APMツールの市場規模は?
APMツールは、アプリケーションの応答速度やエラーを監視し、性能の低下や障害の原因を見つけるためのツールです。調査会社のITRによると、国内のAPM/オブザーバビリティ市場は2023年度に約103億7,000万円で、前年度比22.5%増でした。2024年度も21.9%増が見込まれ、2028年度までの年平均成長率は21.6%と予測されています。提供形態別では、SaaSの市場が約57億円と、パッケージの約47億円を上回りました。
ITトレンドには、APMツールとして12製品が掲載され、提供企業も12社です。そのうちITトレンドから資料請求できるのは1製品で、残る11製品は情報のみの掲載です。APMツールの導入メリットや選び方については、中小企業向けAPMツールとは?導入メリットや選び方、おすすめ製品を解説をご覧ください。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、APMツールの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主なAPMツール
まずは、ITトレンドに掲載されているAPMツールを紹介します。資料請求ランキングは、製品を比較・検討している企業の関心を表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点のAPMツールはアプリケーションの性能を監視するAPM製品が12製品中6製品を占めます。資料請求できるのは、ランキング1位のNewRelic(ベニックソリューション)の1製品だけです。インフラやログまでまとめて見る製品や、クラウド事業者の監視サービスも並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている製品のうち主な10製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| NewRelic | ベニックソリューション株式会社 | できる(1位) | システム全体のデータをリアルタイムに取得し、問題の予兆検知を支援する。 |
| Datadog APM | Datadog Japan 合同会社 | 情報のみ掲載 | フロントエンドからデータベースまで可視化。コード単位でリクエストを記録する。 |
| AppDynamics | 株式会社サムライズ | 情報のみ掲載 | アプリの性能をリアルタイムに監視し、遅延やエラーの原因をコードレベルで特定。 |
| JENNIFER | 株式会社ジェニファーソフト | 情報のみ掲載 | Webアプリの性能を可視化し、障害原因の特定や予兆検知を行う。 |
| Splunk® Application Performance Monitoring | Splunk Services Japan合同会社 | 情報のみ掲載 | AIのインサイトと分散トレーシングで、問題の根本原因の特定を支援する。 |
| CAApplicationPerformanceManagement | Broadcom Inc. | 情報のみ掲載 | アプリとインフラの性能、トランザクションやユーザー体験を可視化して監視。 |
| New Relic APM 360 | New Relic 株式会社 | 情報のみ掲載 | アプリやインフラをリアルタイムで可視化するクラウド監視ツール。 |
| ES/1 Shelty | 株式会社アイ・アイ・エム | 情報のみ掲載 | 既存システムも含めて広範囲にデータを計測し、インフラからアプリまでつなぐ。 |
| Sensu | Sensu Inc. | 情報のみ掲載 | インフラとアプリを統合して監視。イベント駆動でアラートや処理を自動化する。 |
| AmazonCloudWatch | アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 | 情報のみ掲載 | AWSやオンプレミス、他クラウド上のリソースとアプリを監視する。 |
※「資料請求」の順位は、資料請求数にもとづくITトレンドの資料請求ランキング(2026年10月19日更新)です。
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
▼最新の人気ランキングもあわせて確認
いま資料請求が集まっているAPMツールは、月間ランキングで確認できます。
[分析]2026年のAPMツール市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている12製品の製品ページと資料請求ランキングから、市場の傾向を整理します。
1.APM製品が半数、原因の特定を競う
掲載12製品のうち6製品は、アプリケーションの性能を監視するAPM製品です。AppDynamicsやDatadog APMのように、遅延の原因をコードの単位まで掘り下げられることを掲げる製品が目立ちます。製品ページでAIの活用を掲げるのは2製品で、Splunk® Application Performance Monitoringもその1つです。
2.インフラやログまで見る製品も並ぶ
アプリだけでなく、インフラやログまでまとめて監視する製品も並びます。製品ページでインフラの監視にも触れる製品は7製品です。資料請求できるNewRelicは、すべてのスタックを一つの基盤で統合監視できることを掲げています。Dynatraceも、アプリからログ、セキュリティまでを一体で可観測化するとしています。
3.資料請求できるのは1製品、クラウド事業者の製品も
ITトレンドから資料請求できるのは、NewRelicの1製品です。AmazonCloudWatchやCloud Monitoringのように、クラウド事業者が提供する監視サービスも掲載されています。提供企業は12社で、レビューは12製品で1件だけです。製品ページの内容から、候補を広く見比べる段階といえそうです。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■アプリの遅延やエラーの原因を、コードレベルまで掘り下げたい企業
- Datadog APM / AppDynamics / JENNIFER
- ■アプリからインフラまで、システム全体をまとめて監視したい企業
- NewRelic / ES/1 Shelty / Sensu
- ■AWSなど、利用中のクラウドの監視から始めたい企業
- AmazonCloudWatch
同じAPMツールでも、アプリの性能に絞って深く見る製品と、システム全体を広く見る製品とで役割は違います。監視したい範囲が、アプリだけか、インフラやログまでかを先に決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●レビューは1件だけで、導入後の評価を比べられない
- ●New Relicの名前を含む製品が提供企業違いで2つ掲載されているため、提供企業も確かめて比べる
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、監視したいシステムの構成や、利用中のクラウドに合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合うAPMツールを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、APMツールの市場の様子を紹介しました。気になる製品は資料請求して一覧で比較し、自社のシステムに合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、APMツールを価格や機能で比較し、選び方も紹介しています。あわせてご覧ください。

