネを進めたい企業
- RICOHSmartMES
同じ脱炭素支援サービスでも、排出量を算定するツール、計画づくりを支えるコンサルティング、省エネの設備制御と役割は違います。まず排出量を把握したいのか、削減の計画や実行まで進めたいのかを決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●掲載9製品にはまだレビューがなく、導入後の評価を比べられない
- ●Scope3の算定や開示の支援など、対応範囲が製品ごとに違うため、必要な範囲を確かめてから比べる
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類のサービスがあるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、算定したい範囲(Scope1〜3)や、対応したい開示・制度に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合う脱炭素支援サービスを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、脱炭素支援サービスの市場の様子を紹介しました。気になるサービスは資料請求して一覧で比較し、自社の取り組みに合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、脱炭素支援サービスを比較し、選び方のポイントも紹介しています。あわせてご覧ください。

