Load Balancer ADCとは
ロードバランサを導入するとサーバにかかる負荷を分散し、冗長構成を構築できます。しかし、ロードバランサの多くは高額で、気軽に導入できるものではありません。一方、Load Balancer ADCは100万円以下で導入できるモデルも多く用意されています。日本語のGUIで管理できるため、専門知識がなくても運用に困りません。簡単に自社のネットワーク環境を最適化できます。
Load Balancer ADCの強み
【設定に要する時間はわずか1時間】
Load Balancer ADCは設定に長い時間を要しません。最小限の設定であれば、わずか3ステップで完了します。ステップ1でIPアドレスやDNSの設定を行い、ステップ2でサービスを追加、そしてステップ3でサーバを追加するだけです。1時間もかければセットアップが完了します。
【ローコストで導入可能】
物理アプライアンス「340」は、価格が48万円です。次に安い「440」でも96.5万円と、100万円以下で導入できるようになっています。一般的なロードバランサの年間保守費用以下の価格で運用できるため、他社製品からのリプレースで導入された例も多くあります。
【多数のセッション接続方式から選べる】
どのクライアントからのアクセスをどのサーバに接続するか、複数の方式から選択できます。
◇クライアント送信元IP
同じIPのクライアントを、同じサーバに分散します。
◇Cookie
Cookieをクライアントのブラウザに付与し、そのブラウザが閉じられるまで、同一のサーバに分散します。
◇パラメータ/ヘッダ
アプリケーションサーバによって発行されるヘッダ情報あるいはURLパラメータに基づいて接続先を決めます。
◇ヘルスチェック
HTTP HTML返り値など、さまざまな値をチェックし接続先を決めます。
Load Balancer ADCでできること
【SSLオフロード】
今やSSLはWebサイトの安全性を守るのに不可欠な存在です。しかし、この処理のためにページの表示速度が低下することがあります。Load Balancer ADCではSSLによる暗号化と復号をロードバランサによって分散処理するため、サーバの処理能力を最大限に活かせます。
【TCPプーリング】
TCPは信頼性の高い通信方法ですが、その分速度が犠牲になることがあります。Load Balancer ADCは一度確立したTCPを何度も使いまわすことで負荷を軽減し、快適な通信を実現します。
【HTTPトラフィックの圧縮】
モデル440以上で利用できる機能です。クライアントのリクエストに対するサーバ側のレスポンスを圧縮します。転送トラフィックが減ることにより、データ転送速度を高められます。
【HTTPキャッシュ】
モデル440以上で利用できる機能です。ロードバランサ上にコンテンツをキャッシュします。クライアントから頻繁にリクエストされるコンテンツをキャッシュすることで、応答速度を向上させます。
【コンテンツルーティング】
クライアントが求めているコンテンツがどれなのか、URLやHTTPヘッダー上の「images」「partner」などの部分から判断し、ルーティングする機能です。
【グローバルロードバランシング】
クライアントのリクエストに対し、最適な地域の返答をする機能です。GLSBコントローラがDNSとして働き、クライアントIPを地域IPデータベースから探すことで、返すべきサイトの地域を特定します。米国からのリクエストには米国版のサイトを、ヨーロッパからのリクエストにはヨーロッパ版のサイトをスムーズに返します。