電話と台帳での予約管理で生じる負担
予約の受付は、対応する側にとって手間の多い業務です。まずは、どこに負担が生じているのかを整理しましょう。
電話対応による作業の中断
電話が鳴るたびに、担当している作業を止めて対応することになります。接客中であれば、目の前のお客さまを待たせることにもなります。1件あたりは数分でも、件数が多いと積み重なります。
電話がつながらないと、利用者は他を探してしまうこともあります。混み合う時間帯に取りこぼしが生じている可能性もありますが、電話では気づきようがありません。受付できる時間が営業時間に限られる点も課題です。
台帳への記入と確認の手間
受けた予約は、紙の台帳や表計算ソフトに書き込みます。書き間違いや記入もれがあると、同じ時間に二重で予約を受けてしまうことがあります。担当者が複数いる場合、書き込む前に別の人が同じ枠を埋めることも起こり得ます。
変更やキャンセルの連絡が入るたびに、書き直す作業も生じます。修正を重ねた台帳は読みにくくなり、確認にも時間がかかります。過去の予約を調べたいときも、探し出すのに手間がかかります。
前日の確認連絡と当日の来店確認
無断キャンセルを減らすため、前日に確認の連絡を入れている場合、その作業も件数分発生します。電話がつながらなければ、かけ直すことになります。担当者の時間が、この作業に取られていきます。
当日は、来店した人と予約の内容を突き合わせます。台帳を見ながら確認するため、受付に人が必要です。予約が重なる時間帯には、待ち時間が生まれることもあります。名前の聞き間違いから、別の人の予約と取り違える恐れもあります。
予約システムを導入するメリット
この仕組みの効果は、電話が減ることだけではありません。予約の取りこぼしや、記録の活用にも関わります。3つの角度から整理します。
営業時間外でも予約を受けられる
利用者は、自分の都合のよい時間に予約を取れます。夜間や休業日に思い立った人も、その場で予約を完了できます。電話をかけるほどでもないと感じていた人が、予約に進む場合もあります。
空いている時間が一目でわかる点も利用者にとっての利点です。何度も電話でやり取りせずに済みます。予約を受ける側にとっても、電話対応の時間を減らせるため、双方に効果が期待できます。
二重予約や記入もれを防げる
予約が入ると、その枠は自動でふさがります。同じ時間に別の予約を受けてしまう事態を防げます。担当者が複数いる場合でも、同じ画面を見て動けるため、行き違いが起こりにくくなります。
変更やキャンセルも、利用者自身が画面から行える形にできます。その場合、受付側の書き直し作業もなくなります。ただし、いつまで変更できるかの条件は、あらかじめ決めて表示しておく必要があります。
確認連絡を自動で送れる
予約を受け付けた直後の確認と、前日のお知らせを自動で送れます。手作業での連絡が不要になるうえ、送り忘れも防げます。メールだけでなく、メッセージアプリで送れる製品もあります。
連絡が届くことで、予約したこと自体を忘れる人を減らせます。ただし、無断キャンセルの原因はそれだけではありません。予定が変わった、行きにくくなったといった事情もあるため、キャンセルしやすい仕組みとあわせて考えましょう。
導入前に確かめたい注意点
導入すればすべてが解決するわけではありません。次の点を押さえたうえで検討しましょう。
費用の決まり方を確かめる
料金は、月ごとの定額で決まる形と、予約の件数に応じて決まる形があります。件数が多い事業では、後者だと費用がかさむこともあります。事前の決済に対応する場合、決済の手数料も別にかかります。
費用を比べるときは、今かかっている電話対応と台帳管理の時間を書き出す方法があります。取りこぼしていた予約が取れるようになる効果も見込めますが、その量は事前にはわかりません。まず費用と作業時間で比べることが現実的です。
電話予約もなくならない
利用者の年齢層によっては、ネットでの予約に慣れていない人もいます。電話での受付をやめると、その層の予約を逃す恐れがあります。両方を受け付ける形にすると、電話で受けた分を手で入力する作業が残ります。
入力の担当と手順を決めておきましょう。入力が遅れると、その枠に別の予約が入る恐れがあります。電話を受けたらすぐ入力する運用にするなど、二重予約を防ぐ決まりが必要です。
無断キャンセルへの対策は別に必要になる
予約が手軽になるぶん、気軽にキャンセルされる面もあります。連絡なく来ない場合、その枠は無駄になります。事前の決済や、キャンセル料の設定に対応した製品もありますが、業種によっては採りにくい方法です。
キャンセルの理由は一つとは限りません。予定の変更、天候、そもそも予約したことを忘れているなど、複数の要因が考えられます。確認連絡の送り方を工夫する、キャンセルの手続きをわかりやすくするなど、複数の手を組み合わせましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で予約システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
製品を選ぶときの確認項目
必要な機能は、業種と予約の取り方によって大きく変わります。予約の形と、集客の入口、予約履歴の活用など3つの点から確認しましょう。
自社の予約の取り方にあうかを確かめる
担当者を指名する形か、席や部屋を割り当てる形か、人数によって枠の使い方が変わるかで、必要な機能は違います。所要時間がメニューによって違う場合、それに応じて枠を確保できるかも確認しましょう。
業種に特化した製品もあります。医療機関向け、宿泊向け、教室向けなど、その分野特有の運用にあわせて作られたものです。汎用の製品で足りるか、特化した製品が必要かは、自社の運用を書き出したうえで判断しましょう。
予約の入口をどこに置くかを確かめる
自社のホームページに予約の画面を組み込めるか、専用の画面へ案内する形かを確認します。会員登録を必須にするかどうかも、予約のしやすさに関わります。登録を求めると離脱が増える一方、次回以降は入力が楽になります。
今使っている予定表や顧客管理の仕組みとつなげられるかも確かめる点です。つなぐ仕組みが動かない場合、製品の仕様、社内のネットワーク設定、つなぐ相手のサービスの制限など、複数の原因が考えられます。止まったときに知らせが届くかも聞いておきましょう。
予約の記録を後から活かせるかを確かめる
予約の履歴が残れば、どの時間帯が埋まりやすいか、どのメニューが選ばれているかを確かめられます。混み合う時間に人を厚く配置するといった判断の材料になります。期間を指定して集計を出せるかを確認しましょう。
再来の案内を送れる機能がある製品もあります。ただし、案内の送信は相手の同意が前提です。予約時に同意を得る形になっているか、配信を止める手段が用意されているかも、あわせて確かめておくことが重要です。
電話対応と台帳管理の負担を減らす予約システム
受付の自動化やキャンセルの管理に対応した予約システムを紹介します。業種によって必要な機能が異なるため、扱う予約の内容にあわせて確認しましょう。
トレタ予約台帳 (株式会社トレタ)
- 予約と顧客情報を一元管理できるクラウド台帳
- グルメサイトやPOS連携で予約管理を効率化。
- データ分析で来店傾向を把握し運営改善を支援します。
ChoiceRESERVE (株式会社リザーブリンク)
- 予約受付から管理まで一元化できるクラウド型システム。
- APIや会員連携により既存システムとスムーズに連携。
- 複数拠点や多業種の予約管理に柔軟に対応。
ヨヤクル (株式会社ヨヤクル)
- ネット、LINE、電話など多様な予約方法に対応
- 電子カルテ連携で、柔軟な構成とシステム拡張が可能。
- 100以上のカスタマイズで医院のニーズに最適化
予約システムに関するよくある質問
導入を考えるときによく寄せられる疑問をまとめました。社内で話し合う際の参考にしてください。
- Q1: 小規模な店舗でも導入する価値はありますか?
- 予約の件数が少なくても、営業時間外の受付ができる点は効果があります。ただし費用に見合うかは件数によります。無料で使える範囲がある製品もあるため、まず試してから判断する方法もあります。
- Q2: ホームページがなくても使えますか?
- 予約専用の画面が用意される製品なら、その画面のアドレスを案内する形で使えます。会員制交流サイトの投稿や名刺に載せる方法もあります。どんな案内の仕方ができるかを確認しましょう。
- Q3: 導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
- メニューや枠の設定にかかる時間で変わります。設定だけなら数日で始められる製品もあります。利用者への案内や、電話予約との併用の手順を決める時間も見込んでおきましょう。
- Q4: 予約者の情報はどう扱われますか?
- 氏名や連絡先は個人情報にあたります。何のために取得し、どのくらい保管するのかを決め、画面に示しておきましょう。社内の誰が見られるかも整理し、判断に迷う場合は法務の担当者に確認することが重要です。
まとめ
予約システムには、営業時間外でも予約を受けられること、二重予約や記入もれを防げること、確認連絡を自動で送れることというメリットがあります。一方で、費用の決まり方や電話予約との併用、無断キャンセルへの対策という点も押さえておく必要があります。まずは自社の予約の取り方を書き出し、あう製品を比べましょう。資料請求を活用してみてください。


