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セキュリティ診断の運用体制の作り方|情シス少人数からDevSecOps・SOC組織・外部委託まで体制別に解説

セキュリティ診断の運用体制の作り方|情シス少人数からDevSecOps・SOC組織・外部委託まで体制別に解説

セキュリティ診断(脆弱性診断)を形骸化させず継続的に運用するには、「診断を依頼する」だけでなく、自社のIT体制・開発フロー・セキュリティ組織の状況に合った進め方を設計することが不可欠です。情シス1名の少人数体制、開発部門主体のDevSecOps、SOC/CSIRTを持つ組織、外部委託に依存する体制では、適した診断の方式・ツール・管理方法がまったく異なります。本記事では体制別の診断運用の組み立て方と選定ポイントを整理します。

この記事は2026年6月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    運用体制に合った診断サービスを選ぶ考え方

    診断サービスの選定でよくある失敗は「機能が充実したツールを導入したが、運用できずに放置された」というケースです。自社の体制に合った診断の形を先に決めることが選定の出発点です。

    情シス・開発・SOCのどの部門が診断の主体になるかで選定基準が変わる

    セキュリティ診断の運用主体は大きく3つに分類されます。(1)情報システム部門(情シス)が主体の場合は、非エンジニアでも操作できるSaaS型の自動診断ツールと、平易な日本語の診断レポートが必須です。(2)開発部門が主体の場合は、CI/CDパイプラインへの統合・APIによる自動化・開発者向けのセキュリティフィードバックの仕組みが求められます。(3)SOC(セキュリティオペレーションセンター)やCSIRT(コンピュータセキュリティインシデント対応チーム)が主体の場合は、診断結果のSIEM連携・脆弱性のチケット管理・過去の診断との差分追跡が重要な機能です。

    主体部門を明確にせずに診断ツールを選ぶと、「情シス担当者には難しすぎる」「開発者には機能が足りない」というミスマッチが起きます。また、複数部門が関わる場合は、どの部門が結果を受け取り・誰が修正判断をし・誰がフォローアップをするかという役割分担を、ツール選定前に整理することが重要です。資料請求では、自社の主体部門と同じ体制での導入事例・操作画面のデモを確認してください。

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    社内実施と外部委託のどちらが自社の体制に向いているか判断する方法

    セキュリティ診断の実施方法は「社内でツールを使って実施する内製型」と「外部のベンダーに依頼する外部委託型」の大きく2つです。内製型は継続的なスキャンに向いており、コストを抑えながら定期的に多くのサイトを診断できます。一方、外部委託型は手動診断や専門的な攻撃手法(ペネトレーションテスト)が必要なケース・社内にセキュリティ担当者がいないケース・診断結果の説明をベンダーから受けたいケースに向いています。

    判断の目安は、IT担当者が診断結果を読んで修正の優先度を判断できるスキルがあるか・診断を日常的な運用に組み込める人員がいるか、の2点です。両方がNoであれば外部委託型を選び、修正方法のレクチャーや改善サポートまで提供してくれるベンダーを選ぶことが安全です。内製ツールを導入した場合でも、年1~2回は外部の専門家による手動診断を組み合わせると、自動ツールでは検出できない脆弱性を補完できます。

    少人数IT体制向けの診断の進め方

    情シス1~2名の少人数体制や、IT担当者が兼任の中小企業では、「運用し続けられるシンプルさ」が診断サービスの最重要な選定基準です。

    情シス1名でも継続できるクラウド型自動診断ツールの選定ポイント

    情シス担当者が1名・または兼任の場合、複雑な設定が必要なツールや、診断後に大量の技術レポートを読み込む必要があるサービスは運用継続が難しくなります。この体制に向いているのは、(1)診断対象のURLを登録するだけで定期スキャンが自動実行されるSaaS型ツール(2)診断結果が「高リスク・中リスク・低リスク」に分類されたレポートとして日本語で出力される(3)メール・Slackなど既存コミュニケーションツールへの通知が可能、の3条件を満たすサービスです。

    スキャンの実行頻度は、月1回の定期スキャンとWebサイトの大幅更新後の追加スキャンを組み合わせる運用が現実的です。担当者の交代・引き継ぎを考慮して、設定・操作方法をドキュメント化しておくと体制の継続性が高まります。ベンダーのカスタマーサポートが日本語で対応でき、操作上の疑問に答えてくれるかどうかも少人数体制では重要な選定基準です。資料請求では、初期設定の所要時間・操作の簡便さがわかるデモ・日本語サポートの対応範囲を確認してください。

    少人数体制で診断結果を確実に修正につなげるための運用ルールの作り方

    少人数体制でセキュリティ診断が形骸化する最大の原因は「診断はしたが修正されない」という状態です。これを防ぐには、導入前に修正のルールを決めておくことが重要です。具体的には「高リスクは2週間以内に修正完了・中リスクは次回のシステム更新時に対応・低リスクは四半期で見直し」という基準を設定し、その基準を経営層・開発担当者・情シスが共有した状態でツールを導入するようにしてください。

    修正担当者が社内にいない場合は、診断結果の修正アドバイスをベンダーから受けられるサービスを選ぶことで、担当者不在による修正停止を防げます。また、ツールが修正後の再スキャン機能を持っていると、修正が正しく適用されたかを確認できるため、「直したつもりが直っていない」という事態を防げます。資料請求では、修正アドバイスの提供範囲・再スキャン機能の有無を確認してください。

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    開発部門主体でのDevSecOpsへの組み込み方

    開発スピードを落とさずにセキュリティを組み込む「DevSecOps」の実現には、診断を開発フローの一部として自動化することが出発点です。

    CI/CDパイプラインへのセキュリティ診断の組み込みと開発フローへの統合方法

    DevSecOpsでは、コードのコミット・ビルド・テスト・デプロイの各工程に自動的にセキュリティチェックが走る設計が理想的です。セキュリティ診断のCI/CDへの組み込みには、(1)SAST(静的アプリケーションセキュリティテスト): コードの段階で脆弱なコードパターンを検出(2)DAST(動的アプリケーションセキュリティテスト): デプロイ後の動作中のアプリに対してスキャンを実行(3)SCA(ソフトウェア構成分析): 利用している外部ライブラリ・OSS依存関係の既知脆弱性を検出、の3種類の診断を組み合わせることが推奨されます。

    診断ツール選定では、Jenkins・GitHub Actions・GitLab CI/CDなど自社が使用しているCI/CDツールとの連携プラグインの提供有無を確認することが重要です。診断でセキュリティ問題が検出された場合に自動的にビルドを止める「ゲート機能」があると、リリース前に問題を確実にブロックできます。資料請求では、対応CI/CDツールの一覧・OWASP Top 10への対応範囲・パイプライン組み込みのサンプル設定を確認してください。

    開発チームが診断結果を自分たちで活用するための体制とフィードバックの設計

    DevSecOpsが機能しない原因の一つは「セキュリティチームがレポートを受け取るが、開発者に伝わらない」という情報断絶です。開発チームが診断結果を直接活用するには、発見された脆弱性がGitHub Issues・Jira・Backlogなどの開発チームが使う課題管理ツールに自動的に起票される連携機能が重要です。これにより、セキュリティ担当者を介さずに開発者が脆弱性の修正を自分のタスクとして扱えます。

    フィードバックの設計として有効なのは、脆弱性のレポートに「なぜ危険か(リスクの説明)」「どのコード・設定を変更すればよいか(修正の具体的手順)」「参照すべきベストプラクティス(OWASP等へのリンク)」を含めた開発者向けのコンテキストが付帯しているサービスを選ぶことです。セキュリティ専門家がいなくても、開発者自身が修正判断と実施を完結できる体制が構築できます。資料請求では、課題管理ツールとの連携機能・開発者向けの修正ガイドの内容を確認してください。

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    SOC・CSIRTを持つ組織の診断活用法

    SOCやCSIRTを設置している組織では、セキュリティ診断の結果を日常的な監視・インシデント対応・リスク管理に統合することで、診断の価値を最大化できます。

    SOCがSIEMと診断結果を連携してリスク優先度を高精度に判断する方法

    SOCが活用するSIEM(セキュリティ情報・イベント管理)は、ログ・アラートを集約してリアルタイムに異常を検知するシステムです。脆弱性診断の結果をSIEMと連携させることで、「攻撃ログを検出したIPが、診断で高リスクと判定されたエンドポイントへのアクセスを試みている」という複合的な判断が可能になります。これにより、ログ単体では優先度が判断しにくいアラートに対して、脆弱性の深刻度という文脈を加えた優先度判断ができるようになります。

    診断ベンダーを選ぶ際は、診断結果をSIEM・SOAR(セキュリティオーケストレーション・自動化・対応)ツールに取り込める形式(JSON・CEF・syslogなど)で出力できるか・APIでデータを取得できるかを確認してください。診断履歴の長期保存と過去比較機能があると、特定エンドポイントの脆弱性推移をSOCが時系列で追跡できるようになります。資料請求では、SIEM/SOAR連携の対応フォーマット・API仕様の提供状況を確認してください。

    CSIRTが診断結果をインシデント対応の優先度判断に活用する体制の設計

    CSIRTは、セキュリティインシデント(攻撃・漏えい・侵害)が発生した際に対応する専門チームです。脆弱性診断の結果は、インシデント発生時に「どのシステムが攻撃を受けやすい状態にあるか」を把握するための重要な参照情報になります。定期診断の結果を「未修正の高リスク脆弱性リスト」として管理しておくことで、インシデント発生時に影響範囲の初期評価を素早く行えます。

    CSIRTが診断結果を活用するには、インシデント対応手順書(プレイブック)に「診断レポートの参照ステップ」を組み込んでおくことが有効です。また、診断ベンダーが緊急診断(インシデント後の追加診断・原因特定のための診断)に対応できるかどうかも、CSIRTを持つ組織では選定基準の一つになります。資料請求では、緊急診断・インシデント対応時の追加診断の提供有無・過去診断結果の長期保存機能を確認してください。

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    外部委託とグローバル展開の診断管理

    専門人材のいない体制や海外拠点を含む組織では、外部委託の活用方法とグローバルな診断管理の設計が運用の核心です。

    診断を外部のホワイトハッカーに委託する際の依頼の仕方と確認事項

    手動診断(ペネトレーションテスト)を外部のセキュリティ専門家(ホワイトハッカー)に委託する場合、単に「診断を実施してもらう」だけでなく、診断範囲・報告書の形式・修正レクチャーの有無を事前に明確にすることが重要です。依頼前に決めておくべき事項は、(1)診断対象のシステム・URL・診断方式(ブラックボックス/グレーボックス/ホワイトボックス)の明確化(2)診断中の本番環境への影響制限(スキャン除外設定・診断実施時間の指定)(3)報告書の形式(技術者向け詳細レポートと経営層向けエグゼクティブサマリーの両方を求めるか)の3点です。

    修正方法のレクチャーまで依頼できるベンダーを選ぶと、診断後の対応が進みやすくなります。また、診断実施後に「改善確認(再診断)」が契約に含まれているかを確認してください。修正したつもりが実際には対処できていないケースは多く、再診断まで含めた契約にすることで実効性が高まります。資料請求では、ペネトレーションテストの手順・報告書のサンプル・改善確認診断の対応有無を確認してください。

    複数部門・海外拠点を含む統合的なセキュリティ診断の管理体制の設計

    複数の事業部門や海外拠点を持つ組織では、部門ごとにバラバラな診断ベンダー・診断基準・報告フォーマットが混在しがちです。この状態では、組織全体のセキュリティリスクを一元把握することができません。統合管理のためには、すべての部門・拠点が同一のプラットフォームで診断を実施し、結果を本社・セキュリティ部門が一元的に閲覧・管理できる構成を整えることが必要です。

    海外拠点を含む場合は、OWASP Top 10などのグローバル基準に準拠した診断が可能なベンダーを選ぶことが重要です。また、診断レポートが英語と日本語の両方で出力できるか・海外のシステムにも診断が届くか(VPN設定・クラウド環境への対応)も確認してください。複数部門の対応状況をチケット管理で一元追跡できるプラットフォーム機能があると、修正の漏れを組織全体で防ぎやすくなります。資料請求では、グローバル拠点への対応実績・多言語レポートの対応状況・マルチテナント管理機能の詳細を確認してください。

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    セキュリティ診断の運用体制に関するFAQ

    セキュリティ診断の運用体制について、よくいただくご質問と回答をまとめました。

    ■Q1:情シス担当者が1名でもセキュリティ診断を継続して運用できる体制は作れますか?
    SaaS型の自動診断ツールを活用することで、専任のセキュリティエンジニアがいなくても継続運用は可能です。URLを登録して定期スキャンを自動実行する設定を行い、診断結果をメール通知で受け取る体制であれば、月に数時間の確認作業で診断を継続できます。ただし、高リスクの脆弱性が検出された場合の修正判断・作業担当者を事前に決めておくことが、継続運用の前提条件です。修正まで含めた外部委託型の診断サービスも選択肢として検討してください。
    ■Q2:開発チームがDevSecOpsを導入する際、最初に取り組むべきことは何ですか?
    まず既存のCI/CDパイプラインの構成を把握し、「どの工程にどの種類の診断を組み込むか」の計画を立てることを推奨します。最初から完璧な体制を目指すより、リリース直前のDAST(動的診断)から始めて段階的にSAST・SCAを追加していく方が、開発チームへの負荷を抑えながら継続できます。導入初期は「診断でエラーが出てもビルドを止めない(警告のみ)」モードで始め、チームがレポートの読み方に慣れてからゲート機能を有効にする段階的な導入が定着しやすくなります。
    ■Q3:脆弱性の対応状況を複数部門で一元管理するには何が必要ですか?
    診断ツールがJira・GitHub Issues・Backlogなどの課題管理ツールと連携できることが最初の条件です。この連携があれば、診断で検出された脆弱性が自動的にチケットとして起票され、担当部門のアサイン・対応期限の設定・修正後のクローズまでを課題管理ツール上で完結できます。加えて、管理者が全部門の対応状況を一覧できるダッシュボードを持つ診断プラットフォームを選ぶと、未対応の高リスク脆弱性の見落としを防ぎやすくなります。

    まとめ

    セキュリティ診断の運用体制は、情シス少人数体制・開発部門主体(DevSecOps)・SOC/CSIRT組織・外部委託依存という4つのパターンによって適した診断の方式・ツール・管理の仕組みが異なります。共通して重要なのは「診断を実施するだけで終わらせない」体制設計です。診断結果を修正につなげる役割分担・ツール連携・再診断の仕組みまで含めて設計することが、実効的なセキュリティ診断の運用につながります。自社の体制に合ったサービスを資料請求で比較してください。

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