情報漏えい対策サービスとは何か
まずは情報漏えいの基本と、なぜ対策サービスが必要とされているのかを整理します。言葉の意味を正しく理解することで、自社の課題やリスクがより明確になります。
情報漏えいの定義
情報漏えいとは、本来は外部に公開されるべきではない情報が、意図せず第三者に渡ってしまうことを指します。顧客情報や従業員情報、取引先との契約内容、技術資料などが代表例です。
紙の書類だけでなく、電子メールやクラウド上のデータも対象となります。内部の不正持ち出しや、外部からの不正アクセスによって発生する場合もあります。企業にとって情報は重要な資産であり、その流出は信用の低下や損害賠償につながる可能性があるため、経営課題です。
発生原因の分類
情報漏えいの原因は大きく三つあります。第一は、従業員の誤送信や設定ミスなどの人的ミスです。第二は悪意ある内部不正です。第三は、外部からの不正アクセスやマルウェア感染などの攻撃です。
人的な要因がきっかけになるケースは多いため、技術的対策だけでなく社内教育や運用ルールの整備も重要です。
企業リスクの概要
情報漏えいが発生すると、企業は多方面で影響を受けます。顧客への謝罪や通知対応、原因調査、再発防止策の実施などに、多くの時間とコストが必要です。さらに、信頼の低下によって取引停止や売上減少につながる可能性もあります。
場合によっては損害賠償請求や行政指導の対象となることもあります。こうした影響を踏まえると、事前の対策は単なる情報管理ではなく、事業継続と企業価値を守るための重要な取り組みといえます。
対策の必要性
近年はテレワークやクラウドサービスの活用が広がり、社外からのアクセス機会が増えています。それに伴い、情報の流通経路はより複雑になりました。従来の社内ネットワーク中心の対策だけでは十分とはいえない場面もあります。
そこで注目されているのが、情報の利用状況を可視化し、持ち出しや送信を制御する情報漏えい対策サービスです。総務省が公開している「情報通信白書」でも、企業におけるICT活用とリスクのバランスについて言及されています。
情報漏えい対策サービスの主要機能
情報漏えい対策サービスは、データを守ることにとどまりません。監視や制御、通知など複数の機能を組み合わせ、総合的にリスクを抑えます。
データ保護機能
データ保護機能は、機密情報を暗号化したり、閲覧できる利用者を限定したりする仕組みです。たとえば、重要ファイルを自動的に暗号化し、許可された担当者のみが開けるように設定できます。
また、特定のキーワードや個人情報を含むファイルを検知し、外部への送信を制限する機能もあります。これにより、誤送信や不正持ち出しを未然に防ぎやすくなります。データそのものを守る視点は、対策の土台といえます。
通信監視機能
通信監視機能は、電子メールやウェブ経由のデータ送信をチェックする仕組みです。大量のデータ送信や通常とは異なる時間帯のアクセスを検知し、不審な動きを把握します。
あらかじめ設定した条件に合致した場合に、通信をブロックすることも可能です。たとえば、社外ドメインへの添付ファイル送信を自動的に確認対象にする運用が考えられます。通信経路の状況を見える化することで、リスクの早期発見につながります。
操作制限機能
操作制限機能は、利用者の行動を制御する仕組みです。外部記憶媒体へのコピー禁止や画面キャプチャの制限などが代表例です。役職や部署ごとにアクセス権を細かく設定することで、必要な情報だけに触れられる環境を整えます。
これにより、内部不正や誤操作のリスクを抑えやすくなります。権限管理を徹底することは、組織的な情報管理の基本です。
アラート通知機能
アラート通知機能は異常な操作や不審な通信を検知した際に管理者へ通知する仕組みです。即時に把握できるため迅速な対応が可能になります。
また、ログを保存しておくことで、事後の原因分析にも役立ちます。定期的なレポート出力機能を備えたサービスもあり、早期発見と迅速対応の体制を整えることが被害拡大の防止につながります。
以下の記事では情報漏えい対策サービスの価格や機能、サポート体制などを、具体的に比較して紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
情報漏えい対策サービスの種類
情報漏えい対策サービスには複数の提供形態があります。自社の規模や運用体制に応じて、適した種類を選びましょう。
データ損失防止(DLP)サービス
DLPとはデータ損失防止を目的とした仕組みを指します。機密情報の検知や送信制御に特化している点が特徴です。あらかじめ設定したルールに基づき、個人情報や機密文書の外部送信を制限します。
社内外へのメールやクラウドアップロードを監視する用途で活用されます。情報の内容そのものに着目するため、細かなポリシー設定が重要です。
エンドポイント対策サービス
エンドポイント対策は、利用者の端末に導入するソフトウェアで操作を制御します。パソコンや業務用端末が主な対象です。外部記憶媒体への書き込み制限や、特定アプリケーションの利用制御などが可能です。
テレワーク環境でも活用しやすい点が特徴です。端末単位での管理が可能なため、内部不正対策を重視する企業に向いています。
クラウド型対策サービス
クラウド型は、インターネット経由で提供されるサービス形態です。自社でサーバを保有する必要がなく、導入しやすい点が特徴です。クラウド上のファイル共有や業務アプリケーションと連携し、情報の持ち出しを制御します。
更新作業も提供事業者側で対応するため、運用負担を抑えられます。拠点が分散している企業にも適しています。
統合型対策サービス
統合型は複数の対策機能を一元的に管理できるタイプです。データ保護や通信監視、端末制御などをまとめて提供します。管理画面を統一することで、状況把握や設定変更を効率化できます。
大規模組織や複数拠点を持つ企業に適しており、包括的な対策を検討する場合に選択肢となります。
情報漏えい対策サービスの導入メリット
情報漏えい対策サービスはリスク回避だけでなく、組織運営にもよい影響を与える場合があります。ここでは主なメリットを紹介します。
リスク低減
持ち出しや誤送信を自動で検知し制御することで、人的ミスの影響を軽減できます。すべてを人の注意力に頼る運用から脱却し、事前対策としての効果が期待されます。こうした取り組みにより、経営リスクの抑制につながります。
監査対応の強化
ログ管理やレポート出力により、情報の取り扱い状況を可視化できます。アクセス履歴や操作履歴を提示できる点は、内部監査や外部監査への対応にも役立ちます。コンプライアンス体制を強化するうえでも有効です。
ブランド価値の保護
情報漏えいは企業イメージに大きな影響を与えます。対策を講じていること自体が、信頼性向上につながる場合があります。
万が一事故が起きた場合でも、適切な管理体制を整えていた事実は社会的評価に影響するでしょう。長期的なブランド価値を守る取り組みとして位置付けられます。
業務効率向上
自動監視や自動制御により、管理担当者の負担を軽減できます。手作業でのチェックと比べて、より効率的な運用が可能です。
統合管理画面を活用すれば状況把握や設定変更も行いやすくなり、情報管理と業務効率の両立を図れます。
まとめ
情報漏えい対策サービスとは、データ保護や通信監視、操作制限などを通じて企業の重要情報を守る仕組みです。人的ミスや外部攻撃など多様なリスクに備えるためには、自社環境に合ったサービスの選定が欠かせません。機能や種類、導入メリットを比較しながら検討することで、より効果的な対策が実現しやすくなります。
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