フィルタリングとは
フィルタリングとは、有害なサービス・コンテンツをブロックし、無害なサイトのみを閲覧させる仕組みです。これを事前に設定しておくと、子どもがアダルト系や違法なサイトを見る危険を回避できます。子どものことを心配して、保護者が設定するケースが多いです。
フィルタリングの方法は「ホワイトリスト」「ブラックリスト」の2種類です。ホワイトリストは安全なサイトのみを表示する方式で、それ以外は排除します。一方、ブラックリストは排除する(表示しない)サイトをを設定し、それ以外のサイトは閲覧できる仕組みです。
フィルタリングを利用しない場合のリスク
フィルタリングをしないと、どういったリスクがあるのでしょうか。考えらえる2つのリスクを見ていきましょう。
個人情報などが簡単に盗まれてしまう
未成年は大人に比べるとネットリテラシーが低いです。どんなWebサイトが危険であり、SNSでどこまで情報を公開していいのかわかりません。また、スマートフォンの機能を十分に理解できていない子どもも多いでしょう。
悪質なサイトにアクセスして個人情報が盗まれたり、SNSに写真をアップし、そこから位置情報が漏れてしまったりするおそれがあります。何気ない写真や投稿といったさまざまな情報が組み合わさることで、個人が特定されてしまうのです。
犯罪に巻き込まれてしまうリスクがある
出会い系・ドラッグ関連有害サイトやSNSの利用により、犯罪へと発展する事案が後を絶ちません。中高生が興味本位でこういったコンテンツへアクセスし、売春などの犯罪に巻き込まれることは少なくありません。また、SNSを通じて知らない人と実際に会うケースも増えています。中には写真や年齢といった素性を偽り、未成年を狙う犯罪者が存在するため、非常に危険です。
さらに、「ゲーム攻略サイト」など、有害でないように見えるコンテンツに犯罪者が罠を仕掛けている場合もあります。これは興味をそそるような文言でクリックを誘い、その後に高額な料金を請求する詐欺です。
フィルタリングをするための具体的な方法
フィルタリングはどのように設定すれば良いのでしょうか。具体的な方法を3つ解説します。
スマートフォンの機能を利用する
iPhoneやAndroidにはフィルタリング機能が標準搭載されています。利用にお金はかかりませんし、操作も簡単なため、おすすめです。詳しい設定方法は以下のとおりです。
- iPhone
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- 1.「設定」→「スクリーンタイム」をタップし、「コンテンツとプライバシーの制限」を選択
- 2.「コンテンツとプライバシーの制限」を「ON」にし、「コンテンツ制限」を選択
- 3.制限したいコンテンツを選択して完了
- Android
- Androidは使用するアプリごとの設定が必要です。ここではChromeでの設定方法を紹介します。
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- 1.Chromeを開き、画面右上の三点アイコンをタップし、「PC版サイト」を選択
- 2.Googleを開き、画面左上の三本線アイコンをタップし、「Setting」を選択
- 3.検索の設定画面で「セーフサーチフィルタ」の「不適切な検索結果を除外」にチェック
携帯会社のサービスを利用する
フィルタリングサービスとは、子どもを有害なサイトから守り、安全なインターネットの利用をサポートするサービスです。大手携帯各社が無料でフィルタリングサービスを提供しています。
小学生、中学生、高校生別のフィルタリングが行え、保護者の利用目的に合わせたカスタマイズが可能です。また、子どもが勝手にフィルタリングを解除しないよう、パスワードの設定も行えます。
ただし、携帯会社によってサービスの内容には違いが見られます。しっかり確認し、利用状況に合わせて適切に設定しましょう。
フィルタリングアプリを利用する
フィルタリングアプリとは、セキュリティベンダーが提供しているフィルタリングソフトの1つです。iPhone、Androidのどちらでも利用できます。
携帯の3大キャリアを利用していないユーザーや、カスタマイズ性を重視する場合におすすめです。スマートフォンの機能や携帯キャリアのサービスよりも詳細な設定が行えます。たとえば、ネット依存対策を目的として長時間の利用を制限したり、利用状況の確認が行えたりする機能を搭載しています。
フィルタリング回避の危険性と対策
携帯キャリアの提供するフィルタリングサービスでは、子どもが勝手に設定を解除する可能性が高いです。また、外出先や自宅でのWi-Fi利用したWebサイトの閲覧は、フィルタリングの制限がかかりません。携帯キャリアの提供するフィルタリングサービスは、携帯回線の利用時しか機能しないためです。
そのため、子どもが携帯機器を利用する際は、携帯・Wi-Fi回線のどちらにも対応するフィルタリングを設定をすることが大切です。ブラウザ型フィルタリングであれば、携帯・Wi-Fiの両回線に対応しています。携帯各社でブラウザ型フィルタリングを行えるサービスを提供していますので、確認してみてください。
効果的なフィルタリングをして安全にネットを利用しよう!
フィルタリングとは、有害サイトを子どもが利用できないようブロックすることで、個人情報の窃取や犯罪のリスクを低減します。利用方法は以下のとおりです。
- ■スマートフォン機能の利用
- ■携帯会社サービスの利用
- ■フィルタリングアプリの利用
携帯会社のフィルタリングサービスでは子どもが解除するので、ブラウザ型フィルタリングがおすすめです。フィルタリングを適切に行い、子どもによるネット利用の安全化に努めましょう。