CASBとは
CASBとは、SaaSのセキュリティ対策における解決策のひとつであり、複数のSaaSを利用する際に行うセキュリティ対策を一元管理するサービスです。SaaSとユーザーの間にコントロールポイントを設け、統一されたセキュリティポリシーの適用を可能にします。
CSABによって提供される機能には、以下のようなものがあります。
- ■SaaSへのアクセス可視化
- ■SaaS利用時の監視や操作制御
- ■不正アクセスやデータ流出の阻止
- ■送受信データの暗号化
CASBを利用することで、ユーザーの操作を一元的なセキュリティ対策で監視・制御でき、効率性と効果の両面で大きなメリットをもたらします。
さらに、データの種類ごとに異なるアクセス権限を設定できるため、データ管理においても高いセキュリティ能力を発揮します。
CASBを活用すれば、企業は社内で使用している複数のSaaSと、社内ネットワークのセキュリティを統合的に制御・監視できるため、セキュリティ管理の業務効率向上やセキュリティの強化が期待できるでしょう。
CASBと従来型のセキュリティ対策との違い
セキュリティ対策の製品やサービスは、すでに数多く提供されているため、既存のセキュリティ対策製品やサービスを導入すれば十分と考えることもあるかもしれません。
しかし、従来のセキュリティ対策では複数のSaaSを横断してセキュリティ対策を講じたり、各利用者に対して権限を制限したりするといった詳細な制御を行うのは困難です。
CASBではクラウドサービス利用に特化した設計がされており、企業はクラウド環境においてより高度なセキュリティ対策を実施することが可能になります。
また、さまざまなSaaSアプリケーションに対して一つのセキュリティポリシーを適用し、細かなセキュリティ制御が行えるため、さらに強固なセキュリティを実現できます。
CASBの主な機能とメリット
CASBが有する機能によって、従来のセキュリティ対策とは異なるさまざまなメリットが得られます。
主なメリットは、以下のとおりです。
- ■情報の可視化
- ■コンプライアンス強化
- ■セキュリティ強化
CASBは、企業が利用するすべてのSaaSを監視し、ユーザーの利用状況を可視化できるため、データの流れやユーザー行動を明確に把握可能です。
また、ユーザーがSaaSを利用する際、CASBによるセキュリティチェックが行われ、どのSaaSを利用する場合でも単一のセキュリティポリシーが適応されます。情報の可視化やセキュリティの単一化により、高いコンプライアンスを実現できるでしょう。
CASBの詳しいメリットについては、以下の記事もあわせて参考にしてください。
CASBの必要性
従来のセキュリティ対策は、主に社内ネットワークと社外との接続部分に焦点を当てたものでした。
しかし、働き方の見直しが進むにつれて、雇用形態や業務形態も変化しています。
社内ネットワークと社外ネットワークの境界線は曖昧なものとなりつつあり、以前の発想ではセキュリティを担保できなくなってきました。
例えば、複数のSaaSを導入している場合、管理側が把握しきれていないSaaSを従業員が使用する「シャドーIT」という問題があります。
企業のさまざまな機密情報がクラウド上で管理されることも増え、機密情報の保持や不正アクセスといったリスクに対抗するために、CASBは効果的な手法です。
CASBの詳しい必要性については、以下の記事を参照してください。
CASBを導入してSaaSのセキュリティを強固にしよう
SaaSの利用が増えたことで、さまざまなセキュリティ問題が発生しています。
複数のSaaSを横断してセキュリティ対策を講じられるCASBを活用すれば、管理・制御の効率が向上するだけでなく、より強固なセキュリティが実現可能です。
資料請求をして、具体的な製品の機能や特徴をじっくり比較・検討してみてはいかがでしょうか。