企業がフィルタリングソフトを導入する理由と事例
企業がどんな目的でフィルタリングをソフトを導入し、どんな効果を得られたのか紹介します。
事例1:業務外のサイトへのアクセスを制限し業務の効率化
運送業のA社では、支店や事務所に業務用のPCを配置し、営業担当者にもスマートフォンを配布していました。
しかし、通信量を確認すると想定以上の利用量があり、主に外部Webサイトへのアクセスであることが判明しました。急いで社員にヒアリングすると、業務の合間にニュースやショッピングサイト、ブログなどをついつい閲覧していたということがわかりました。
「ちょっとだけ閲覧」のつもりが長時間になったり、そもそも業務時間中に私的に利用することは問題です。A社では、PCをイントラのアクセスのみに制限したり、スマホの配布をやめようかという議論になりましたが、業務上の支障がでるため断念しました。
そこで、導入したのがWebフィルタリングソフトです。業務外のサイトへのアクセスを制限することで、業務の効率化を実現しました。
利用した機能:カテゴリーフィルタリング機能
カテゴリーフィルタリング機能では、「アダルト・ギャンブル・ショッピング・エンターテイメント・出会い系」など、Webサイトをカテゴリー別に分類し、該当するカテゴリーのアクセスを許可、もしくは制限することができます。
A社では、「ホワイトリスト方式」を採用し、業務に関係のあるカテゴリー以外の閲覧を制限することにしました。結果、集中して業務を行えるようになり残業時間も削減できました。
事例2:SNSや掲示板への投稿を制限し情報漏えいを防ぐ
広告業のB社では、スマホを従業員に支給していました。外出中でもリアルタイムで社内外の情報を取得できる・迅速な意思決定を行えるなどのメリットがあるためです。また、情報の収集だけでなく、業務の効率化も図ることができていました。
ところが、社員の業務効率化が促進する一方で、PCやスマホをつかった情報漏洩のリスクがでてきました。気軽な気持ちで「〇〇社を受注した!」「この製品は、来月キャンペーンを実施する」などの社内の情報を書き込みしてしまったり、自宅で仕事をするために重要なデータを自分のクラウドデータファイルにアップロードしてしまう事案が発生したためです。
B社では、業務上さまざまなサイトで情報収集する必要があるため、なるべく閲覧制限はしたくないと考えました。そこで、書き込みのみを制限できるフィルタリングソフトを導入することにしました。
利用した機能:投稿(ポスト)禁止機能
SNSや掲示板の閲覧は許可しながら、書き込みのみを遮断できる機能です。情報収集のため、閲覧することは許可し、社内の機密情報が漏れる危険がある行為のみ禁止します。
また、SSL通信にも対応しているため、暗号化された通信でも、社員が勝手にデータをアップロードができない仕組みを導入しました。これにより情報漏洩のリスクが少なくなりました。
事例3:内容に応じて閲覧・投稿の制限を細かく設定した
旅行業のC社では、社員が閲覧できるWebサイトを業務効率のために制限したいと考えていました。しかし、部署によっては業務の情報収集のカテゴリーも変わるため、部署や役職ごとの見合ったフィルタリングが必要でした。例えば、広報部はSNSへの閲覧・書き込みの許可が必要でした。人事であれば採用のカテゴリーサイトは閲覧することが必須です。
どんなWebサイトを制限するかだけでなく、アクセス、閲覧、書き込み、アップロードを、可能にするのか遮断するのかといった、Webサイトごとの細かい設定も求めていました。
利用した機能:Webコンテンツ・フィルタリング機能
Webコンテンツ・フィルタリング機能を用いることで、部署・役職ごとで細かい設定を行うことができるようになりました。柔軟な設定が可能になることで、業務が効率化されました。
また、一時的に閲覧などが可能にすることもできました。有効開始日~有効終了日の設定を用いることで、管理者は容易に操作が可能です。
フィルタリングソフトの導入で効率化とセキュリティの向上を
近年のフィルタリングソフトでは、アクセスログ機能で、端末付与者がどのようなサイトを見ているのか解析することまでできるソフトもあります。
企業のインターネットの利用環境をより安心で、快適なものにするために、自社に合うフィルタリングの導入をおすすめします。