フォーム作成ツールとは
フォーム作成ツールとは、Web上での問い合わせや申し込み、会員登録やアンケート回答などに活用できるWebフォームを作成するツールです。
フォーム作成ツールを利用することで、HTMLなどのプログラミング知識がなくてもテンプレートで簡単にWebフォームの作成が可能になり、業務効率化が期待できます。製品によっては入力漏れの防止や条件分岐など高度な機能を搭載しているものもあります。
フォーム作成ツールの選び方
フォーム作成ツールの選び方を紹介します。
セキュリティは問題ないか
フォームには、名前や住所、電話番号などの個人情報を入力するケースもあります。セキュリティ対策を行っていないと、情報が漏えいしてしまう可能性もあります。セキュリティ対策には、SSL暗号化通信や、プリケーション上の、クロスサイトスクリプティングやSQLインジェクションの脆弱性対策などがあります。
テンプレートの種類やデザイン性
フォーム作成に時間をかけずに、専門知識がない人でも安心して作成するには、テンプレートの種類が豊富かどうかも重要なポイントです。また一部テンプレートが有料である場合もあります。ツールを使用する前に、テンプレートの利用料金や、イメージにあうテンプレートがあるかは確認しておきましょう。
フォーム設計や他ツールとの連携を柔軟に行えるか
良いテンプレートが見つかっても、自由にカスタマイズできなければ、運用していく上で修正や変更ができなくなってしまいます。作成前後に、フォームを柔軟に設計したり、カスタマイズしたりすることが可能かどうかを確認しましょう。
ほかにも、フォームの回答内容を管理するため、データベースや外部システムと連携しているとよい場合もあります。たとえば、CRMやSFA、MAなどのシステムと連携できると顧客管理や情報を一元化できます。ワークフローシステムと連携できると社内の申請の処理が必要なときに適切な情報量をまとめて入手しやすくなります。
ユーザーにとって入力や操作の負担が少ないか
文字や画面が小さかったり、操作が複雑だったりするツールは、ユーザに負担がかかってしまいます。スマートフォン、タブレット、パソコンそれぞれの画面のサイズにあわせられるツールなど、自社のユーザーが使うことの多いデバイスで使いやすいツールを選ぶと負担軽減に効果的です。
フォーム作成ツールのタイプ
フォーム作成ツールは、「操作性」「機能性」「無料プラン」の3つによって大別できます。各タイプの特徴とおすすめの企業は以下のとおりです。
シンプルで使いやすいフォーム作成ツール
フォーム作成に必要な機能のみを搭載したシンプルで使いやすいタイプです。テンプレートの利用やドラッグ&ドロップによる簡単操作などによって、誰でも容易にフォームの作成や回答の集計・分析ができます。比較的リーズナブルな傾向にあり、低価格で本格的なフォームを作成したい企業や、操作性を重視したい企業におすすめです。
フォーム作成機能以外も充実した多機能ツール
フォームのカスタマイズやSFA・CRMとの連携、見込み顧客管理ができるなど、機能性に優れたタイプです。AIを活用した顧客リストのクレンジングなど高度な機能をもつツールもあります。アンケートフォームを利用した営業活動や、マーケティング活動を効率化したい企業におすすめです。
無料で使えるフォーム作成ツール
無料プランを無期限で利用できるタイプです。フォーム作成数やアンケート回答数など、利用可能な機能に制限が設けられている場合があるため、プラン内容は事前によく確認しましょう。気軽にフォーム作成ツールを試してみたい方や、コストをかけずにツールを導入したい企業におすすめです。
【初心者向けタイプ】シンプルで使いやすいフォーム作成ツール
ここからは、前述したタイプ別にフォーム作成ツールを紹介します。まずは、必要な機能のみを搭載したシンプルで使いやすいフォーム作成ツールをピックアップしました。
《コラボフォーム》のPOINT
- Excelで作った申込書を見た目そのままWebフォーム化
- 入力内容が社内ワークフローに連携され、転記や再入力が不要に
- 申込書や申請書類をかんたん操作でペーパーレス化
株式会社コラボスタイルが提供する「コラボフォーム」は、ワークフローシステムと連携できるだけでなくエクセル(Excel)やPDF形式で受け取った申込書や申請書も、そのままの見た目でWebフォーム化が作成できます。月額10,000円で5フォームまで作成できるライトプランもあるので、スモールスタートが可能です。
《WiLL Form》のPOINT
- 専用エディターを使用し初心者でも簡単操作でフォーム作成が可能
- PCとスマホの表示を自動的に切り替えるレスポンシブデザイン
- SSL対応・AWS採用のため多くの個人情報を扱うフォームでも安心
株式会社サパナが提供する「WiLL Form」は、初心者でも簡単な操作で本格的な応募フォームの作成ができるのが魅力です。スマートフォンからの応募受付にも対応しているので、スマートフォン専用フォームを作成する手間が発生しません。SSL通信に対応しているので。個人情報を扱うことの多いフォームでも安心して使えるでしょう。
《WEBCAS formulator》のPOINT
- シリーズ8000社以上の導入実績があるフォーム作成ツール
- 回答数無制限でフォームデザインの自由度が高い
- 安全なデータベースでデータを蓄積しリアルタイムな集計が可能!
株式会社WOW WORLDが提供する「WEBCAS formulator」は、簡単な操作で自由にフォーム作成ができたり、リアルタイムな集計や分析ができたりする点が特徴的です。フォームの回答結果を分析したい企業担当者には使いやすいシステムでしょう。また、ギフティ社が運営するギフトキャンペーンツールと連携できるので、アンケートに回答者への特典をつけることもスムーズにできます。
Qubo
専門知識なしで、フォーム作成が簡単にできるツールです。ドラッグ&ドロップの操作をするだけで、フォームを簡単に作成できます。イベント参加フォームや、メールフォーム、お問い合わせフォームなどいろんな用途のフォームを作成可能です。多言語フォームなどもあり、幅広い利用者が想定される場合には適しているでしょう。初期費用は不要で、最短で1か月から利用を開始できます。
フォームメーラー
フォームの作成とページのデザインができるツールです。お問い合わせ、申し込み、アンケート、投票などのいろいろなフォームの作成が可能です。ファイル添付にも対応しています。PCだけでなく、スマートフォンからフォーム編集も可能です。SSL暗号化通信やスパム投稿防止のセキュリティ対策も行われています。
SurveyMonkey
簡単にフォームを作成、分析できるアンケートソフトウェアです。共同作成、共同分析が可能です。回答されたデータは、独自の分析機能により結果を自動分析できます。グラフや分析レポートを簡単に作成できるでしょう。複数ユーザー、個人向けのプランが選べるため、個人での利用も可能です。
【多機能タイプ】フォーム作成機能以外も充実のフォーム作成ツール
フォーム作成のほか、外部システムとの連携や見込み顧客管理など、マーケティング活動に有効な機能を多数搭載したツールを紹介します。
formrun
フォームの作成・設置やメール対応などの、フォームに関わる業務を一元化できるツールです。作成したフォームをWebサイト上に埋め込んだり、回答データへの対応状況も管理したりできます。回答データは、GoogleスプレッドシートやSalesforceと連携させると、エクスポートが可能。無料プランでは1つだけフォーム作成が可能です。
フォームブリッジ
kintoneと連携可能なWebフォーム作成ツールです。kintoneのアカウントがない人も利用できます。初期費用は無料で、月額6000円から始められ、アンケートフォームや社内申請用のフォームも定額で作り放題です。自社でkintoneのクラウドサービスを使用している企業には使いやすいでしょう。
【エントリータイプ】無料で使えるフォーム作成ツール
無料プランのあるフォーム作成ツールを紹介します。無料プランを利用してから有料プランに切り換えることも可能なので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。
formzu
メールフォームが作れるフォーム作成ツールで、暗号化通信を標準機能として搭載しています。4つのプランがあり、自社の独自ドメインを割り当てられるプランもあります。無料プランのフォームには、広告が表示されますが、無料で使える機能も多いのが特徴です。
Google Forms
フォームやアンケートの作成、共有、回答をリアルタイムで分析できるフォームです。回答データは、Google Sheetsで分析が可能です。Googleアカウントを作成すると、ドキュメント、スプレッドシート、スライドのように、共同編集者を追加してフォームを共同で作成できます。作成者が複数いる場合や、回答状況や結果を共有する場合は、使いやすいでしょう。
Tayori
無料から始められる、フォーム作成ツールです。フォームのほかにも、FAQやアンケート、チャットツールの作成も可能です。フォーム作成は、テンプレートを使うと簡単に1分で作成できます。無料プランでも、フォーム回答の受信数が無制限です。SSL通信による暗号化の対応や、国内サーバを採用するなど、セキュリティ対策も行っています。
Marketing Hub(HubSpot CRMプラットフォーム)
問い合わせや見込み客の情報登録などのフォーム作成に優れたツールです。フォームに入力された情報は、独自のCRM上に自動収集されます。CRMの情報をもとに、顧客ごとの分析が可能です。専門知識は必要なく、初心者でも簡単にフォームを作成できます。無料から利用を開始でき、高度な機能が必要な場合は3つの有料プランから選択できます。
まとめ
フォーム作成ツールの比較ポイントは、以下のとおりです。
- ●セキュリティに関する機能はあるか
- ●テンプレートの種類が豊富か
- ●フォーム設計や他ツールとの連携を柔軟に行えるか
- ●ユーザーにとって入力や操作の負担が少ないか
フォーム作成ツールの特徴を比較して、自社にあったツールを導入しましょう。